ホットペッパービューティーアカデミーで発表するデータを研究員の解説や事例を交えながら、ご紹介するページです。
今回は調査「美容センサス2020年下期」の中から、「男性のメイクアップアイテム購入」について3回の連載で解説します。
さまざまなメディアで、盛り上がりをみせている「メンズ美容」。コロナ後、女性のメイクアップアイテム購入が手控えられるようになったと言われる中、男性は?
1回目は男女のメイクアップアイテムの購入率について。
※調査では「コロナ前」を2020年3月以前、「コロナ後」を2020年4月以降と定義しています。
女性はコロナ後に、メイクアップアイテムの購入率が減少
まず最初に【女性】のメイクアップアイテムの購入率をみてみましょう。2019年のトップ3のアイテムを比較してみました。
【女性のメイクアップアイテム購入率】トップ3(2019年→2020年)
※N=6,600(15~69歳)、各アイテム単一回答
2019年の購入率トップ3のアイテムを比較すると、全て前年よりダウン。
特に「口紅・グロス」「ファンデーション」が大きく減少していますね。
2020年4月の緊急事態宣言以降、外出の機会が減り、マスクの着用が増えたことも影響しているでしょう。フリーコメントには「ファンデーションがマスクにつくのが嫌」(10代/学生)、「口元は見えないので、鼻から下はグロスや口紅、チークも塗らなくなりました」(20代/パート・アルバイト)と言った回答も。
男性はコロナ後に、メイクアップアイテムの購入率が上昇!
次に【男性】のデータです。
【男性のメイクアップアイテム購入率】トップ3(2019年→2020年)
※N=6,600(15~69歳)、各アイテム単一回答
女性と比べると購入率は低いですが、前年トップ3だったメイクアップアイテムの2020年の購入率は増加しています。
実は今回調査した全アイテムで、購入率が前年よりアップしていました。
もちろん購入率自体がまだまだ小さいので、女性と単純には比較ができませんが、
男性のメイクに対する購買意識はコロナ後も変わらず、高まる傾向が伺えます。
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Editor’s NOTE
コロナ後に「メイクの頻度や時間が増えた」と答えた男性の理由の1位は、「Web会議やWeb授業、オンライン飲み会で顔出しするから」でした!
Web会議で顔出しすると、自分で自分の顔も見えてしまいます。改めてじっくり自分の顔と向き合ってみると・・・「ニキビ」「クマ」などが気になり美容意識が高まったのかもしれません。中にはリモートワークの導入で、「オンライン映え」を意識する時間が長くなった男性もいるのかも!
次回は20代男性に人気のメイクアップアイテムをご紹介します。
●関連する連載はコチラ●
【コロナ後のメンズ美容②】20代男性のメイクアップアイテム、購入1位は?
【コロナ後のメンズ美容③】男性美容のカギを握るのは、美容サロン!
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【文責】
ホットペッパービューティーアカデミー
研究員・田中公子(たなかきみこ)
調査研究員として、2012年から活動。男女1万3,200人の経年調査「美容センサス」をはじめとした、カスタマーの美容サロンに対する利用行動・意識調査や、美容消費の兆しを発信
セミナー講演、業界誌・一般誌・TVなど取材多数。(共著『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)ほか)
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