20代女性 サロン選びに「妥協しない」傾向高まる?

「美容センサス2024年上期」の解説編、今回は20代女性のサロン選びに関する気になるトピックをご紹介します!

流行に敏感な20代女性は何を重視してサロンを選んでいるのでしょうか?女性全体との比較も交えつつ、ここ数年の価値観の変化傾向などをチェックしてみましょう!

(ホットペッパービューティーアカデミー研究員 江頭茉里)

新規獲得の「のびしろ」はまだまだ存在!

※単一回答

出典:美容センサス2024年上期<美容室編>(ホットペッパービューティーアカデミー)

まずはサロンの通い方について、「基本的に1つのサロンを使い続けている」と答えた人が53.3%と半数以上を占めました。

とはいえ、「ある程度決まったサロンはあるが、ときどき新しいサロンも使っている」や「2〜3のサロンを目的に応じて使い分けている」といった流動的な回答も意外に多いと言えます。また「特に決まったサロンはない」人も16.0%にのぼりました。

実は15〜19歳の女性にも同様の傾向が見られ、行きつけのサロンが固定化していない傾向は若年層ほど高いと言えます。

サロンの魅力をしっかりとアピールできれば、新規のお客さまを呼び込むチャンスはまだまだたくさんありそうです!

サロン選びで重視するのは「なりたい自分の実現性」?

※「あてはまるものはない」を除く、複数回答

出典:美容センサス2024年上期<美容室編>(ホットペッパービューティーアカデミー)

新規のお客さまはどんな観点で初回来店するサロンを選んでいるのでしょうか?女性全体の平均と20代女性の重要視したポイントを比べると、大きく異なる点が見えてきます。

まず、「ネットの口コミが良い」(20代女性:28.1%)、「ネットに掲載されている写真が良い」(20代女性:15.2%)といったポイントを重視する利用者が女性全体よりも多いことがわかります(「ネットに掲載されている写真が良い」の全体平均はランク外で11.2%)。

「ネットに掲載されている写真」とはスタイル・デザイン・施術の写真などを指しており、実際に自分がそのサロンを利用する場合、なりたいイメージが実現できそうかを具体的に考えていることがうかがえます。

逆に、女性全体では1位となった「自宅から近い」(全体:34.6%)といった利便性は、ランクインはしているものの平均よりは10ポイント以上も低いことがわかります(「自宅から近い」を選んだ20代女性:17.9%)。

そこまで高く重要視はされていない、と見てもよいでしょう。

同様に、「料金がリーズナブル」(女性全体:31.1%)、「料金が明確」(女性全体:26.7%)といった「料金」に関する項目も、20代女性の重要度はさほど高くないと言えます(「料金がリーズナブル」を選んだ20代女性:20.6%、「料金が明確」を選んだ20代女性:14.6%)。

出典:美容センサス2024年上期<美容室編>(ホットペッパービューティーアカデミー)

「利便性」や「料金」といった条件よりも、「自分のなりたいイメージ」を大切にする傾向について、経年での変化を見てみましょう。

「初回来店時に重要視するポイント」について2020年から2024年でまとめました。

こちらでも、「交通の便がいい」(2020年:18.0%→2024年:9.3%)や「料金がリーズナブル」(2020年:28.7%→2024年:20.6%)といった制約条件は年々重視されなくなり、逆に「ネットに掲載されている写真」はだんだんと重要視する度合いが上がっていることがわかります(2020年:12.6%→2024年:15.2%)。

出典:美容センサス2024年上期<美容室編>(ホットペッパービューティーアカデミー)

ちなみに、「初回来店時に重要視するポイント」について「料金がリーズナブル」を選んだ利用者を年代別に見てみると、実は若年層ほど金額を重視していないということがわかります(15〜19歳:23.6%、20代:20.6%)。一般には、自由にできるお金の少ない若年層ほど金額にこだわりがあると思われがちですが、実態は逆という意外な結果となりました。

これらのデータから、20代女性の最近の傾向としては、そのサロンがスタイルやデザインなどで「なりたい自分」を実現してくれるかどうかに重きを置いており、その実現のためならば利便性や料金に多少のデメリットがあってもよいと考えていると思われます。

※「あてはまるものはない」を除く、複数回答

出典:美容センサス2024年上期<ネイルサロン編>、<アイビューティーサロン編>(ホットペッパービューティーアカデミー)

美容室以外のサロンでの傾向についても見てみましょう。

ネイルサロン、アイビューティーサロンのそれぞれについても20代女性が「初回来店時に重要視するポイント」をランキングにしました。

美容室と同様かそれ以上に「ネットに掲載されている写真が良い」といったデザインやスタイルへのこだわりが強く重要視される傾向がわかります(ネイルサロン:24.1%、アイビューティーサロン:16.0%)。

20代女性をメインターゲットとしたサロンの場合、「利便性」や「金額」といった制約的な条件面よりも、「なりたい自分をきちんと実現してくれそう」といった「施術の質」にフォーカスした訴求がより響くのかもしれません。

ホットペッパービューティーにおいても、ブログの内容を充実させたり、スタイル写真で多様な技術をアピールしたりすることに力を入れてみてはいかがでしょうか

写真の撮り方のコツや、ページ全体の統一感を高めて見せる方法などは、動画でもご紹介しています(こちら)。ぜひチェックしてくださいね!