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2026/11/05

新規集客からリピートまで!「予約サイト」と「口コミ」がリラクサロンで重視される理由

サロン経営において、重要なテーマとなる「新規集客」と「リピート」。お客さまは、どこでサロンを知り、何を決め手に選び、そしてなぜ通い続けているのでしょうか。

今回は、「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」から新規集客からリピートまでのお客さまの行動をデータで追いながら、これからのサロンづくりに生かせるヒントを考えます。

(ホットペッパービューティーアカデミー研究員 田中公子)

サロン認知は「予約・口コミサイト」がトップ

まず、お客さまはどこで現在利用しているサロンを知ったのでしょうか。

「着衣の施術」では、女性の37.6%、男性の28.6%が「予約・口コミサイト(ホットペッパービューティーなど)」と回答し、男女ともにトップ。「脱衣の施術」でも女性38.9%、男性28.3%で、同じく「予約・口コミサイト」が最も高くなりました。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

一方、男女で違いも見られます。女性は着衣・脱衣の施術とも「予約・口コミサイト」が「友人・知人の口コミ・おススメを聞いて」を大きく上回っていますが、男性ではその差は着衣の施術で3.8ポイント、脱衣の施術で2.9ポイント。女性では予約・口コミサイトの存在感が特に大きく、男性では予約・口コミサイトと友人・知人による口コミの双方が、サロンを知るきっかけになっていることがうかがえます。

初回来店の決め手は「ネットの口コミ」

では、知ったサロンの中から「ここに行こう」と決めるとき、お客さまは何を重視しているのでしょうか。

初回来店時のサロン選びで最も重要視したのは、着衣・脱衣の施術を問わず、男女ともに「ネットの口コミが良い」でした。着衣の施術では女性27.6%、男性20.5%、脱衣の施術では女性27.0%、男性22.2%となっています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

一方、2位以下を見ると違いもあります。女性の着衣の施術では「自宅から近い」20.0%、「料金が明確」18.8%と、通いやすさや料金の分かりやすさが上位に。脱衣の施術では、「友人・知人の口コミが良い」と「ネットに掲載されている写真が良い」がともに14.9%でした。

男性では、着衣・脱衣の施術ともに「口コミ」と「ネット上の写真」がTOP3を占めています。実際に利用した人の評価に加え、来店前にサロンや施術をイメージできる情報も、サロン選びの判断材料になっていることがうかがえます。

男性の初回来店で注目したい「ネット上の写真」

ここで注目したいのが、男性のサロン選びです。

男性の「脱衣の施術」では、初回来店時に重要視するポイントとして、「ネットの口コミが良い」22.2%に次いで、「ネットに掲載されている写真(スタイル、デザイン、施術の写真など)が良い」が19.8%で2位。「友人・知人の口コミが良い」19.3%をわずかに上回っています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

「着衣の施術」でも、「ネット上の写真」は16.9%で3位。男性では着衣・脱衣の施術とも、ネット上の写真がTOP3に入っています。

初めて利用するサロンでは、「どのような空間なのか」「どのような施術を受けるのか」といった情報を事前に確認できることも、サロン選びの判断材料の一つになっていると考えられます。

男性の新規集客を考える際には、施術そのものの写真だけでなく、店内の雰囲気や施術スペース、設備など、来店後のイメージを具体的に持てる写真を充実させることも一つの方法です。

サロンの使い分けは着衣・脱衣で異なる。継続の共通点は「ネット予約」

一度来店したお客さまと、どのように継続的な関係をつくるかも重要です。

サロンの使い分けを見ると、着衣と脱衣の施術では違いが見られます。

着衣の施術では、「基本的に1つのサロンを使い続けている」が女性43.5%、男性39.7%で最も高くなりました。次いで「ある程度決まったサロンはあるが、ときどき新しいサロンも使っている」が、女性28.8%、男性29.8%となっています。

一方、脱衣の施術では傾向が逆転。「ある程度決まったサロンはあるが、ときどき新しいサロンも使っている」が女性34.9%、男性43.1%で最も高く、「基本的に1つのサロンを使い続けている」は女性29.2%、男性25.4%でした。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

つまり、着衣の施術では一つのサロンを継続する利用スタイルが多く、脱衣の施術ではある程度決まったサロンを持ちながら、新しいサロンも利用するスタイルが多いという違いが見えてきます。

そして、施術によってサロンの使い方には違いがある一方で、現在利用しているサロンを継続する理由には共通点があります。着衣・脱衣の施術、男女のすべてで「ネット予約できる」が継続理由のトップとなりました。特に男性の着衣の施術では、「予約が取りやすい」「当日・直前の予約が可能」もTOP3に入っています。

