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2023/02/14

【後編】脱毛サロン、セルフ脱毛サロン、脱毛クリニック徹底比較!それぞれのメリットは?

前編に続き、女性の脱毛サロン・クリニックの利用について調査をご紹介!後半はサロン・クリニックのメリットをそれぞれ解説!(ホットペッパービューティーアカデミー研究員 田中公子)

脱毛にこれまでにかかった金額は28.9万円!

出典:「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査」、女性15~49歳、※これまでの利用金額は1年以内のサロン利用者、※年間利用金額はサロン利用者(期間問わず)

利用金額をみてみましょう。脱毛でこれまでにかかった金額は、28.9万円(3施設平均)です。脱毛は「低価格サロン」の台頭によって、大きく価格が下がりましたが、その分施術する部位は広がっているようです。特に女性は、「全身」プランで脱毛する方も少なくありません。

サロン・クリニック別の年間利用金額は、最も高額なのが「クリニック」で、低額なのが「セルフ脱毛サロン」です前編で紹介した通り、10代後半のセルフ脱毛サロンの利用率は高い理由は通うやすい価格にもありそうです。

ではそれぞれの利用理由をみていきましょう。

【ランキング発表】セルフ脱毛サロンの利用理由

出典:「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査」、女性15~49歳、1年以内のセルフ脱毛サロン利用者

セルフ脱毛サロンの利用理由の1位は「スタッフに肌・体を見られず脱毛できる」です。「金額」よりも「他の人に見られることが恥ずかしい」が上回っていることが興味深いですね。

特に若年層はサロンの利用経験もオトナ女性よりも少ないため、「人に見せるのは恥ずかしい」という気持ちになるのかもしれません。

グラフを水色で囲っている部分は、セルフ脱毛サロンが脱毛サロン(セルフ以外)やクリニックに比べて、スコアが高い項目になります。「金額が安い」「好きな箇所を好きなだけ施術できる」は、セルフ脱毛サロンの「利用のしやすさ・敷居の低さ」なのかもしれませんね。

【ランキング発表】クリニックの利用理由

出典:「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査」、女性15~49歳、1年以内の脱毛クリニック利用者

続いて「脱毛クリニック」の利用理由です。1位は「脱毛効果が長続きする」、2位は「費用対効果が高い」、3位は「スタッフの技術が高い」と、効果と技術力がトップ3に。

セルフ脱毛サロンや、脱毛サロン(セルフ以外)よりも上記のスコアは高く出ています。サロンに比べるとクリニックの利用金額は高いですが、利用者は「お値段以上」の価値を感じているようです。

【ランキング発表】脱毛サロン(セルフ以外)の利用理由

出典:「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査」、女性15~49歳、1年以内の脱毛サロン(セルフ以外)利用者

最後に脱毛サロン(セルフ以外)です。「使う理由」のトップ3は「脱毛効果が長続きする」「脱毛プラン・料金が明確」、「施術の痛みが少ない」と、セルフ脱毛サロンとクリニックの長所も入っています。

クリニックよりも価格面では利用しやすく、スタッフによる施術のため「自分では、やりにくいところも施術できる」メリットもありますね。

また「店舗が近くにある・通いやすい」と「肌へのダメージが少ない」のスコアが、セルフ脱毛サロンやクリニックを上回っています。店舗の数が多いため、自宅から通いやすい場所にサロンがあることも多いでしょう。また「肌へのダメージが少ない」と感じるのも、スタッフがいるため施術後の肌ケアもお任せできるという安心感からかもしれません。

EDITORIAL NOTE

2000年以降、光脱毛の広がりとともに、日本でも「脱毛サロン」の認知が一気に高まりました。2010年代からは脱毛に特化した「低価格サロン」が台頭し、市場の価格競争が激化。

今回調査した「脱毛クリニック」や「セルフ脱毛サロン」も加わり、多くの競合がひしめくマーケットとなっています。

競合が多い=利用者が多く、マーケットが活気づいているともとらえることもできるでしょう。

価格、利用形態、などが多様化していくことで、消費者は「自分にあった」施術を選ぶことができるようになります。よりマーケットのすそ野も広がっていくのではないでしょうか。

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。

    調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。

    ◎寄稿・連載
    (2022年5月~2022年10月)「ビューティ・インサイト」(WWD)、以下連載中「数字で読む美容トレンド」(BEAUTOPIA)、「美容サロンの経営塾」(国際商業)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売)

    ◎共著
    『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)、『データで見るエステティックの今とこれから』(フレグランスジャーナル社)

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