20代・40代の世代別「緊張をほぐす」方法
では、どのようなコミュニケーションをすれば、緊張をほぐすことができるのでしょうか。
右列の「20代・40代差分」の列を見てください。
プラス値での差分が大きい項目が、より「20代の重視度が高い」項目、マイナス値での差分が大きい項目が、より「40代の重視度が高い項目」です。
20代の重視度が高いのは「何気ない会話でもサロンスタッフが話しかけてくれたとき」。他世代と比べても、特に選択された割合が高いのが特徴です。実は20代は、他世代に比べ「サロンではなるべく静かに過ごしたい」と回答した割合も低く、サロンスタッフとのコミュニケーションを求めているのです。
一方、20代と比較して40代での重視度が高いのは、「プロならではのアドバイスをもらえたとき」。40代は多忙な方が多く、かつオトナ女性世代は本質的な会話を好む傾向があると言われています。
そのため、20代は、専門的なことを言われるよりも先にまずは何気ない会話で距離を縮める。40代はズバッとプロとしての意見を最初に言う、など必要なコミュニケーションにも差がありそうです。
各サロンジャンル別!緊張をほぐす秘訣
先ほどは「年代別」で緊張をほぐす秘訣について見ていきましたが、各サロン利用者別にも差がみられることがわかりました。
こちらは各サロンの利用者軸で見た際に、全体よりも特に値が高かった回答です。
●ネイルサロン:「何気ない会話でも、サロンスタッフが話しかけてくれたとき」
特にネイル施術は、1~2時間の間、常に1対1の施術になるため、「何を話していいかわからない」と戸惑う人が多いのではないでしょうか。例えば髪型や髪色、メイク、手・指などまずは目に見えるものから褒める、など会話を始めてみていただくといいかもしれません。
●アイビューティーサロン:「プロならではのアドバイスをもらえたとき」
アイ施術は、カウンセリング段階では仕上がりイメージがなかなかできないもの。また、アフターケアについても、知識がない人がほとんどです。そのため、専門的な情報が求められているのです。
●リラクゼーションサロン:「うまく説明できなくても、気持ちを汲み取って理解してくれようとしたとき」
凝っている場所や、施術内容など、具体的に言えなかったり、何て伝えていいのかわからない、という経験を持つ方は多いようです。
●エステサロン:「サロンスタッフと自分との共通点が見つかったとき」
私自身も、エステサロンに行ったときにスタッフさんから「私も以前はこんなに肌荒れがひどかったんです」と写真を見せてもらいすごく勇気をもらった経験があります。
エステに通われる方の中には「コンプレックスを解消したい」という方も多いため、共通点が見つかることで、自分も変われるイメージを持てたり、前向きになれたりするのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
「お客さまは緊張している」という前提で認識し、まずは緊張をほぐしてあげることが、満足度アップ・リピート率アップにつながっていくかもしれません。
◇データ出典
調査方法:インターネット調査
調査名:世代別の美容消費・価値観に関する調査
調査時期:2022年 2 月 4日(金)~2 月 6日(日)
調査対象:ヘアサロン・ネイルサロン・アイビューティーサロン・リラクゼーションサロン・エステサロンのいずれかで1年以内に利用経験がある全国の20~59歳の女性1,656人
(スクリーニング調査での出現率に基づいて各年代における本調査対象者の人口推計を算出し、その構成比に沿うようにウェイトバック集計を実施。本リリース内ではウェイトバック補正後の値を掲載。)