着衣の施術では女性31.6%、男性27.1%、脱衣の施術では女性32.4%、男性23.5%が「ネット予約できる」と回答し、いずれもトップとなりました。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

女性では、着衣の施術は「スタッフの技術が高い」18.6%、「自宅から近い」16.6%が続きます。脱衣の施術でも「スタッフの技術が高い」13.2%が上位となっています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

男性では、着衣の施術で「予約が取りやすい」17.8%、「当日・直前の予約が可能」16.7%と、予約のしやすさに関する項目がTOP3を占めました。脱衣の施術でも、「当日・直前の予約が可能」が16.9%で2位となっています。

継続して利用してもらうためには、技術や接客だけでなく、お客さまが利用したいと思ったタイミングでスムーズに予約できる環境を整えることも重要だと考えられます。

経営のヒント:お客さまの日常動線に合わせた新規集客・予約設計

最後に、最もよく利用するサロンの「立地」に目を向けてみます。

着衣の施術では、男女ともに「自宅近くにあるサロン」がトップで、女性44.2%、男性42.4%。次いで「通勤・通学圏内にあるサロン」が女性31.5%、男性33.4%となっています。

一方、脱衣の施術では違いが見られます。女性は「自宅近くにあるサロン」が39.2%、「通勤・通学圏内にあるサロン」が38.9%とほぼ同水準。男性では「通勤・通学圏内にあるサロン」が46.0%と最も高く、「自宅近くにあるサロン」の31.0%を15.0ポイント上回っています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期(リラクゼーションサロン編)」

ここまでの結果をつなげて考えると、新規集客からリピートまでを左右するのは、単に「デジタルを強化すればよい」ということではありません。

予約・口コミサイトで見つけてもらい、口コミや写真でサロンを選ぶための情報を提供し、利用したいタイミングでネットからスムーズに予約できるようにする。さらに、自宅近くや通勤・通学圏内といった、自店の立地特性を生かした情報発信を組み合わせることが重要です。

例えば住宅地にあるサロンなら、「自宅から通いやすい」「空いた時間に予約しやすい」といった利便性を。駅周辺やオフィス街にあるサロンなら、「仕事帰りに立ち寄りやすい」「ネットからすぐ予約できる」といった特徴を分かりやすく伝えることも、新規のお客さまに選んでもらうための一つの方法です。

重要なのは、お客さまの「見つける → 選ぶ → 予約する → また利用する」という一連の行動をスムーズにつなぐこと。自サロンの立地やターゲットとなるお客さまの日常動線を踏まえながら、ネット上での情報発信や予約環境を整えていくことが、新規集客とリピートの双方を考えるうえでのヒントになりそうです。

EDITORIAL NOTE

2回にわたり、最新データからリラクゼーションサロンの市場とお客さまの行動を読み解き、サロン経営のヒントをご紹介してきました。

市場環境やお客さまのニーズが変化する中で大切なのは、その時々の「お客さまの行動」を捉え、自店の強みと照らし合わせていくこと。

今回見てきたように、サロンを知るきっかけから初回来店、継続利用まで、お客さまとのさまざまな接点で、予約・口コミサイトやネット予約などのデジタルサービスが利用されています。

今回のデータも、自店のお客さまとの接点を見直し、新規集客やリピートにつながる仕組みを考える一つのヒントとして、ぜひご活用ください。

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    200本以上の調査からトレンドを読み解く、美容業界アナリスト


    外資系コンサルティングファームでの経験を活かし、2007年よりリクルート『ホットペッパービューティー』にて事業企画・マーケティングに従事。現在は『ホットペッパービューティーアカデミー』の研究員として、美容消費者の行動分析を行っている。

    これまでに発表した調査は200本以上。豊富なデータに基づき、美容トレンドや消費者心理を読み解く専門家として、メディア出演やセミナー登壇など幅広く活動中。2児の母・PTA会長としての顔も持つ。

    メディア取材はコチラよりお問い合わせください。


    ◎寄稿・連載
    「数字で読む美容トレンド」(Beautopia)
    「田中公子の『データで見る美容業界』」(エステティックジャーナル)

    ◎これまでの寄稿
    「一橋ビジネスレビュー : 日本企業の人的資本経営 2023年 SUM.(71巻1号)」(共著/東洋経済)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売/~2023年)、「美容サロンの経営塾」(国際商業/全100回)、「ビューティ・インサイト」(WWD/全6回)

    ◎書籍(共著)
    「美容師が知っておきたい50の数字」(女性モード社)、「美容師が知っておきたい54の真実」(女性モード社)、「データで見るエステティックの今とこれから」(フレグランスジャーナル社)

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