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「新たに始めたい」ニーズが多種多様な運動で高まる

出典:運動に関する調査(ホットペッパービューティーアカデミー)

最後に、現時点で「これから新たに始めたい」と考えている運動について聞きました。

こちらにおいても、最も多かったのは「自宅でトレーニングやストレッチなどをする」で、14.3%の人が回答しています。次いで、「家の周りや公園でランニングやウォーキングをする」(12.6%)が挙げられています。

ただ、ここで注目したいのは「ジムやフィットネス施設に行く(グラフ内「ジム」と表記)」「ヨガやピラティススタジオに行く(グラフ内「ヨガやピラティス」と表記)」など、専門の施設利用に対するニーズも同じぐらい高いことです。

まずは身近なことから始めるものの、そこから少しずつ、専門的な施設で本格的な運動習慣を身につけていきたいという気持ちの表れかもしれません。

出典:運動に関する調査(ホットペッパービューティーアカデミー)

さらに、「これから新たに始めたい運動」について、年代別に見ていくと、総じて平均よりも高い意欲を見せたのが10代でした。いずれの運動についても関心が高いことがうかがえ、興味が幅広く分散する傾向が見られました。

先ほどの「運動不足」に関する意識では、10代は今ではもう運動不足を感じていない人も多かった層ですが、同時に体型や見た目の変化に敏感な時期でもあります。

「より素敵な自分になりたい」といったように、自己表現や理想の自分になるための手段など、ポジティブな動機から、さらに何かの運動に取り組もうとしている可能性もありますね。

また、他世代に比べて「トレーニング管理アプリを利用する(グラフ内「トレーニング管理アプリ」と表記)」と答えた人が多かった(10.8%)のも特徴的です。

若い世代はデジタルツールを通じての情報接触も多く、トレンドや気分の変化に敏感です。

何かのきっかけがあれば、新たな習慣づくりやジムなどの施設利用にも積極的に取り組む可能性が高い層だと言えそうです。

まずは「宅トレ」などの身近な運動習慣のある人に対し、さらにもう一歩を踏み出せるような導線設計をすることで、パーソナルジムやヨガ・ピラティススタジオなどの施設利用に結び付けられる可能性が高まるのではないでしょうか。

また、若年層でも取り組みやすい短時間のトレーニングや、成果を実感しやすいメニューなどを検討するのも一案かもしれません。

コロナ禍を経て、運動不足を感じている人は今も少なくはない、という結果ではあったものの、10代においては確実な変化が見られています。

また、その他の年齢においても、実際に身近な運動から再開したり、ジム通いなどを含め「これから運動を始めたい」という前向きな気持ちが確実に広がりを見せていると言えるでしょう。

変化の兆しが見えてきた今こそ、それをいかにうまくキャッチし、寄り添っていけるかが今後の鍵を握りそうです。

EDITORIAL NOTE

私もコロナ禍でリモートワークになり、家から出ることが減ってめっきりと運動不足を感じていたひとりです。

ただ、2年ほど前にあるきっかけからダンスに通い始め、今では週に3回レッスンに通うのが習慣になりました。

しっかりと体を動かすと、ぐっすり睡眠が取れるようになったり、なんだか体調がいい日が続く気がしたりとよい効果を実感しています。

運動を提供する側であるジムやスタジオが、こういった一歩を後押しできる存在であれたら素敵ですね。

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<運動に関する調査

  • 調査期間:2025年6月13日(金)~16日(月)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象と回答者数:ヘアサロン・ネイルサロン・アイビューティーサロンのいずれかを1年以内に利用した女性(1,000人)

文責

  • 江頭茉里

    江頭茉里(えがしらまり)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    英語教育関連の数社を経て、2020年に株式会社リクルート入社。社会人向け英語学習サービス「スタディサプリENGLISH」のコンテンツディレクターを経験し、2024年より現職。

    調査研究員として、研究員コラム等での解説を担当。

    月に1回は必ずヘア・ネイルなど各種サロンを巡り、自分への「ごほうびDay」を実施している美容好き。

    日本化粧品検定1級取得。

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