美容の未来のために、学びと調査・研究を

美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

10代後半のブリーチ利用率は、4割超え!


※1年以内カラー利用者
出典:「美容センサス2022年上期<美容室・理容室編>」(2022年6月)(ホットペッパービューティーアカデミー)

美容室を利用する女性の半数以上が利用するカラー。15~19歳、20代の若年層のカラー利用を見てみると、「ブリーチ」「インナーカラー」などハイトーンカラーの利用が多いことが分かります。

特に15~19歳では、「ブリーチ」が4割以上にも!

10代は、ブリーチが髪質改善を上回る!

出典:『ホットペッパービューティー』フリーワード検索ランキング(2023年3月)(アプリ)

『ホットペッパービューティー』のフリーワード検索ランキング(アプリ)の10代と20代では、さらにハイトーンカラーのニーズの高さがうかがえます。

10代では、コロナ禍に不動の人気を誇った「髪質改善」を抑え「ブリーチ」が1位に。(2023年3月)

「ダブルカラー」(ブリーチを入れた後にハイトーンカラーを施術する方法)や、「インナーカラー」がトップ5にランクインしています。

ハイトーンカラー人気が続くポイント5つ

それでは、これまでご紹介したハイトーンカラーの変遷とデータから、ハイトーンカラーの人気の背景を考えてみましょう。

①働き方の多様化
職場のファッションはカジュアルに。髪色の自由度も高まっています。2022年3月にはある総合ディスカウントストアで従業員に対して「青髪もピンク髪もOK」と大幅なルールの緩和したことが、ニュースになりました。

②SNSでの流行・自己発信の増加
顔を出さずに「バックショット」で髪を出すことで、髪で差別化したりセルフブランディングする機会が増えました。このため、「髪質」や「カラー」へのこだわりが高まっています。

③アニメ・韓流アイドルブーム
髪色が「ファッションアイコン化」し、憧れの人と同じ髪色にしたいというニーズが生まれています。

④ダイバーシティ(DE&I)&ジェンダーレス
Z世代は学校教育で「SDGs」を学んでいます。「髪色はこうであらねばならない」という考え方よりも「自分のありたい姿」に対する周囲の受容がうかがえます。

⑤コロナ禍での「おしゃれ」が髪にシフト
自己表現やおしゃれがメイクからシフト、チャレンジしやすい「インナーカラー」によってハイトーンカラーが身近になった人も多いでしょう。

ハイトーンカラーは一時の流行というよりも、社会やお客さまの価値意識の変化によって生み出されたニーズであり、潮流ではないでしょうか。さらに、ハイトーンカラーは施術の難易度が高い技術で、自宅でのセルフケアは難しいもの。改めてプロとしての価値をお客さまが感じ、サロンへの来店頻度が高まるきっかけになるでしょう。

EDITORIAL NOTE

業界では、売上構造のパラダイムシフトが起きているのを感じます。

「カット」でサロンが選ばれる時代から、カラーや髪質改善が集客のカギになっています。

カラーの技術で他店との優位性をどう築くのか?人材(技術者)をどう確保し、育成していくのか?

ますます採用や定着のための打ち手も必要となってきます。

1 2 3

文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。

    調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。

    ◎寄稿・連載
    (2022年5月~2022年10月)「ビューティ・インサイト」(WWD)、以下連載中「数字で読む美容トレンド」(BEAUTOPIA)、「美容サロンの経営塾」(国際商業)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売)

    ◎共著
    『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)、『データで見るエステティックの今とこれから』(フレグランスジャーナル社)

研究員コラム一覧へ

調査カテゴリ

ホットペッパービューティーアカデミーに
会員登録をして、
美容サロン経営に役立つ動画
を見よう!