20代女子20代女子
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「バーバー」人気の理由

今「バーバー」が人気の理由

近頃増えている、従来の理容室とは違う新しいタイプの「バーバー」は、なぜ多くの男性ファンを生んでいるのでしょうか?
ターゲティングやコンセプト、強みなどについて探っていきます。

R's hair(千葉県印西市)

郊外で店舗拡大中。
1年でスタイリストデビューできる育成法とは?

人手不足が深刻化し「いい人材がなかなか集まらない」と悩むのは、理容業界も例外ではありません。都心から離れると、その傾向はさらに強まるといいます。そんななか、郊外にもかかわらず毎年新人を確保し、店舗を増やしつつあるのが千葉ニュータウンにある「R’s hair」。統括マネージャーの山崎隆介さんに話を聞くと、求人に困らない確かな理由がありました。

地域の特性を掴んだ戦略が奏功。

ターゲットを定めてリニューアル。

北総線沿線に広がり、計画的な住宅地としては首都圏屈指の規模を誇る千葉ニュータウン。その中心である印西市の小さな商業施設内に「R’s hair」はある。店舗をリニューアルしたのは、今から7年前。メンズオンリーのバーバーとして再スタートした。コンセプトのひとつは「お客さまがリラックスできる空間」を提供すること。「千葉ニュータウンは昭和時代から住み続ける人がいる一方、団塊ジュニア世代のファミリーも多い。ターゲットは後者である40代前後の男性です」と山崎さん。ちょうど髪の悩みが増える年頃。周囲は男性だけのほうが話しやすいこともある。その世代がくつろげる空間にするため、店内はオールドアメリカンを意識したインテリアでまとめた。「アメカジが好きな世代ですから。ただ、あまりやりすぎると敷居が高く感じる人も出てくるので、ほどよいカジュアルさを大切にしています」。

  • 淡いグレーの壁とブラウンの床が落ち着いた雰囲気を作り出す。バーバーチェアはゆったりと配置

  • 壁のポイントとなるレンガや木の引き出しなど手づくりで仕上げたインテリアがそこかしこに

充実したリフレッシュメニューが好評。

もうひとつのコンセプトは、来ていただいたからにはリフレッシュして帰ってもらうこと。そのため、本格的なヘッドスパメニューと専用の個室を用意した。「郊外のため通勤時間が長く、仕事で疲れている人が多いんです。ヘッドスパだけでなく、眼精疲労、肩こりなど個別の悩みにお応えできるようオプションメニューにも力を入れています」。特に人気があるのは「頭皮ケア」。炭酸クレンジングを使い、頭皮を揉むなど約10分のコースだが、この経験がヘッドスパを試すきっかけにもなるという。リラックスもリフレッシュもバーバーのコンセプトとして目新しいものではない。大切なのはその内容だ。千葉ニュータウンという土地柄を意識した戦略はピタリと当たり、業績は年々アップ。3年前には数百メートル離れた場所に2号店となる「R’s hair 2nd」をオープンした。

  • ヘッドスパは専用の個室で。丁寧なカウンセリングで頭皮の状態をチェックすることからスタート

  • 古き良きアメリカの雰囲気を再現しつつ、アンティークなど本物に偏りすぎないことで親しみやすさを演出

ブランド価値を高める3店舗目の構想。

1年でスタイリストデビューできる新人教育システム。

経営は順調に推移したものの、悩みはあった。何よりも苦労したのが求人だ。人気店とはいえ、郊外での採用はなかなか厳しいものがある。「うちの店舗で働こうと思うのは、主に周辺に住んでいる人。ただ都内にも通える場所なので、条件が変わらないなら若い人は都心のバーバーを目指してしまう」。そこで、2号店開業とほぼ平行してアカデミー制を導入。これは入社後半年間、新入社員は14時から19時まで技術練習を行う育成プログラムだ。早ければ1年でスタイリストとしてデビューできるので、新入社員には大きなモチベーションとなる。すると、昨年は5名の応募があったそう。「先行投資なので経営的には大変ですが、お互いにメリットがあるやり方だと考えています」。

  • 固定式のシャンプー台は昔ながらの大型サイズ。スペースにゆとりがある郊外の店舗ならでは

  • スタイリストの大塚さんは現在4年目。3店舗目がオープンした際は、本店の店長を任される予定

出店を集中させ、まずは地域の一番に。

次なる目標は3号店の展開だ。2号店と同じく本店から数百メートル圏内ですでに土地を購入。新しく建てる建物にはバーバーのほか美容室やエステティックサロンのスペースも設け、郊外の店らしく敷地をゆったりと使うようなビジョンを描く。これまでは貸店舗での営業だが、次は建物の設計もオリジナル。魅力的な「箱」を作ることでグループ全体のブランディング向上を目論む。同じエリアに店舗を集中させるのは、「この街でバーバーといえばR’s hair」というイメージを定着させるため。千葉ニュータウンという場所の特性を見極めた戦略で着実に業務拡大中。この店舗から、しばらく目が離せそうにない。

  • オーナーが開発にかかわったポマードとシャンプー。消費者視点での商品作りにも積極的

  • 本店はハーレーダビッドソンがシンボル。新たな店舗は来年2月の開業を目指して準備を進めている

統括マネージャーインタビュー

山崎隆介さん。茨城県出身。専門学校卒業後、理容師の道へ。都内のバーバーで16年間のキャリアを積む。2011年に「R’s hair」のオーナーと出会い、同店に就職。店長を兼務する

Q.お客さまの再来店率はどれくらいですか?

A.新規のお客さまで約75%、2回目以降ですと85%くらいでしょうか。

隣に美容室があるのですけれど、実は系列店でして。こちらはスタッフも含めて女性オンリーの店舗です。面白いのが、美容室に通う奥さまから話を聞いたご主人がうちの店舗に初めて来たり、家族ぐるみでふたつの店舗に通ったりするケースがあること。集客や定着率に関して相乗効果があるようです。

Q.スタッフの育成で意識していることは?

A.働きやすい環境づくりです。

新人教育はアカデミーによる技術トレーニングに加え、人間力がつくようなセミナーも実施します。トータルで育成しているせいか、離職率が低いですね。年間休日は100日を超えてますが、マックスで120日を目指しています。より働きやすく、がテーマです。

Salon Data

R's hair 【アールズヘア】

アクセス
北総線千葉ニュータウン中央駅より車で5分
創業年
2004年
店舗数
3店舗
設備
セット面4席
スタッフ数
5名
URL
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000443973/

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