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美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

お客さまの“本当の悩み”、きちんと見えていますか?

お客さまにとって、サロンに足を運ぶ理由は「キレイになりたい」だけではありません。多くの場合、「解消したい悩み」があり、その悩みに共感し、最適な提案をしてくれるプロフェッショナルを求めています。

ホットペッパービューティーアカデミーの調査から、ジャンル別にお客さまが最も多く挙げた悩みを見ていきましょう。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2024年下期<美容意識・購買行動編>」

これらはあくまで「代表的な悩み」ですが、カウンセリングではさらに一歩踏み込み、「その悩みがなぜ気になるのか」「どんな状態を理想としているのか」といった背景まで丁寧にヒアリングすることが求められます。

さらに重要なのが「年齢によって悩みは大きく変わる」という点です。特にヘアサロンとエステサロン(フェイシャル)では、年代別の違いが顕著に表れています。

年代によって”異なる悩み”に注目

【ヘアサロン】 若年層は髪質、ミドル世代以降は白髪が主な悩み

ヘアサロンのお客さまの悩みは、年齢を重ねるごとに変化します。たとえば10代〜30代では、「クセ毛や枝毛」「スタイルが決まらない」といった“髪質やデザイン”に関する悩みが中心です。一方、40代を超えると、「白髪」や「髪のハリ・コシの低下」といった“エイジングサイン”への関心が高まります。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2024年下期<美容意識・購買行動編>」

👉 カウンセリング時のポイント(例)

  • 若年層には「トレンドを楽しみたいけれど、ダメージが気になる」気持ちに寄り添い、ダメージレスなスタイリングやケア方法を提案
  • 30代には「時間がない中でもまとまりやすいスタイル」や「初期エイジングケア」
  • 40代以降には白髪カバー・ボリュームアップなど、加齢変化に対応した施術とホームケアを提案

【エステサロン(フェイシャル)】 ニキビからシワ・たるみへ、悩みのシフトに注目

エステサロン(フェイシャル)においても、年齢によって悩みの傾向は大きく異なります。10代〜20代は「ニキビや皮脂トラブル」が最も多く、30代以降は「シミ・シワ・ホウレイ線」など老化サインへの関心が高まります。さらに40代以降では「むくみ・たるみ」など、フェイスラインの変化も気になるポイントになります。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2024年下期<美容意識・購買行動編>」

👉 カウンセリング時のポイント(例)

  • 10〜20代には「正しいスキンケア」や「将来的な肌トラブル予防」をテーマにした提案を
  • 30〜40代には「生活習慣・ホルモン変化」も視野に入れた総合的なエイジングケア
  • 50代以降には、より本格的なたるみケア・リフトアップメニューなども選択肢として説明を

年代ごとの悩みに寄り添うことで、“信頼”が生まれる

お客さまは「自分の悩みをちゃんと理解してくれた」「わかってくれている」と感じることで、サロンに対する信頼と愛着を育んでいきます。

その第一歩が、「年齢やライフスタイルに合わせたカウンセリング」です。

一人ひとりの悩みの背景に寄り添い、的確な提案ができるサロンこそが、これからの選ばれるサロン。年齢別データを参考に、明日からのカウンセリングをアップデートしていきましょう。

EDITORIAL NOTE

カウンセリングの質が、リピートにつながる。これは美容業界では常に言われていることです。

今回のデータを通して見えてきたのは、「時短ニーズ」に応えつつも、お客さま一人ひとりの悩みに寄り添った“質の高いカウンセリング”を行うことが、サロン選びや継続利用のカギになっているという事実です。そしてその悩みは、年代やライフステージによって大きく異なる…だからこそ、カウンセリングでどれだけ相手を理解しようとするかが問われています。

ホットペッパービューティーアカデミーでは、各サロンジャンル別にカウンセリングのプロが伝える「上級カウンセリングテクニック」の動画をご用意しています。明日からすぐに活用できるポイントがぎゅっと詰まっていますので、ぜひご活用ください。

※「上級カウンセリングテクニック」はこちら

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    美容に関する消費者行動を調査・研究
    これまでに発表した美容関連の調査は200本以上


    ■Deloitte Tohmatsu Consulting(デロイトトーマツコンサルティング)を経て、リクルート入社。ホットペッパービューティーの事業企画から2012年より現職。

    ■調査研究員として、美容センサスなどの消費者調査や研究員コラムなどでの解説を担当。美容センサスデータブック数字で見る美容などデータのビジュアライゼーションに定評がある。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。

    ■プライベートでは小学生2児の母、2024年から子供の小学校のPTA会長と学校運営評議委員を務める。

    ※メディア取材はコチラよりお問い合わせください。


    ◎寄稿・連載
    「数字で読む美容トレンド」(Beautopia)
    「ホットペッパービューティーアカデミー研究員 田中 公子氏が見る『アイビューティー業界』」(アイビューティージャーナル)
    「一橋ビジネスレビュー : 日本企業の人的資本経営 2023年 SUM.(71巻1号)」(共著/東洋経済)
    「美容トレンド最前線!」(ファッション販売/~2023年)
    「美容サロンの経営塾」(国際商業/全100回)、「ビューティ・インサイト」(WWD/全6回)

    ◎書籍(共著)
    「美容師が知っておきたい50の数字」(女性モード社)
    「美容師が知っておきたい54の真実」(女性モード社)
    「データで見るエステティックの今とこれから」(フレグランスジャーナル社)

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