フリーアンサーから見える20代・40代の価値観
40代は、すでに自分のスタイルが確立しているためか、「こだわりがあまりない」という意味合いから、特にイメージと聞かれても答えられないといった声が多いようでした。
一方で20代は「経験値が低い」という理由から「自分に似合うスタイルやデザインがよくわからない」=なりたいイメージがない、わからないという方が近いのかもしれません。
また、20代は、「遠慮する」「恥ずかしい」といったキーワードも多く見られました。
冒頭の「20代が持つ価値観」を思い出してみてください。
20代は「周りからどう見られているのかを気にする」「気にするがゆえに空気をよみ遠慮する」傾向がある。そのため【DATA3】の20代の2位にランクインしている「カタログからスタイルやデザイン、色などを選ぶのが難しかった/選べなかった」や4位の「なりたいスタイルや、やりたいデザインはあったが、伝え方がわからなかった」という点も、「(なかなか色を選べなくて・時間がかかって)申し訳ない」「自分の希望を言うのが恥ずかしい」といった気持ちからきているようです。
サロンで嬉しかった経験とは?
上記、サロンで困った経験についてお伝えしましたが、実は困った経験ばかりしているわけではなく、約8割の人が「サロンで嬉しかった経験もあった」と回答しています。具体的にどのようなことに喜びを感じているのでしょうか?
結果は、全世代で「スタッフが自分のことを覚えていてくれた」が1位に。それだけのことで、と思われるかもしれませんが、とても重要です。
施術中に意識をして名前を呼ぶようにしたり、前回した話の続きや施術したメニューの経過について触れると、会話を弾ませるきっかけとなりそうです。
そして、こちらも先ほどと同様に20代と40代を比較して、世代別の違いを見てみましょう。
こちらは、20代と40代の差分を比べたときのプラス差分が大きい項目を「20代が重視」、マイナス差分が大きい項目を「40代が重視」する項目としてランキングにしたデータです。
40代にくらべ、20代がより重視している項目1位は「施術後に『かわいい』『きれい』『似合う』などと褒めてくれた」。冒頭の「20代が持つ価値観」でもお伝えした、周囲から認められたい「承認欲求」がここに表れているのです。
素敵な仕上がりになったと心では思っていても、なかなか口に出せていない方は、言葉に出すことを少し意識していただくといいかもしれません。
また、20代の2位は「新しい・自分に似合うスタイルやデザインを提案してくれた」。40代が「自分の肌質や髪質に合った提案」(4位にランクイン)を求めているのに対し、20代では旬な情報やトレンド情報をふまえた提案が好まれるようです。
一方で、40代が重視する項目1位は「自分の話を共感して聞いてくれた」。
フリーアンサーからも、特に加齢に伴い増えてくる白髪や薄毛、クセなどのお悩みに対し、同世代の美容スタッフさんに共感してもらえたことが嬉しい、といった声も多く聞かれました。
サロンで実践!世代別接客のコツ