先輩女性インタビュー100人

サロンで働く女子 
100の生き方

長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのか、100人にインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!

vol.82

8年のブランクを経て、休眠美容師から復帰。
アシスタントから再挑戦したその想いとは?

カフェや雑貨ショップのような、おしゃれなインテリアが印象的なサロン「amuser ravie」。スタッフのほとんどが女性という賑やかなお店で、佐島めばえさんはスタイリストとして活躍しています。実はこれが2度目の美容師人生。8年のブランクを超えて美容業界に復帰し、子育てしながら再度のスタイリストデビューを果たしたのが数カ月前だとか。「今が一番楽しい!」と目を輝かせる佐島さんに、これまでの道のりと美容師の仕事への想いを伺いました。

Staff Data

佐島めばえ(さじまめばえ)さん 35歳

美容師

スタイリスト。amuser ravie勤務(埼玉県越谷市)
スタイリスト歴5年。3歳の女の子のママ。
現在は9:00~18:00(土曜は~17:00)の時短勤務。休みは日祝と定休日。

佐島さんのLife History

★…ターニングポイント

  • 18

    ヘアメイクの仕事を志望し、高校の担任に相談したところ「美容学校で資格をとってからにしては?」と提案される。高校卒業後、美容専門学校に入学。

  • 20

    専門学校で学ぶうちに、美容師という仕事の魅力に気付く。卒業後は大手サロンに就職し、地元の春日部店に勤務。

  • 22

    一緒に働いていた先輩が独立して立ち上げたサロンへ転職。

  • 23

    スタイリストデビュー。お客さまからの「ありがとう」の言葉で、やりがいを感じられるように。その反面、技術的にまだまだ自分が未熟に思え、自信を持てずに働いていた。

  • 24

    サロンを退職。3カ月間のリゾートバイトへ。

  • 25

    大宮のサロンに就職するが、仕事帰りにひき逃げ被害に遭い、しばらく働けない状況になり退職。
    新オープンのサロンに転職するも、商業主義的な会社の方針になじめずに退職する。

  • 26

    実家が経営するコンビニで働き始める。

  • 31

    長女を妊娠し、結婚する。

  • 32

    出産。産休・育休に入っている間に、コンビニが閉店。ハローワークに通うが仕事は見つからず、「手に職を持っているのだから」という弟の助言で、美容師復帰を決意する。

  • 33

    人材紹介会社を通じて、「amuser ravie」と出合う。ブランクが心配で、アシスタントから再スタート。

  • 34

    ★離婚してシングルマザーになる。仕事へのモチベーションは絶好調で、モニターカットやセミナー参加などに精力的に取り組み、スタイリストデビューを果たした。

  • 35歳~

    母親と同居しながら、育児と仕事に邁進。これまでの美容師人生の中で、一番楽しくて、一番充実した日々を送っている。

  • 娘の蒼桜(あお)ちゃんとの1枚。「好きな仕事を一生懸命やっている自分の背中を、娘に見ていてもらえたら嬉しいです」と佐島さん

  • お客さまの人生の節目、成人式の日。忙しい1日を乗りきっての記念撮影

  • 新人歓迎会と4月生まれのスタッフの誕生会を同時開催。店のみんなでお祝いした

佐島さんへのインタビュー

サロンが休みの日でも、子どもを保育園に預けられれば、セミナーに参加するなど勉強に時間を充てるようにしている

Q. 約8年振りの美容師復帰。ブランクを埋めるためにどんなことを頑張りましたか?

A. セミナー参加、モニターカットなど、勉強と練習に励みました。

 今の会社に再就職する時に、「アシスタントからやらせてほしい」と希望しました。9年近い大きなブランクが不安だったからです。シャンプーでさえ、はじめは手が動かずに戸惑いましたが、数カ月で勘が戻ってきました。体に染みついているものって、時間が空いても、意外とやればすぐ出来てしまうんですね。でも薬剤やヘアスタイルなどはこの数年でさまざまな変化があり、勉強しないと追いつけません。セミナーに参加したり、お客さまを呼んで1,000円でカットする「モニター制度」を利用したり、代表の岡部さんに頼んで定休日にカット講習をしていただいたり、知識や技術の習得にひたすら励みました。
 今もお店での練習時間がとれず、その分はSNSを活用しています。いろいろな美容師さんの提案するスタイルや技術をチェックして、イメージトレーニングをするんです。空いた時間に自分の髪で練習することで、苦手だったヘアアレンジも以前より上達した気がします。

