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先輩女性インタビュー

サロンで働く先輩女性たち

長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!

vol.62

3回の出産と、がん闘病を乗り越えたママ店長。
UNIXで初の産休&キャリア20年の道のりとは?

埼玉・蕨駅前の商店街に位置し、創業50年以上の歴史を持つ老舗サロン「UNIX蕨店」。そこで生き生きとはさみを振るう田中恵美子さんは、UNIX初のママスタイリストとして、3人の子どもを育てながら20年近いキャリアを積んできました。2年前にがんの手術を乗り越えて、同店の店長に就任。「これからは、後輩のママスタッフをサポートする役割も担いたい」と語る、尽きないバイタリティーの秘密は何でしょうか? その歩みを取材しました。

Staff Data

田中恵美子さん 40歳

スタイリスト。
UNIX蕨店勤務(埼玉県蕨市)
小学校6年生と3年生の男の子、2歳の女の子のママ。
シフト制で土日いずれかを含む週休2日。10:00〜18:00の時短勤務。

田中さんのLife History

★…ターニングポイント

  • 18

    幼稚園から水泳競技に打ち込むが、五輪代表に選ばれず競技生活にピリオド。祖母や母と同じ美容の道を目指そうと、美容短大に進学した。

  • 20

    卒業後、中途採用で9月にUNIXに入社し、川口店に配属される。アシスタント時代は早朝や閉店後、休日も返上し夢中で練習に打ち込んだ。

  • 21

    わずか1年半でスタイリストデビュー。努力するほど実力と評価がついてくる充実感でいっぱいの日々。23歳で主任に昇格したころは、月に400人のお客様を担当、300万円を売り上げたことも。

  • 25

    店長に昇格し、イオンモール川口店に異動。

  • 27

    結婚。ほどなく妊娠が分かるが、切迫流産と診断されてすぐに入院し、そのまま1年間休職することに。

  • 28

    7月に長男を出産。翌年4月、当時はまだ制度がなかった17:00までの「時短勤務」で職場に復帰。その後、育児に加えて不妊治療のため「店長業務は無理」と自ら返上。役職なしの社員に戻った。

  • 31

    6月に次男を出産。お客さまから「早く帰ってきて」と要望があり、10月からパートで勤務。翌年4月から、18:00までの時短勤務で正社員に復帰した。

  • 37

    10月に長女を出産。4週間の産後休暇を取っただけで、12月に時短勤務で復帰。

  • 38歳~

    ★復帰後すぐに子宮頸がんが見つかり、3月に手術。当時、子どものいないスタッフとの関係に悩んでいたうえに、術後の体力の衰えが重なり、初めて「仕事を辞めようか」と悩んだ。
    会社に相談すると、退社どころか再び店長に昇格、蕨店に異動に。ママスタッフを含む全員に配慮したサロン運営に自ら取り組むことで、再び仕事を続ける自信ができた。

  • 14年間勤務したイオンモール川口店での一コマ。このサロンで勤務する間に3人の子どもを出産した

  • 一昨年に再び店長となり、蕨店に異動。田中さんを含めて育児中のママが3人在籍する

  • 子どもたちと。「長男がミルクからお風呂まで上手にお世話してくれるので、実は3人目が一番楽です」(田中さん)

  • サロン運営ではコミュニケーションを密にし、互いに助け合う風土を作ろうとしている

田中さんへのインタビュー

前会長には「これからのママスタッフのロールモデルになって欲しい」と言われたそう

Q. 会社のママ美容師第1号だったそうですが、不安はありましたか?

A. 会社と相談し、少しずつ環境を整えてもらうことでクリアしました。

 今と違って、スタイリストは出産したら仕事を辞めるのが普通の時代でした。私自身は続けるつもりでしたが、最初の妊娠で切迫流産・休職という予想外の展開になってしまいました。でも、会社は休んでいる間の繋ぎの管理職として「マネジャー」職を作ってくれたり、復帰した後も、当時まだなかった時短勤務制度を導入してくれました。ただ、その後は不妊治療を始めたため店長は続けられず、役職を外してもらいましたが。
 前会長は「美容師の地位向上」を目指している人で、その考えは全社に根付いていました。だから、育休後の復帰時期や働き方について相談すれば、その都度福利厚生や環境を見直してくれたんです。フルで育休を取らなかったのは、お客さまの希望で復帰を急いだことが主な理由ですが、それでも社員のまま、2時間や3時間の早上がりができたのはありがたかったです。

Q. がん治療を経て店長に返り咲き。改めて取り組みたいことは何ですか?

A. 全員が働きやすいサロンづくりと後輩ママのフォローに尽力したいです。

 イオン川口店時代に3回出産し、稼働時間が理由でほかのスタッフとの関係に悩み、さらに病気も重なった2年前は、人生で最大のピンチでした。そこで店長として蕨店に異動という人事は、「マネジメントをする立場のほうが働きやすいだろう」という会社の配慮があったと思います。
 ここには私を含めて3人のママスタイリストがいます。シフトを組むときはママの休日を優先しつつ、全員の希望を反映して、負担感が出ないようにしています。子どもの病気で急な休みが出たときは、私も空いていたら駆けつけますし、遅出のスタッフも早めに出勤するなど、サポートし合える雰囲気を作っています。
 最近は、他の店のママスタッフの悩みを聞き、たとえば店長とのコミュニケーションがむずかしい場合は私が間に入ったりしています。ゆくゆくは、組織的にママスタッフのフォローができる仕組みが作れればいいなと思います。

「育休をフルで取れなかったことが、かえって夫のいい父親教育になったかも」(田中さん)

Q. 大変なこともあった中、今まで美容師を続けて来られた理由は?

A. 「人を美しく変身させる」喜びと、家族に支えられてきました。

 一番は、「美容」が好きなことに尽きます。自分の手で、人が真似のできないやり方で、お客さまを変身させられる仕事。キレイになれば誰もが笑顔になりますよね。まさにそれが美容師の醍醐味です。また独身の時、結婚した時、子どもを持った時、そして病気になった時でも、ライフステージごとに自分の中に新たな美容への視点が生まれてくる。それをお客さまに提案できるのも楽しいです。
 もうひとつ。実母は今も美容師ですし、義母も早くに旦那様を亡くして女手ひとつで息子を育て上げたので、私が働き続けることには賛成してくれます。夫も「父親が育児をするのは当然」という考えで助かっています。夫婦ともシフト制勤務なので、土日は交代で子どもを見ていますが、その時はひとりで母親と父親の両方の役割を担うことになりますよね。だから息子には「うちにはママとパパがふたりずついる」と言われます(笑)。

若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!

私の場合、壁にぶつかった時にはいつも会社がフォローしてくれたので、ここまで安心して突き進んで来られました。キャリアの転換期に、答えをくれる人が必ず近くにいた点で、恵まれていたと思います。ただ、そうした力を得るためには、自分を信じるのと同じようにまわりの人たちを信じること。甘えるべきは甘え、頼るときところは頼り切ることも大事です。ひとりで悩んで、その場その場で決めてしまうよりも、一旦視野を大きく広げることで一気に動き出したり、クリアできる問題もいっぱいあるはずですよ。

Salon Data

UNIX蕨店【ユニックス蕨店】

アクセス
JR京浜東北線・蕨駅東口から徒歩3分
創業年
1959年
店舗数
30店舗
設備
8席 ※蕨店
スタッフ数
8名(スタイリスト5名、アシスタント2名、レセプション1名)※蕨店
URL
http://www.unix.co.jp
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