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2022年1~3月、モノ消費は昨年から243円減少
サロン消費は横ばい


次に美容支出を「モノ消費(化粧品など)」と「サロン消費」に分けてデータを見てみましょう。

実は2021年から大きく下がっているのは「モノ消費(化粧品など)」です。2022年1月頃から、原材料高の値上げにともなって「小麦」などの食品や「電力」などの値上げが始まっています。これらの影響がモノ消費の購入に影響しているのかもしれません。

また、コロナ禍の「巣ごもり需要」で、高級基礎化粧品や美容家電などを中心に、2020年、2021年と大きく支出を伸ばしていましたので、その反動ともとらえられます。

一方、サロン消費は前年同時期差は79円増でほぼ横ばい。2022年の1~3月においては、物価高にともなう影響は低そうです。

コロナ禍でも改めて確認できましたが、「髪を切る」などサロン消費は、「必需」であり「自宅での置き換えに代替しづらい」消費です。

6月以降も、日常消費品の値上げは続きますが、物価高にともなうサロン消費への影響は低いのではないでしょうか。

EDITORIAL NOTE

2008年のリーマン・ショックの際にも景気は急激に落ち込みました。

2008年、2009年と景気がどんどん悪化する中で、美容の消費支出の「シェア」は変わらず、むしろ上がっていったのです。

私たちホットペッパービューティーアカデミーは、この事例からも「美容消費は必需に近い需要である」「このため景気変動の影響は受けにくい」とデータの根拠を持ってこれまでお話してきました。

2022年も社会状況は変化していくことと思いますが、美容消費は底堅く推移すると考えています。

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。

    調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。

    ◎寄稿・連載
    「ビューティ・インサイト」(WWD)、「数字で読む美容トレンド」(BEAUTOPIA)、「美容サロンの経営塾」(国際商業)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売)

    ◎共著
    『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)、『データで見るエステティックの今とこれから』(フレグランスジャーナル社)

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