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「マイナスな口コミ」もあるほうが良い⁉

※女性15~49歳(複数回答)、1年以内の美容サロン利用者
※出典:ホットペッパービューティーアカデミー「【人口規模別】サロン利用実態調査」(2023年3月)

サロンの集客を左右する口コミに対して、「マイナスな口コミが入ったらどうしよう」「一方的に書かれても…」と懸念するサロンは多いでしょう。

しかし1年以内の美容サロン利用者に、「口コミページがある美容サイトを閲覧する際に重視するポイントは何ですか?」を聞いたところ、1位は「いい口コミも悪い口コミも入っていて比較検討できる」だったのです。「いい口コミのみが入っている」よりも、「いい口コミも悪い口コミも入っていて比較検討できる」ことのほうがスコアが上回りました。

マイナスな(悪い)口コミがあるほうが良いというのはどういうことでしょうか?おそらく、お客さまは「リアル」を求めているのではないでしょうか。

昨今は企業の「やらせ」に対してお客さまは非常に感度が高くなっています。逆にクレームが入っても、「真摯な対応」した企業への評価があがっています。マイナスな口コミがあったときこそ、サロンがどう返信しているか?ということをお客さまは見ているのです。

「マイナスな口コミを見つけた!」お客さまはどうする…?

※女性15~49歳(単一回答)、1年以内の美容サロン利用者
※出典:ホットペッパービューティーアカデミー「【人口規模別】サロン利用実態調査」(2023年3月)

では実際に気になるサロンにマイナスな口コミがあったときに、お客さまはどうするのでしょう?

最も多かった回答は、「ほかに魅力的な内容の口コミが入っていれば総合的に判断し、予約する」でした。続いての回答は「それぞれの意見があるので、悪い口コミが入っていても気にしない」で、お客さまは悪い口コミが入っていたからといって、予約をやめることはほぼないようです。(「悪い口コミが1件でもあれば予約はやめ、別のサロンを探す」という回答は2.4%でした)

むしろマイナスな口コミに対しては、そのあとのサロンの対応で逆にサロンの印象があがるチャンスなのかもしれません。

【事例】口コミ2,300件超!返信の心得は?

LODAT 横浜 by little【ロダット】(連載記事「HOT PEPPER Beauty AWARD 受賞サロン」より)

最後に口コミ件数2,308件(2023年1月17日時点/口コミは投稿日から2年間掲載)を誇る横浜のサロン「LODAT 横浜 by little【ロダット】」の取材記事を紹介します。

“施術後の手応えがよかったお客さまには、ホームケアトリートメントをお渡しする際、「よかったら口コミを書いてください」という一言を添えたり、口コミの返信は「文章を長めに書く&即レス」を気を付ける”などを徹底しています。

さらに“スタッフが書いた返信での文言に間違いがないか、文章が短すぎないか、などのチェックを必ず店長が行ったのち、反映する。マイナスな口コミ内容への返信の場合、店長・代表とでダブルチェックを入念”にするなど、口コミをいかに丁寧に対応しているかがわかります。

ロダットさんの取り組み、詳細はこちらをご覧ください。

集客に大きく影響する口コミ。お客さまに選ばれるためには、「量」(口コミの投稿数)と「質」(口コミの返信や、マイナスな口コミへの対応など)を両輪で高めていくことが必要でしょう。

EDITORIAL NOTE

口コミで成功されているサロンさんは、「顧客満足」が徹底しているサロンが多いのが特徴的です。マイナスな口コミでもお客さまからの「アドバイス」と捉えて、真摯に受け止めているサロンほど口コミの量・質ともに高いでしょう。

こちらの動画では、口コミの返信方法(特に悪い口コミへの返信)について具体的なナレッジを紹介しています。口コミをサロン内の改善に生かし、顧客満足度UPにつながれば幸いです!
「マイナスな口コミ、返信のコツは?口コミ対応術」(無料の会員登録が必要)

ご紹介した調査はこちら

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。

    調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。

    ◎寄稿・連載
    (2022年5月~2022年10月)「ビューティ・インサイト」(WWD)、以下連載中「数字で読む美容トレンド」(BEAUTOPIA)、「美容サロンの経営塾」(国際商業)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売)

    ◎共著
    『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)、『データで見るエステティックの今とこれから』(フレグランスジャーナル社)

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