【ネイルサロン】”日常のQOL向上”という投資先に

出典:「美容センサス2025年上期<ネイルサロン編>」(ホットペッパービューティーアカデミー)

ネイルサロンの市場規模は2023年以降3年連続で拡大し、2025年には1455億円と過去5年で最大となりました。前年比でも4.7%増と安定した成長を見せています。

出典:「美容センサス2025年上期<ネイルサロン編>」(ホットペッパービューティーアカデミー)
※1年以内のネイルサロン利用者が対象

女性の利用状況を見ると、1回あたりの利用金額は2025年に6,270円と、2021年(5,812円)から着実に上昇しており、単価の高まりが続いています。それに加え、年間利用回数も増加傾向にあり、2025年は平均6.07回と前年より0.43回増に。

出典:「美容センサス2025年上期<ネイルサロン編>」(ホットペッパービューティーアカデミー)
※1年以内のネイルサロン利用者が対象

さらに注目すべきは、「年12回以上」利用する高頻度層の割合が27.2%と、2022年の19.1%から8.1ポイント上昇しているです。
このように、ネイルサービスは利用者において、単価も頻度もともに伸びており、“自分の気分を上げる”“日々のQOLを高める”手段として、生活の中に深く根づいていることがわかります。
一方、サロン利用率(1年以内・女性)は、ここ数年8%台を推移しているため「利用者層の拡大」が今後カギとなってくるでしょう。

【理容室】女性利用者の利用実態が明らかに。「顔そり」ニーズに注目

出典:「美容センサス2025年上期<理容室編>」(ホットペッパービューティーアカデミー)

2025年から女性の理容室利用が調査対象に加わり、1年以内の利用率は4.6%と限定的ながら、これまで見えてこなかった新たな利用層の存在が明らかになりました。

市場規模としては、男性の理容室利用が2761億円、女性が新たに加わって178億円となり、合計2939億円に。今後のマーケティング次第では、さらに女性客の取り込み余地がある領域といえるでしょう。

出典:「美容センサス2025年上期<理容室編>」(ホットペッパービューティーアカデミー)
※1年以内のメニュー利用率は、サロン利用者が対象

メニュー別の利用率を見ると、特に注目すべきは、利用した女性のうち26.7%が「顔そり」メニューを目的に来店している点であり、理容室ならではの施術がニーズを捉えていることがうかがえます。

男性も「顔そり」(39.3%)や「眉カット」(16.7%)など定番メニューが根強く、理容室が持つ独自性は今なお健在です。

今後は、女性にとって通いやすい空間づくりや、プライベート感のある対応、そしてニーズに応じたメニューの訴求が求められます。近年のバーバーブームや、ジェンダーレスな美容ニーズの広がりをふまえれば、理容室は“再注目”される可能性を秘めたカテゴリといえるでしょう。