綺麗男(きれお)が増加の兆し
美容サロンの新たなターゲット「綺麗男」の実態に注目が集まっています。
美容に関心を持つのは当たり前。「清潔男子」化がすすんでいる!
日本人の人口ピラミッドを見てみると、美容サロンが主にターゲットとしてきたF1(女性20-34歳)が、減少傾向にあることがわかります。美容サロンのマーケット拡大のための新たなターゲットとして、男性の美容に関する調査を、Beauty 総研として初めて行いました。
すると、20代男性中心に、美容に関心が高い傾向があり、とくに、社会人になって、時間とお金を自由に使えるようになってくる25~29歳で、その傾向が顕著であることがわかりました。
「綺麗男」に該当するのは年齢が25~29歳で、全体的に美容への関心が強い人を指します。日常的に「洗顔料」「リップクリーム」「化粧水・ローション」などを使い、男性モノ・女性モノという区分を気にすることなく自分にあった美容グッズを使っています。身だしなみとして「キレイでいたい」という気持ちが強いのが「綺麗男」の特徴です。
綺麗男世代が高校生だったのは1999年から2000年前半。渋谷では商業施設の「Qフロント」や「109」が脚光を浴び、「カリスマ店員」「カリスマ美容」といった美容ファッション系の職種に注目が集まりました。
「イケメン」「ギャル男」といった言葉とともに、男性ファッション誌には街にいる普通の男子が登場するようになりました。
さらに女子の大学進学率の上昇、雇用機会均等法の施行、男子高や女子高の共学化も進み、周囲に女性がいるのが当たり前な環境で学生時代そして社会人デビュー期を過ごしています。そういった社会背景が、彼らの美容に関する意識に影響しているのではないでしょうか。
綺麗男世代へのアンケートと調査から出てくるキーワードのひとつが「対人関係への配慮」。周囲の人と円滑なコミュニケーションをはかるためのツールとして、「清潔」「綺麗」であることを大切にしているという姿がうかびあがってきました。
そういった背景から、男性をターゲットとして取り組まれている美容サロンやメーカーの事例も増えてきています。