なぜ女性の市場は減ったのか?カギは「客単価の減少」

※1年以内の施術利用者、出典:鍼灸・接骨院に関する利用実態調査2025(ホットペッパービューティーアカデミー)

前年からの女性市場の減少は、特に20代女性の単価下落が大きく影響しています。例えば、「あん摩・指圧」の1回あたり利用金額は前年の12,078円から7,636円へ大きく落ち込んでいます。

※1年以内の施術利用者、出典:鍼灸・接骨院に関する利用実態調査2025(ホットペッパービューティーアカデミー)

しかし「施設の1年以内の利用率」自体は前年差-0.2~0.4ポイント減と、前年から大きく変わっていないということです。これは施術・施設に対するニーズは変わっておらず、物価高や生活コスト増などの影響で、高単価施術を控える傾向が出ていると考えられます。

女性のニーズは消えていない!フェムケアや根本改善ニーズへの期待

※1年以内の施術利用者・複数回答、出典:鍼灸・接骨院に関する利用実態調査2025(ホットペッパービューティーアカデミー)

ただ、20代女性の1回あたりの利用金額は下がったものの、「自分の体と丁寧に向き合いたい」というニーズそのものは、むしろ強まっていると考えています。

調査結果からも、女性の「あはき柔整」の利用理由は「心身のリフレッシュ」に次いで、「自分の体質・体調に合わせて適切に施術してもらえる」(38.1%)が2位にランクインしており、男性(29.8%)と比較しても高いスコアとなっています。
さらに、5位には「身体の悩みについて安心して相談ができる」(26.3%)が入り、これも男性(21.7%)よりも高く、“信頼感”や“個別対応”を重視する女性の傾向が浮き彫りになっています。これらの傾向は、「体の声をきちんと聞いて、根本から整えたい」という女性のニーズの高まりを示唆していると言えるでしょう。

また「骨盤矯正」「体質改善」「自律神経の乱れ」などの根本改善ニーズとの親和性が高いことから、あん摩・鍼灸・接骨が持つ専門性を活かした提案は武器になるでしょう。