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ヘアサロン領域
2014.07.08
若い世代の人材教育の難しさに悩む経営者の声が多く聞かれる昨今。大学生を採用した1年目のビューティコーディネーターのプレゼンがJBCA全国大会で3位になるなど、さまざまな場面で活躍するスタッフたちを育成するフォルテの教育方法に注目が集まっています。今回はオーナーの鈴木さんに、若手の育成と、幹部の育成について伺いました。
鈴木 浩一朗(すずき こういちろう)
東京綜合理美容学校卒業後、22才で独立。JCAA(日本カラ−アナリスト協会)認定カラ−アナリストライセンス取得。アメリカ(ロサンゼルス)にて カットスク−ル修了。 イギリス(ロンドン)にてヴィダルサッス−ンカットスク−ル/クリエイティブコ−ス修了。
24才の時、全日本理容美容選手権で準優勝、日本選抜として、フランスカンヌで行われた CMC世界理容美容選手権大会に出場し、 第3位入賞。サロンワ−ク以外にも、雑誌、CDジャケットの撮影のヘアメイクや、TV局のスタジオワ−ク、TV番組のコ−ナ−企画・出演、 カット教室の講師、ヘアショ−の主宰、ブライダルヘアメイク、学校や経営セミナ−での講演活動、デザイン専門学校の講師、カラ−アナリストとしても 幅広く活躍。TV、ラジオなどにも数多く出演中。
人材育成を基本とし、社員とお客さまに 「喜びと感動」を与える美容室づくりを目指している。
株式会社フォルテ webサイト → http://www.forte-group.jp/
鈴木 どうぞよろしくお願いいたします。
鈴木 ありがとうございます。悩みながら進んでいるところですが、そう言っていただけると嬉しいです。
おっしゃるように、人こそ財産だと思っていますし、人材教育には一番力を入れています。うちの方針は「全てのシーンが教育である」です。
鈴木 例えば、入社式ひとつとっても、「入社式という研修」なんです。これは3年目の子たちが企画から運営まで全て担当するのですが、入社式というプロジェクトを通して教育をするという狙いがあります。
鈴木 場所を手配するところから始まって、来賓の方へのご案内、出し物や準備するもののリストアップ、MCを決めるところから進行の方法まで、全てが教育研修です。
実際の式では、映像が止まっちゃうとか、不思議な間があったりすることもあるのですが、来賓の方々には「うちの教育研修におつきあいください」と最初にお願いをして、あたたかい目で見ていただいています。
鈴木 はい、例えば、会場で流す映像ひとつとっても、出来合いのものを流すのではなく、自分たちで作るということに意味があります。そこで自立心が生まれるし、組織の活性にもなるんですね。
鈴木 うちでは、採用にもリクルート部というのがあるんです。
「I LOVE FORTE」と思っているスタッフたちが、自分たちの想いを伝えたいという気持ちで自主的に動いています。
もちろん、人事部の採用担当はいるのですが、その人たちは前に出ない。先日も、みんなで休みの日に集まって、ブースに貼るものを作ったり、説明の仕方を練習したりしていましたね。
鈴木 そうですね。他に自発的に行われるものとしては、各プロジェクトがあります。
例えば、同期だけが集まってヘッドスパ大会をするとか、お掃除プロジェクトを作りたいとか。1年生でも何かやりたいプロジェクトがあれば、幹部にプレゼンして認められれば、好きにできるんです。
そういうときに、一番大事なのはくだらなさですね。
鈴木 そうです。例えば、プロジェクトにできるだけくだらない名前をつけるんです。くだらない名前とくだらない景品とくだらない企画。プレゼンのときもコスプレしたり、かぶりものをしたり。
つっこみどころ満載の企画で、リラックスしてくだけた気持ちで取り組めるということが大事なんです。そうじゃないと仕事になっちゃうし、やらされている感が出てしまう。
鈴木 そうなんです。最初は石みたいに固い発想しかできなかった子が、だんだんイキイキしていきます。
フォルテにはバスケットボールチームがあったり、サッカーチームがあったりするんですが、そういうところから変わっちゃう子もいますね。意外と運動会の実行委員長が1年生だったりして「あの子すごいねえ」と言われることで、仕事も頑張れるようになったりというケースはたくさんあります。