動画で学ぶ!店長が持つべき5つの意識とは 店長の意識改革動画で学ぶ!店長が持つべき5つの意識とは 店長の意識改革
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女性が活躍するサロン100

女性スタッフが辞めない
サロンの秘訣

結婚・出産を経ても女性スタッフが長く活躍している、さまざまなサロンの取り組みや職場づくりを、100サロン紹介していきます。

vol.55チーム接客で、産休中の失客ほぼゼロ!
男性の育休にも挑戦する新潟のサロンとは?

Ann furumachi

新潟市

新潟市内で4店舗を展開し、ヘア・メイク・ネイルをトータルで提供する「Ann」。中でも学生の多い界隈にある「Ann furumachi」は、若手スタッフが新感覚のスタイルを発信し続けるサロンです。数年前から女性支援の制度を整備してきた「Ann」では、現在46名の女性スタッフのうち6名がママ。お互いが自然にサポートし合う空気感を作り、全員が働きやすい職場環境を実現してきたノウハウを、取締役の小竹節夫さんに聞きました。

1取り組み

副店長ほかマネージャー職などに女性を登用し、
女性スタッフの働きやすさをサポート。

どんな取り組み?

 女性支援の柱として育休・産休、時短勤務制度を完備。そのうえで、本部の財務・労務担当に出産経験のあるベテラン女性を配置するほか、部長クラスにも女性を積極的に登用した。また、今のところ店長は全員が男性だが、補佐役である副店長はほぼ女性が務めている。

メリットは?

 「Ann」では、産休明けのママスタッフは時短勤務やパートなどから働き方を選ぶことができ、勤務時間も各人が会社と相談して決めることができる。現在、夫の扶養の範囲内でパート勤務を希望しているカラーリストが1名いるが、このケースでは世帯収入などかなり立ち入った部分を含めた相談が必要だった。労務の専門知識を持ち育児経験もある女性マネージャーは、先輩ママとしてざっくばらんに相談に乗り、親身な対応をすることができた。
 現場でも副店長に女性を配することで、仕事上の悩みやキャリア、生活に関する相談ごとなどが、女性同士でスムーズに話せるようになった。「女性幹部には、特に女性のワークライフバランスを実現するサポート役を担ってほしいと期待しています」(小竹さん)。

納会にはスタッフが子どもを連れて参加。スタッフの出産や、子どもの成長に応じた働き方の変化について、会社として柔軟に対応している。

納会にはスタッフが子どもを連れて参加。スタッフの出産や、子どもの成長に応じた働き方の変化について、会社として柔軟に対応している。

2取り組み

ひとりのお客さまに数人のチームで対応することで
産休による失客をほぼゼロに。

どんな取り組み?

 ひとつの店舗の中に、数人のスタッフで構成されたいくつかのユニットがあり、お客さまひとりに対してメインの担当者以外にも常に2〜3人のスタッフがつくようにしている。日ごろから数名がお客さま情報を共有し、顔なじみになっているために、ブローなど最後の仕上げの受け渡しもスムーズだ。さらにヘアだけでなくネイリストやカラーリストとの連携も強化して、得意客の確保につなげている。

背景とメリットは?

 キャリアのある売れっ子スタイリストが妊娠・出産で休むと、ついていたお客さまが他の店へ移ってしまうことがあり、そうなるとサロンとしても損失が大きい。ひとりのお客さまに顔なじみのスタッフが複数いれば、主担当のスタイリストは安心して産休をとることができ、失客も防ぐことができる。ちなみに今回、「furumachi」で1年休業したママスタイリストの失客率は5.7%。通常営業でも同程度の数値なので、産休の影響はほぼゼロと言ってもいい。
「もちろん主担当が産休・育休に入るときはお客さまに復帰時期をしっかりお伝えしています。ですが、復帰したときにどちらの担当者を選ぶかはお客さま次第なので、不在をカバーするスタッフもモチベーションを高く持つことができますね」(小竹さん)。

4月に2度目の育休から復帰し、時短勤務で働くwakkoさん(右)。いつもフォローしてくれる若手スタッフに、自分からもいろいろなことを伝えたいという。

4月に2度目の育休から復帰し、時短勤務で働くwakkoさん(右)。いつもフォローしてくれる若手スタッフに、自分からもいろいろなことを伝えたいという。

3取り組み

男性スタッフの育児参加への意識を育てるため、
新潟市の「育休取得奨励金制度」を利用。

どんな取り組み?

