美容の未来のために、学びと調査・研究を

美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

「バーバー」人気の理由

今「バーバー」が人気の理由

近頃増えている、従来の理容室とは違う新しいタイプの「バーバー」は、なぜ多くの男性ファンを生んでいるのでしょうか?
ターゲティングやコンセプト、強みなどについて探っていきます。

JUNES man バーバー三軒茶屋(東京都世田谷区)

大きなのれんに鉢植えの盆栽。
和をコンセプトにしたバーバーとは?

創業45年、都心部でメンズオンリーヘアサロンを展開する「JUNES」。その7店目となる「バーバー三軒茶屋」が11月にオープンしました。ターゲットは、少し年齢を重ねた“大人世代”。そして何よりも特徴的なのが“和”の心地よさをコンセプトにしたこと。目指しているのは、いつまでも通い続けたくなる新しいバーバーのカタチでした。

価値観が洗練されゆく大人世代に、和で勝負。

店舗をオープンする際に具体的なターゲットを設定。

店の入口で目を引くのが、白地に家紋のようなデザインを施した大きなのれん。店内に足を踏み入れると、見事な盆栽が出迎えてくれる。和の空気を色濃く感じるのに、とてもモダン。それが2016年11月、新たに誕生した「バーバー三軒茶屋」だ。「JUNES」では、三軒茶屋で店をオープンするにあたりターゲットを細かく設定した。年齢は、20代後半以上の大人世代。世帯年収が600万~1,000万円程度あり、いわゆるアッパーではないがゆとりはある層、などなど。では、そのような人々を顧客として取り込むために、どんな工夫をすればいいのか。採用したアイデアは、和をコンセプトにすることだった。

流行には左右されない普遍的な店に。

ある程度歳を重ねた、大人世代。そんな男たちが心休まる場所はどこなのか。「大人になるというのは、価値観が洗練されていくこと。若い時は華やかなものに目が行きがちだけれど、徐々に余計なものが削ぎ落とされていく。だから日本人として、誰もが本質的に持つ“和”をコンセプトにすることは、とてもしっくりきました」と話すのは、GM(ゼネラルマネジャー)の松村翔さん。フランス料理はおいしいけれど、毎日食べる人はほとんどいない。旅行先にしても、京都や箱根はいつの時代でも人気がある。そして和をコンセプトにする最大のメリットは、普遍的な良さややすらぎを醸し出せること。バーバーにも流行があるけれど、そこに左右されることなく通い続けられる店にしたい――。そんな思いも込められている。

  • 店でまず目に入るのが、入り口に置かれた盆栽。シンプルな内装にしっくりと馴染んでいる

  • 店外に掲げたのれんのロゴは平日が黒で、日祝になると赤バージョンに。縁起のよい赤富士も描かれている

  • 待合い席のそばの棚に和の小物をディスプレイ。センスのよい品々は購入することもできる

  • ヘッドスパの香りはジャスミン、抹茶、春夏秋冬の3種類を用意。桐の箱に入れたテスターで好みの香りを選ぶことができる

ヘアスタイルだけでなく、ライフスタイルも素敵にする提案を。

必要なものだけがあるミニマムな店内。

和をコンセプトにするといっても、コテコテにしては古くさい店になってしまう。だから、取り入れるのは飽くまでもフレーバーとして。例えば店頭ののれんはモダンな雰囲気に。店内で和の小物を展示&販売しているが、それらもデザイン性の高いものばかり。効果的に和の心地よさをちりばめる一方、設備は最新のものを用意する。シャンプーブースは移動式で、オープン直前にリリースされたばかりの商品だ。移動式のシャンプーブースは、店内設計に大きな影響を与えている。椅子の前にシャンプー台を据える必要がないため、壁一面をガラス張りに。「すっきりと、ミニマムな造りにこだわりました」と松村さん。

人気レストランとコラボし、ライフスタイルの提案も。

創業45年、男性専門のヘアサロンとして20年。バーバーに通うことで、ヘアスタイルだけでなくライフスタイルも素敵になってほしい。そんな「JUNES」の願いは、ここ「バーバー三軒茶屋」にも受け継がれている。その一例が「ジュネス男の勝負レストラン」。これは都内の人気レストランと提携し、「JUNES」の顧客だけに特別なコース料理を用意してもらう企画。コスパが良く、記念日にはプレゼントのサービスがあるなど、ちょっとしたVIP待遇が味わえるそう。このように徹底した顧客目線である「JUNES」が、未来を見据えて発信する“和”というコンセプト。「バーバー三軒茶屋」から、しばらく目が離せそうにない。

  • 最新の移動式シャンプーブース。普段は片隅に置いてあるので店内を広く有効活用できる

  • スタッフの衣装は白衣とナイキのエアリフトに統一。腕にさり気なくラインを入れた白衣は専門店に発注したオリジナルだ

  • 「ジュネス男の勝負レストラン」はパンフレットにして顧客に配布。利用を希望する場合は、店舗スタッフが予約を入れてくれる

  • 待合いスペースには漫画も用意されているが、オリジナルのブックカバーをかけることでスタイリッシュな空間が保たれている

GMインタビュー

GM・松村翔さん。1983年、千葉県出身。専門学校卒業後、「JUNES」に入社。2013年にオープンした「男髪nakano」で店長に。2016年11月より現職

Q.まだオープンして間もないですが、どのようなお客さまが来ていますか?

A.思いのほか年配の人にお越しいただいています。

イメージ通り30~40代くらいの人の来店が多いのですが、50代以上の人にも利用していただいています。特徴としては、見るからにおしゃれというよりも、ちゃんとこだわりがありそうな人。周辺の店よりスタッフが若く、金額的にも高いにもかかわらず、年配の人に来ていただけるのは嬉しいですね。

Q.営業スタイルの特徴はありますか?

A.事前予約は受けないスタイルです。

予約なしで営業するメリットは、お客さまが来店後にメニューをじっくり決めながら進められること。ご説明をするうちに「じゃあヘッドスパやってみようか」というケースも出てきます。もちろんお待ちいただくこともありますが、待つ時間=自分だけの大切な時間。そう思える大人の男性が多いようです。

Salon Data

JUNES man バーバー三軒茶屋

アクセス
東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩10分
創業年
1971年
店舗数
7店舗
設備
セット面4席 ※JUNES man バーバー三軒茶屋
スタッフ数
3名 ※JUNES man バーバー三軒茶屋
URL
http://www.junes5.com/salon_sangenjaya.php

「バーバー」人気の理由の記事一覧へ

おすすめの記事

注目の動画

連載記事ARTICLE

  • 新着
  • ランキング

受付中のセミナーSEMINAR

動画ランキングMOVIE

ホットペッパービューティーアカデミーに
会員登録をして、
美容サロン経営に役立つ動画
を見よう!