先輩女性インタビュー100人

サロンで働く女子 
100の生き方

長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのか、100人にインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!

vol.39

月間500人の指名が、育休復帰後に半減。
そこから見えた、「みんなでがんばる」大切さとは。

全員が月150万クラスのスタイリストに育つお店として知られる「pikA icHi」。その中心的存在として開業時から勤める本村さん。幼少期から美容師を目指し、順調なスタイリスト人生を歩み、月間で500人の指名が入ったことも。
今ではサロンでママスタイリストのロールモデルとして活躍中です。
でも、育休後には大きな挫折感も味わったそう。お肌も笑顔もピカピカで、インテリジェンスあふれる本村さんの現在までの道のりをうかがいました。

Staff Data

本村貴子さん 39歳

美容師

スタイリスト。
pikA icHi 上通り店勤務(熊本市中央区)
スタイリスト歴18年。既婚。小学校2年生の男の子のママ。
現在は、「pikA icHi 八代店」と兼務。基本はフルタイムで、「pikA icHi 八代店」で予約がない場合は9:00〜16:00で勤務している。

本村さんのLife History

★…ターニングポイント

  • 15

    実家が美容室だった影響で、子どもの頃から美容師をめざしていた。
    進学校の高校に入学とほぼ同時に、通信制の美容専門学校に入学。
    部活の代わりに美容の勉強をして、高校と専門学校を同時に卒業。

  • 18

    高校卒業と同時に東京に上京。目黒の美容室に入社。
    通信制の専門学校では学科の資格のみ取得していたため実技を学び、1年後に資格取得。

  • 19

    歩合給が高い、多店舗展開する大手の美容室に転職。

  • 21

    スタイリストデビュー。
    デビューしてすぐ、調子よく売上が伸びていった。

  • 22

    実家の美容室を兄が引き継ぎ、「pikA icHi」としてオープン。
    自分も「pikA icHi」の考え方、方針に惹かれて故郷の熊本に戻る。

    「pikA icHi」がオープンとともに急激な勢いで成長。
    自分の月間売上も毎年100万ずつ増えていった。

  • 29

    設計の会社に勤めていたご主人と結婚。
    結婚の際、お母さまが「夫婦の休日が別々だとすれ違いが多くなる。休日が同じ仕事ができないものか」と助言。
    ふたりで相談して、ご主人が事務担当として「pikA icHi」に入社した。

  • 31

    ★長男を妊娠。
    働く母を見て育ったため、当然すぐ復帰するつもりで産休・育休に入る。
    産休前に月に500人担当していたお客さまを後輩に引き継ぎ、長男が生後3カ月のときに復帰したが、半数近くのお客さまを失客し、大きなショックを受ける。
    しかし、店は成長しており「みんなで働くこと」の意味を知る。

  • 37歳~

    現在は、「pikA icHi 八代店」と兼務。息子が保育園の頃は、長時間預けられていたため、イクメンのご主人にも支えられほぼフルタイムで勤務できていた。小学校入学後は息子の帰宅時間が早くなり、基本はフルタイムだが、「pikA icHi 八代店」で予約がない場合は9:00〜16:00で勤務している。