面接時にオーナーの岡部さんにかけてもらった言葉、「働いてみて大変と感じることがあったら、やりやすいように変えていくから、遠慮なく言ってください」。この一言で救われる気持ちになったことを、今も忘れていないそう

Q. シングルマザーで育児と仕事を両立されています。大変ではないですか?

A. 理解のあるオーナーをはじめ、店のみんなと母に助けられています。

 今は私の母と娘と3人で暮らしています。母も勤めに出ていて忙しいのですが、家にいる時はいろいろと手伝ってくれています。先日、娘が熱を出して保育園に預けられなかった時には、休みだった母に看てもらえて本当に助かりました。
 子どもが頻繁に風邪をひくのは仕方のないことですが、1カ月に1回くらい、急な休みを余儀なくされます。でもオーナーの岡部さんは、「子どもを優先してあげて」と。店のみんなも、予約変更の電話を嫌な顔せずにやってくれます。接客が長引いて退社時間を過ぎてしまった時にも、「お迎え大丈夫ですか?」と気遣ってくれたり。育児と仕事がなんとか両立できているのは、みんなに支えてもらっているおかげだと思います。

「お店の方針が自分の考え方に合っているので、今はとても働きやすいです」と佐島さん

Q. 「美容師人生の中で、今が一番楽しい」と思えるのはなぜでしょうか?

A. 子どもを持ち、経験を重ねたことで、心構えが変わったのかも知れません。

 以前に美容師をしていた時は、常にプレッシャーを感じていました。店に期待してもらってありがたいと思うこともあったけれど、それに応えなければという気持ちが重たくて、辛かった。
 いろいろ経験してこの仕事に戻ってきて、「美容師の仕事がすごく好きだな」と心から思えます。子どもがいて、以前と境遇が違うので、心構えが変わったのかも知れません。今も仕事で落ち込むことはあるけれど、「次は同じ失敗をしないようにすればいい」と、前向きに考えられるように。年をとった分だけ視野が広がったのか、お客さまに対しても、遠目に引いて「こんな髪型が似合いそう」と考える余裕が出てきました。また、働ける時間が限られているせいか、「もっと学びたい」という気持ちが今はあります。ブランクを克服するために頑張っている今が、一番楽しい。私の場合は、一度美容の世界を離れたことが、結果としてよかったのだと思っています。

昔は「辞めたい」が口癖だったという佐島さん。「今ははりきって仕事へでかけるので、その変化に母も驚いています」

Q. 新たにスタイリストデビューして、3カ月が経ちました。今後の目標は?

A. 本当にお客さまのためになるサービスを提供していきたいです。

 髪型で気分は大きく変わるので、お客さまがわくわくするようなヘアスタイルを提案できる美容師になりたいです。また、本当にお客さまのためになるサービスを提供していくことも目標です。以前はヘアケア商品をお勧めすることに抵抗がありましたが、この店の商品は自分が使って、そのよさを実感しています。シャンプーで髪質が変わるのだということを、お客さまへ自信をもってお伝えしたい。
 まだ指名のお客さまはわずかですが、これからたくさんのお客さまに「佐島さんにお願いします」と言っていただけるように頑張ります。

若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!

手に職を持つって、素晴らしいことです。私の最初の美容師経験は5年と短かったですが、技術を身につけていたおかげで、今になってこの業界に戻って来られたというのがあります。美容師免許がなければ、子どもを抱えて仕事をしていくというのは、今以上に大変だったはず。しかも、自分の好きなことを仕事にできているなんて、幸せですよね。忙しくても、子どもに堂々と「ママ頑張っているよ」と言える気がします。だから、この仕事は一生ものです。身につけた技術を大切にしてほしい。また、働く場所によってモチベーションも変わるものです。長く続けるため、自分に合ったサロンを見つけられるといいですね。

Salon Data

amuser ravie【アミュゼ・ラヴィ】

アクセス
東武伊勢崎線せんげん台駅から徒歩3分
創業年
1988年
店舗数
1店舗
設備
セット面11席
スタッフ数
16名
URL
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000114041/

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