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ファンを作るサロ友

ファンを作る「サロ友」とは?

少子高齢化でお客さまが減る中、リピート客獲得がより重要になっています。
そんな中、「顧客同士のつながり」を生み出すことで「サロンのファン」を作る…「サロ友」についてご紹介していきます。

Broccoli2 shibuya(東京都渋谷区)

「接客はしない」美容室に、お客さまが集うワケとは?

恵比寿と渋谷にある「Broccoli Playhair」と「Broccoli2 shibuya」は、“接客はしない お客さまはいない”という異色のコンセプトを掲げる美容室です。ここでは、まるで友だちの家で知り合ったかのように、お客さま同士が仲良くなれるのだといいます。
「ふらっとお茶を飲みに来てもらえるような、気軽な感覚の美容室でありたい」と語る代表・藤川直樹さんに、店を盛り上げるためのさまざまな取り組みについて伺いました。

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“接客はしない お客さまはいない”が店のコンセプト

心がけているのは、最上級のおもてなし。

本店のオープンにあたって決めたのが、“接客はしない、お客さまはいない美容室”というコンセプト。「行きつけのバーで自分のことを紹介される時、“常連さん”よりも“友だち”と呼んでもらえた方が嬉しいなと思って。それでうちの店では、“お客さま”という言葉を使わないことにしました」と藤川さん。心がけているのは“接客”ではなく“最上級のおもてなし”だ。例えば、友だちが自分の家に遊びに来た時のように、「スリッパどうぞ」「何が飲みたい?」と相手を思いやること。お客さまが気持ちよく過ごせるように、スタッフそれぞれが自分なりに気を配ることこそが、おもてなしだと考えている。

ウェルカムな雰囲気が印象に残る美容室に。

“最上級のおもてなし”に決まりごとはないが、確立されていることはある。それは、お客さまが来店された時、「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」と声をかけること。必ずウェルカムな雰囲気でお迎えすること。そして帰り際には、手を振って見送ること。「初めて来た人も、恥ずかしそうに手を振り返してくれたりします。そしてそのシーンが印象に残っていて、また来店してくれることも。なのでウェルカムな感じを大事にしようとスタッフに伝えています」と藤川さんが言うように、気さくな雰囲気に魅かれてリピートするお客さまは多数。「美容室が苦手だったけれど、ここなら通える」という声もよく聞こえてくる。
  • 施術後にスタッフがお客さまと食事に行くのもよくあること。「友だちなら飲みに行くのは当たり前」と藤川さん

  • 店の一角にずらりと並ぶ本は、お客さまたちからの寄付。髪を切った後、のんびり漫画を読んで過ごしていくお客さまもいる

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隣り合ったお客さま同士を紹介する。

知らない人がいない方が、リラックスできる。

「Broccoli2 shibuya」では、隣り合って座ったお客さま同士を紹介し合うことがしばしば。出身地が同じなど共通点をフックに話を振ることもあるが、そうでない場合も双方のお客さまに会話を広げるようにしている。「例えばバーカウンターでも、知らない人がいるとちょっと緊張しますよね。スタッフはもちろん、他のお客さまのことも紹介した方が居心地がよくなると思うんです」と藤川さん。その結果、施術後に一緒に飲みに行くなど、お客さま同士が友だちになることも少なくない。

家族連れのお客さまは、子どもがきっかけでママ友に。

土日の午前中は、家族連れのお客さまが多く訪れる。子どもたちは店内で自由に過ごせるため、スタッフが紹介する前に、お客さまの子ども同士が仲良くなっていることも。「お菓子をあげてもいいですか?」「前回も一緒になりましたね」というような会話が生まれ、自然にママ友同士の交流が始まっている。
  • お客さまから依頼を受けて、作品や商品を店内に展示することも。取材時は岡山デニムのアパレルが展示販売されていた