  • 「pikA icHi」がオープンした頃。前列中央がお母さま

  • ご主人と息子さんと。「主人の理解と献身があってこそ今の自分がある」と語る本村さん

  • 長男の育児の経験で男性スタッフを見る目がやさしくなったそう

  • ピカイチ理念の元にスタッフが集まり、理念が組織をまとめ、お客さまを惹きつけていく

本村さんへのインタビュー

大きな影響を受けた母を今でも「先生」と呼ぶ本村さん

Q. 一般企業にお勤めだったご主人が結婚の際に「pikA icHi」に転職!? その経緯は?

A. 私の母からの助言と、美容の世界の可能性と「pikA icHi」の理念に、主人が共感してくれたからです。

 実家が母ひとりで経営する美容室でした。母は第一子の妊娠8カ月のときに開業したため、父は育児に協力するために勤めを辞めて、時間の融通がきく自営業に転身したのです。そのおかげで家族で過ごせる時間が多かったですし、授業参観など学校行事は主に父という家庭でした。
 私は子どもの頃から夢は美容師ひとすじ。21歳で人より早くスタイリストデビューしてからも、仕事を辞めることは考えたこともありませんでした。結婚を決めたとき、母が「お互い忙しいので、休みが違う職業だとすれ違いが起こる」と、夫婦で過ごす時間の大切さを助言してくれて、結果的に主人が転職して「pikA icHi」に入ってくれることになりました(笑)。もちろん母の助言だけでなく、「pikA icHi」の経営方針にも共感してくれていました。
 今思えば、美容師としても母親としても、母がロールモデルだったのかもしれません。

代表の内田さんは実兄。「経済学部に入った兄が、まさか美容師になるとは思っていませんでした」

Q. スタイリストとして壁にぶつかったことは?

A. 育休復帰後にたくさんのお客さまを失ったことです。

 妊娠するまでは10年間、とにかく働いて、お客さまを増やして、お店を大きくしてと、駆け抜けてきた感じでした。それが楽しくて仕方がなかった。当時、月に約500人のお客さまを担当していましたが、母を見て育ったし、産休前の後輩たちへの引き継ぎもスムーズだったので、子どもができても大丈夫だろうと当初は軽く考えていました。
 ところが3カ月間の育休から復帰したら、半数近いお客さまが戻ってきてくれなかった。仕事中心で生きてきたので、とてもショックでした。けれどお店の売上げは伸びている。私のお客さまを分散して引き継いだ後輩の一人ひとりが急成長していたのです。そのときに「あ、代表が言っていた『みんなでハッピーになるサロン』って、こういうことか」と気づいたのです。
 代表は「pikA icHi」を開業させるときに「自分の店をつくりたいわけじゃない」と言って、早々に現場を離れて経営に専念したのです。それなら私ががんばらなきゃと思っていたのですが、そうではなかった。みんなの力を借りながら、みんなでがんばればよかったのです。復帰してから子どもの体調などで早退できるのも、スタッフの協力あってこそだと心から感謝しています。

仕事が大好きなことは変わらないが、子どもができて働き方や、スタッフへの想いが変わったという

Q. 子育てしながら、車で1時間以上かかる、距離の離れた2店舗をかけもち。生活は大変ではないですか?

A. 「働くママ」の姿を後輩に見せることも私の役目。

 現在は子どもの学童保育の関係で、保育園に預けていた頃よりも早く息子が帰宅します。そのため、お客さまの予約がない場合は息子のお迎えを優先し、スタッフの協力のもと、16:00頃に退勤させてもらっています。また、主人の育児協力もあるので無理なく働けています。「上通り店」と「八代店」は距離が離れているからこそ、どちらにも顔を出して、ママでも働ける姿を後輩女性たちに見せています。
 美容室は基本的には予約制ですから、子どもの学校行事などがあっても、お客さまが自分の予定に合わせてくれる仕事です。それができるのも、「みんなで」やっているから。2店を行き来することで、自分がいなくても店がまわっていることも伝えられるので、私がママスタイリストのロールモデルとして背中を見せる番だと思っています。

若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!

 美容の仕事は手に職がつく仕事ですし、女性の方がお客さまの気持ちがわかって得な仕事。だから続けることが絶対大事だと思います。がんばって続けることで、自分らしく働ける道が拓けていきます。続けるからこそ、技術や経験が身についてお客さまが増えて、会社から必要な人間だと思ってもらえるのです。そうすれば、こちらが働き方を選べる立場になれます。がんばって結果を残した人を会社は手放しませんよ!

Salon Data

pikA icHi 上通り店【ピカイチ カミトオリテン】

アクセス
通町筋電停より徒歩2分
創業年
1998年
店舗数
6店舗
設備
26席 (pikA icHi 上通り店)
スタッフ数
48名(全店舗)
URL
http://beauty.hotpepper.jp/slnH000132134/

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