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理由①サロンの利用頻度は、若年層ほど減少している

こちらのグラフは、サロンの利用頻度の「前年比」を年代別に比較したものです。もっとも減少が大きかったのは、15~19歳、次いで20代。30代、40代ほど前年からの減少幅は小さくなっています。

オトナ女性は白髪染めなどで来店する必要性がある方もいらっしゃるため頻度が落ちにくいのでしょう。

若年層ほど、来店頻度が大きく減少しており、このため1回にかける利用時間がオトナ女性に比べて延びているとも考えられます。

理由②若年層は「髪質改善」と「インナーカラー」へのニーズが高い

「ホットペッパービューティー」のフリーワード検索ランキングでは、15~19歳・20代は「髪質改善」と「インナーカラー」のニーズが高いことが分かります。

ここ数年のハイトーンカラー人気も背景に、「カラーリングを楽しみ、トリートメントもしっかり」というニーズが高そうです。このため、サロンの滞在時間が伸びているのでしょう。

理由③若年層はコロナ禍でも「自宅近く」のサロンに変更していない!?

最後に利用するサロンの立地に対する変化です。

「最もよく利用するサロンの立地」で、30代は「自宅近く」を選ぶ人が前年から増えました。40代は前年とほぼ同じ。

一方、15~19歳・20代は、コロナ禍に「自宅近く」のサロンを選ぶ人は減少しています。逆に通勤・通学圏・自宅から離れた繁華街などを選ぶ人が増えていたのです

コロナ禍直後では中心街のサロンから、地元のサロンに一時的に変更したという声も聞かれました。しかし情報感度が高い若年層は、ネットやSNS等でサロンの感染症対策など確認し、「これまでと同じサロンに通う」「これまでと同じエリアでサロンを選ぶ」という行動をとっているのかもしれません。

「せっかく来たのだから、しっかり施術したい」という思いが、滞在時間の伸びにつながった可能性もありそうです。

EDITORIAL NOTE

女性全体でのサロンの滞在時間は、ここ数年で時短傾向にあります。一方で、今回のように年代別にデータを見ると、若年層では逆に滞在時間が延びていることが分かりました。

「なるべく早く済ませたい」ニーズと、「せっかく来たのだから、しっかり施術をしたい」ニーズはコロナ禍でより顕著に二極化しているように思います。

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。

    調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。

    ◎共著
    『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)、『データで見るエステティックの今とこれから』(フレグランスジャーナル社)

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