 昨年、新潟市が中小企業を対象に実施している、男性の育児休業に対する奨励金制度に参加した。「furumachi」からスタイリスト1名、マネジメント部門から1名の計2名の男性社員が10日間の育児休業を取得。制度の規定に沿って、育休取得者の体験記を提出し、市から派遣されたワーク・ライフ・バランス推進コーディネーターの主導のもとで職場研修会を実施した。

メリットは?

 この制度を利用するときは本人だけでなく、関連部署のスタッフ全員が研修に参加。育休取得者の体験発表を聞き、職場でどんな協力体制を取ったかを報告しあった。この試みは育休を取った2名にとって貴重な体験となっただけでなく、それ以外の男性スタッフにとっても刺激になったという。
「これから結婚して家庭を持つ若手は、このミーティングに参加することで“将来、自分も育休を取れるかもしれない”という期待感を持ってくれたようです」と小竹さん。制度自体は一度しか利用できず継続性はない。しかし、男性スタッフの育児に対する理解が深まり、ママを職場ぐるみでサポートしていこうという意識がより強くなったのは収穫だ。将来的には会社として、男性スタッフの育休推進も視野に入れていきたいという。

昨年、創立40周年を迎えた同社。ママスタッフだけでなく全員が長く働ける職場環境を目指していく。

昨年、創立40周年を迎えた同社。ママスタッフだけでなく全員が長く働ける職場環境を目指していく。

取締役インタビュー

キャリア21年のスタイリストとして「Ann Aoyama」でハサミを振るいながら、財務・労務部長を務める小竹さん。「技術者が人間的に成長しながら、長く働ける職場環境を目指しています」 

Q. 育休や時短に関して、他のスタッフの理解を得るのに苦労しましたか?

A. 先輩の存在と「心の教育」で、助け合いの空気感ができていました。

 ママがいる以上、急な欠勤や早退もありますし、シフト編成もママの希望が優先になります。でも他のスタッフはみんな、理解してくれていると思います。
 実は育休を制度化するより以前にも、本部に出産して職場復帰した女性がいました。今は高校生の子どものベテランママですが、その人が良き前例となって、女性の育児を支えようという会社の文化を作ってくれました。
 また「Ann」独自の文化に「感診(かんしん)」という言葉があります。これは外に見えないお客さまの「思い」までも感じ取って、おもてなしに生かすこと。その思想を原点に、近年は若手の心の教育に力を入れてきました。その甲斐あって、仕事に対する姿勢がより前向きになり、離職率も下がりました。また、その人の人間像や生活背景までも想像することは、仲間に対する「思いやり」にもつながります。それが、ママスタッフを率先してサポートする風土を作ってきたと思います。

Q. 今後、会社として取り組みたい環境整備は何ですか?

A. 親の病気や介護をサポートする体制を整えていきたいです。

 会社として育児支援の取り組みはかなり整備が進んできました。今後40〜50代のベテランスタッフが増えていくと、次に検討しなければいけないのが、親御さんが要介護になったときのサポートです。子育てと同時に介護も担う「ダブルケア」のケースもすでに社会問題になっていますよね。
 現時点で、介護に関連する規定を準備はしていますが、運用した実績はまだありません。ただ、介護ではないものの、若いスタッフが親の病気を理由に退職した例は今までにもありました。会社としても、できるだけそうした離職は避けたいものです。育児支援で積み重ねてきたノウハウを生かしながら、なるべく早期に環境整備をしていこうと考えています。

Salon Data

Ann furumachi【アン フルマチ】

アクセス
JR新潟駅より徒歩約25分
創業年
1989年
店舗数
4店舗
設備
セット面14席 ※Ann furumachi
スタッフ数
スタイリスト12人 ※Ann furumachi
URL
http://beauty.hotpepper.jp/slnH000337468/
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