サロンの支出は、抑えたくない!?値上げの波でサロン消費は、変化する?
昨年から始まった物価高の波が押し寄せています。美容サロンでも、価格改定のお知らせをみることが増えてきました。今回は国の統計データと、アカデミーの「美容センサス2022年下期<美容意識・購買行動編>」のデータから、美容サロンの料金変動やサロンに対するお客さまの消費マインドを解説します!(解説:ホットペッパービューティーアカデミー研究員 田中公子)
サロン利用金額は、2022年6月から前年超えを継続
家計における「理美容サービス」の金額は?(4月~11月)
出典:総務省「家計調査」よりホットペッパービューティーアカデミー作図
「総務省」が毎月発表している「家計調査」によると、各世帯での「理美容サービス」額(≒サロン利用金額)は、2022年6月以降、前年を超えています。
これには2つの理由があると考えられます。1つ目は、例えばヘアサロンでいうと、ハイトーンカラーの流行でヘアカラー金額が増加するなど、「付加価値サービス」の利用による金額の増加です。店販購入による利用金額増もあてはまります。
2つ目の理由は、世界的なインフレに伴う物価高による「値上げ」です。サロンの利用金額も、その影響から支出が増えた可能性があります。
サロンは値上げをしている?
消費者物価指数(理美容サービス)2022年1月~12月
出典:総務省「消費者物価指数」よりホットペッパービューティーアカデミー作図
「総務省」が毎月発表している「消費者物価指数」を見てみましょう。消費者物価指数とは、物価の上昇(値上げ)や下落(値下げ)を見る指標です。(※2020年1月=100として指数化されています)
グレーの折れ線(総合指数)が、世の中全体の物価トレンドです。2022年の1月以降、世の中全体の物価水準は上昇し続けていることが分かります。
一方、それに比べて「理美容サービス」のトレンドは、全体の物価トレンドに比べるとかなり緩やかです。少なくとも2022年12月時点においては、価格上昇はあるものの、世の中全体の物価上昇トレンドに比べると値上がりは小さいことが分かります。