  • 「子ども連れの方には、『泣いてもいいし、おむつ替えしてもいいからね』と伝えて自由にしてもらっています」と藤川さん

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イベントはお客さまと一緒に盛り上げる。

「誰よりも楽しむこと」が主催者としての鉄則。

「富士山に登りたい!せっかくだからみんなも巻き込んで楽しもう!」と始まった富士登山会や海の家でのバーベキューなど、お客さまも参加できるイベントを毎夏恒例で開催。初回はミニバン2台で出かけていた富士登山会が、今では大型バスを貸切るほどに大盛況を博している。開催にあたって藤川さんが徹底しているのが、「主催者である自分たちが、誰よりも楽しむ」ということ。「参加してくれた人たちに気を遣わせることがないように、誰よりも楽しみなさい、とスタッフに伝えています。だからいつも、一番先に僕が酔い潰れます」と藤川さん。

新たに始まった「モテる人を増やす会」。

「Broccoli2 shibuya」の店長の発案で、今年からスタートしたのが「モテる人を増やす会」。モテるメガネの選び方やキレイになる酵素料理、小顔マッサージ術など、各回その道のプロの方を店に招いて、1~2時間の講習を行っている。開催は月に1回、定休日の前日である月曜の夜8時から。店のブログやSNSで告知し、20人ほどが集まった回も。「ひとりで参加する人も多いですが、サービスの缶ビールを飲みながら一緒に講習を受けているうちに、仲良くなるみたいです」と藤川さん。お客さまに足を運んでもらうきっかけづくりが目的だが、友だちを連れて参加するお客さまもいるので、宣伝としてのメリットも大きい。藤川さんいわく、「スタッフ向けの講習ではなく、お客さまを呼んでの講習というのが面白いと思っています。“モテる人を増やす”のがうちの会社のコンセプトなので」。
  • お客さま自身も、イベントを盛り上げるメンバーの一員というスタンスで参加してくれている。おかげでトラブルの心配も無用だ

  • 会社名は「株式会社モテル」。周年パーティーでは毎年オリジナルグッズを作成し、参加者へ配布している

代表インタビュー

藤川英樹さん。ハリウッド美容専門学校を卒業後、美容室勤務、フリーランスを経て世界一周の旅へ。世界中の人の髪を切って帰国し、2012年、恵比寿に「Broccoli playhair」をオープン。2014年に「株式会社モテル」を設立。2016年に2号店となる「Broccoli2 shibuya」を開店した

Q.イベント以外に、最近始められた取り組みはありますか?

A.「Broccoliブログ強制制度」を始めました。

毎週土曜に交代で1名がお題を出して、翌週金曜までにスタッフ全員が答えをブログにあげる、という取り組みを1月から始めました。その名も「Broccoliブログ強制制度」です。普段の会話では知り得なかった各人の考え方がわかるので、スタッフ間の良いコミュニケーションツールになっています。途中から外部の人にも参加を呼び掛けたところ、お客さまや地方の美容師さん、もとスタッフなど全国から参加者が集まって、現時点で47人ほどに。いずれはオフ会の開催なども考えています。

Q.さらに今後、計画されていることは?

A.「C&E制度」を導入して、1カ月間店を閉めます。

今年は夏に「C&E制度」を導入します。7月末~8月末までの1カ月間をChallenge&Experience月間と定めて、店をクローズする予定です。その期間にスタッフには、何かしらの挑戦や経験をしてもらいます。僕の場合は、アタカマ砂漠マラソンで走ることなどを計画中。もちろん、その期間も給料は出します。本店も渋谷店も一斉に閉めて、みんながパワーアップして戻ってきたところで、再スタートできるのが楽しみです。

Salon Data

Broccoli2 shibuya【ブロッコリー2 シブヤ】

アクセス
JR渋谷駅西口より徒歩8分
創業年
2012年
設備
セット面4席 ※Broccoli2 shibuya
スタッフ数
6名
URL
https://broccoli-playhair.com/

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