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【男性】「効率化」と「店販」への関心?

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期(ネイルサロン編)」

男性市場は203億円(前年比17.3%減)となりました。2023年、2024年と続いていた大幅な伸びが一段落した形ですが、利用実態には興味深い変化が起きています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期(ネイルサロン編)」

1回あたり利用金額は、4,188円(前年比330円増、8.6%増)と、女性と同じく過去5年で最高額です。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期(ネイルサロン編)」

一方、年間利用回数は、平均2.72回(前年比0.77回減)と、こちらは減少傾向です。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期(ネイルサロン編)」

さらに、サロン滞在時間は、平均35分と、前年より2分短くなりました。

男性は「行く回数は減ったが、1回あたりにかける金額は増えている」「滞在時間は短く」という傾向です。物価高の中での単価上昇の一方で、「効率的に済ませたい」というニーズが高まっているのかもしれません。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期(ネイルサロン編)」

さらにポイントとなるのが、男性の店販購入(サロンでの商品購入)です。男性の店販購入率は、27.3%(前年差5.0ポイント増)と2年続けて上がっています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年上期(ネイルサロン編)」

男性の年間店販購入額は、9,680円(前年比1,503円増)と、こちらも前年までの減少傾向から回復の兆しがうかがえます。

物価高による購入金額上昇もありながらも、サロンでの施術だけでなく、自宅でのケアへの関心が高まっており、店販が男性のお客さまとの新しい接点になっている可能性がありそうです。

【サロン経営のヒント】男女それぞれのニーズへの向き合い方は?

女性のお客さまは、ロイヤルユーザーの単価・頻度・時間が伸びているため、「時間をかけてでも満足度の高い施術を受けたい」という気持ちに応えることが鍵になりそうです。ケアを加えたご提案も良さそうです。

ホットペッパービューティー活用例

  • メニュー: 定番のジェルネイルに加えて、ケア工程の丁寧さをアピールする「じっくり美爪ケアコース」や、人気の店販商品(ネイルクリーム・オイルなど )を組み込んだ高単価メニューを開発する。
  • ブログ:施術の工程や使用するケア用品のこだわりを写真付きで丁寧に解説し、「ご褒美感」を感じてもらう。

男性のお客さまは、利用回数が減る一方、単価は上がっている ため、「短時間でしっかりケアしたい」という効率重視のニーズにヒントがありそうです。

ホットペッパービューティー活用例

  • メニュー:男性の利用率トップである「ハンド: ケアのみ」をベースに、「【男性限定】35分スピード美爪ケア(店販オイル付き)」など、希望の滞在時間(35分) と伸びている店販購入の両方を意識したメニュー名を設計する。
  • こだわりページ:時短施術対応」「30分台のスピードメニューあり」といったキーワードで、効率を重視する男性客にサロンの特徴をアピールする。
  • いかがでしたでしょうか。 市場全体の動向と併せて、お客さまの性別・年代別の細かなニーズ変化を捉え、ぜひ明日からのサロン運営にお役立てください。

EDITORIAL NOTE

業界の方から聞こえてくるのは、「ネイルサロンの利用者をどう増やすか?」という声です。ネイルサロンは「一度も行ったことがない」という人もまだまだ多いです。

今回の美容センサス2025年上期では、1年以内の利用率については男女とも横ばい(やや減少)の結果となっており、物価高の中でネイルサロンに行くのは男女とも、やや慎重な消費者像がうかがえます。

ネイルサロン利用率:女性(こちら)、男性(こちら

一方で、物価高の中でもお隣のジャンル「アイビューティー」サロンの利用率は男女とも上昇傾向にあります。

アイビューティーサロン利用率:女性(こちら)、男性(こちら

違いを考えたときに、まつげや眉毛のメニューは、「マイナスからゼロにする」と言った「身だしなみ」「メンテナンス」のニーズも高く、「(メイクの代わりに)時短美容を実現する」といった機能的な側面もあります。

こういった消費者のニーズをつかみ訴求点をシフトすることもネイルサロンを利用するお客さまを増やすヒントの一つになるかもしれません。

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文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    “美容業界の今とこれから”を、数字から読み解くリサーチャー


    外資系コンサルティングファームを経て、リクルート入社。2012年よりホットペッパービューティーのマーケティング・企画領域に携わり、現在はホットペッパービューティーアカデミー研究員として、美容に関する消費者行動の調査・分析、業界への提言を行っている。

    これまでに発表してきた美容業界の調査は200本以上。数字に裏打ちされた洞察力と、現場やメディアでもわかりやすく語れる伝える力に定評がある。業界誌・一般誌・テレビなどメディア取材多数。セミナー登壇や研修講師としても活動中。

    プライベートでは小学生2人の母。学校PTAの活動にも全力で取り組み中(2024年度、2025年度 PTA会長)。

    ~数字だけにとどまらず、その背景にある“サロンやスタッフのリアル”を伝えることを大切にしています~メディア取材はコチラよりお問い合わせください。


    ◎寄稿・連載
    「数字で読む美容トレンド」(Beautopia
    「田中公子氏が見る『アイビューティー業界』」(アイビューティージャーナル

    ◎これまでの寄稿
    「一橋ビジネスレビュー : 日本企業の人的資本経営 2023年 SUM.(71巻1号)」(共著/東洋経済)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売/~2023年)、「美容サロンの経営塾」(国際商業/全100回)、「ビューティ・インサイト」(WWD/全6回)

    ◎書籍(共著)
    「美容師が知っておきたい50の数字」(女性モード社)、「美容師が知っておきたい54の真実」(女性モード社)、「データで見るエステティックの今とこれから」(フレグランスジャーナル社)

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