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「バーバー」人気の理由

今「バーバー」が人気の理由

近頃増えている、従来の理容室とは違う新しいタイプの「バーバー」は、なぜ多くの男性ファンを生んでいるのでしょうか?
ターゲティングやコンセプト、強みなどについて探っていきます。

Bar Ber Shop REGALO(大阪府大阪市)

コンセプトは「男のアジト」。
再来90%超の魅力とは?

飲食店が密集し、大阪屈指のグルメ街と呼ばれる福島エリア。その一角に「Bar Ber Shop REGALO」はあります。店内に足を踏み入れると、古いものは1830年代というイギリスのアンティーク品がそこかしこに。クラシカルな世界観が本格志向の男心をくすぐります。男を磨くためのバーバーとして、一般的なメニューに加えネイルケアなどを用意。2回来たお客さまのほとんどは、その後リピーターになるといいます。今、この店が熱い視線を集めているのはなぜなのか。その理由に迫ります。

こだわりのインテリアで、くつろぎの場を演出。

開業したエリアは「発見の楽しみ」がある場所。

2010年に創業後、豊中市と池田市でコンセプトの異なる美容室2店と理容室1店を立て続けにオープンした株式会社babel。新たな一歩として、2017年に大阪市福島区で「Bar Ber Shop REGALO」を開業した。福島といえば路地裏に小さな飲食店が密集するグルメタウンというイメージ。敢えてそのような場所に出店した理由について、「Bar Ber Shop REGALO」の代表にして株式会社babelの専務取締役である安部さんはこう話す。「この街には自分たちのように野心ある経営者が集まってきます。実際、若き日を福島で過ごし、タレントとして成功した人もいて縁起がいい。何よりも、お客さまにとってはいいものや新しいものを発見する楽しみがある街なんです」。開業に際して掲げたコンセプトは「男のアジト」だった。

  • 昔ながらの理容室とは異なるモダンな外観。周囲に飲食店が多く、バーに間違えられることもあるという

  • 店内はBGMにジャズが流れるおしゃれな空間。ゆったりとくつろげるよう、照明は暗めに設定している

文化としてのバーバーをお客さまに伝えるために。

お客さまは男性限定。男のアジトでくつろいだ時間を過ごしてもらうため、インテリアには工夫を凝らす。店内の壁や床は白と黒を基調にしてシックな雰囲気に。待合スペースに置いた革張りのソファを始め、飾り棚の小物やレトロなバリカンなどはイギリスのアンティーク品で統一する。本物にこだわるのは、それが男心をくすぐるためには不可欠だから。でも、どうしてイギリスのアンティークなのか。「イギリスはバーバー発祥の国。バーバーというものが、文化のひとつとして捉えられています。この店に来たお客さまには、そんな空気も感じてもらえればと思っている。スタッフがスーツ姿でもてなす理由もそこにあります」と安部さんは説明する。

  • 待合スペース。革張りのソファやテーブル、飾り棚などはイギリスのアンティーク品で重厚な雰囲気

  • バーバーチェアに座ると、鏡の脇に美しく並べられたハサミが。道具好きの男性心理を意識した演出だ

スタッフを大切にすることが、好循環を生む。

価格ではなく、価値で勝負する。

安部さんが考えるバーバーとは、ただ髪を切るだけの場所ではない。そこは「男を磨く場所」だ。「特別な空間でエネルギーをチャージして、より格好よくなって帰っていただく。そのお手伝いが自分たちの仕事だと思っています」。カットは男を磨くための手段のひとつに過ぎない。だからシェービングやヘッドスパにも力を入れ、ノーズケアやネイルケアまでメニューにのせる。カット以外の利用者を増やすために大切にしているのが、価格ではなく価値を売りにすること。価値を売るとは、価値に気づいてもらうことでもある。「例えば『シェービングはひげ剃りではなく顔剃りなんです。皮膚の古い角質を取り除き、小じわなどを予防するエステ効果があるんですよ』。そんな話をして、お客さまの興味を引き出します」。ただメニューにのせるだけでなく効果を丁寧に説明することで、お客さまは価値を見出し、それが売上アップにもつながっていく。

  • 可動式の衝立を広げると半個室空間に。忙しいビジネスマンがゆっくりエネルギーチャージできるよう配慮

  • スタイリストはキャリア20年。技術への信頼感がすべての土台になっている

社員が働きやすい環境づくり。

経営者でもある安部さんは、スタッフを大切にする意識も強い。自分が理容師として経験してきたことだけにとらわれず、柔軟な思考で働きやすい環境を整えている。「入社して1年目のスタッフは、まだ仕事的な体力がついていないもの。疲れを溜めないように早く帰れる日を作っていますし、若い人の意見もちゃんと吸い上げるようにしています」。女性へのサポートもしっかりしており、現在1名のスタッフが産休中。小さな子どもがいる女性は17時で帰れるようシフトを組んでいる。「社員のパフォーマンスを下げないことが大事。環境を整える分、仕事で手を抜いたら厳しく指導しますよ」と安部さん。スタッフが生き生きと働く場の雰囲気はお客さまにも伝わり、また来たいと思ってもらえる好循環をもたらす。人を大切にすることも、このバーバーの成長を支えているようだ。

  • 1年目のスタッフでも、技術練習の時間は自己裁量で設定。スケジュール管理を任せられている

  • 新規客獲得のために欠かさないビラ配り。店の雰囲気を感じてもらうためにスーツ姿で行う

代表インタビュー

安部和也さん。大阪府出身。大阪の専門学校を卒業後、理容師の道へ。2003年、CATメンズカット&ブロー日本大会2位。11店舗の理容統括マネージャーなどを経て、株式会社babelへ。2017年に「Bar Ber Shop REGALO」をオープン

Q.どのようなお客さまがターゲットですか?

A.30~60代のビジネスマンを想定しています。

なぜビジネスマンかというと、仕事というのは格好いいものだから。生き生きと働く男を、さらに格好よくしたいと思ってます。仕事中に立ち寄った人がスマホを充電できるよう、各ブースにコンセントも用意しました。年齢層を幅広く設定したのは、さまざまな人と触れ合う機会を作るため。自分たちも歳を重ねるわけですが、常に成長し続けたいと考えています。

Q.お客さまを定着させるための工夫は?

A.ワクワク感を大事にしています。

例えばカットなら、季節に合わせた提案は必ずします。さらにファッションの好みをヒアリングして、新しいアレンジを提案することも。先を見据えた話もしますね。3カ月後はこれくらい伸びるからこんなカットにしようか、とか。お客さまにワクワクしてもらうため、魅力的な提案は欠かせません。予約の電話も、タイミングが合わなかったときはすぐ引き下がるのではなく「この日はどうですか」と予定が合うまで代案を出します。リピート率は新規で70%以上、2回来ていただくと90%以上がリピーターになります。

Salon Data

Bar Ber Shop REGALO 【バーバーショップ レガロ】

アクセス
JR福島駅より徒歩6分
創業年
2017年
店舗数
1店舗
設備
セット面5席
スタッフ数
4名
URL
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000376489/

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