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ホストは将来性がない?
「そんなことない」って
言い返せる業界にしたい。

ホストは将来性がない?「そんなことない」って言い返せる業界にしたい。

千葉

「現代ホスト界の帝王」とまで呼ばれるROLANDさんが、接客において大切にしていることは?

ROLAND

お客さまが楽しむことが第一。たとえば後輩が僕をいじる、お客さまの女の子が笑う。それってすごいことじゃないですか。
だから後輩の子が僕をいじるのも全然OK。テーブル上で見せる上下関係ってつまらないだけです。

千葉

こうしてインタビューをしてもやはりお話が上手で、著書を拝読しても言葉選びにユーモアがあります。そういうセンスはどのように?

ROLAND

なんでしょうね、もともとしゃべるのが好きですし、どうせなら相手に楽しいなって思ってほしいじゃないですか。笑顔があれば場の雰囲気がよくなるし。
だから本でもマンガ、テレビでも、この言葉いいなって思ったら日々メモしています。いろんなところに学びの要素ってあって、いいところは盗もうという気持ちで常にいます。職業病みたいなものですね。
たとえばお店をやるとして、豪華な店を構えても、商品がなきゃ売れません。僕で言うと見た目を磨くのは店構え、ボキャブラリーっていうのは商品の一つと思っていて。売れ筋の言葉はずっと大切にするし、日々フレッシュな言葉を仕入れることも大事にしています。

千葉

ROLANDさんのコラム記事で、「将来的には教育機関としての意識をもったホストクラブができたら」という話がありました。興味深い観点ですが、どういう意図なのでしょう。

ROLAND

営利目的だけのホストクラブではなく、「この人に出会えたから成長できた」と思えたり、「あの店で働くのは素敵だね」って言われるくらいの位置づけに、ホストクラブがなれたら夢がある。
ホストクラブって見た目や立ち居振る舞い、言葉遣いを磨く必要があって、紳士に求められる教育とけっこう類似する部分があると思うんです。紳士を養成する教育機関って日本にはないけど、ホストクラブがそうなれたらいいなぁと思っていて。
ホストになるのを反対していたような親御さんが「ROLANDの店なら安心だね」ってなれたら、ホスト業界に対する「負」のイメージも変わっていくと思うんです。

千葉

素敵ですね。

ROLAND

何を言っているんだと感じる人もいるでしょうが、前例を覆してきたから「今」があるんです。
昔はスニーカーなんて存在さえしていなかったけど、下駄しかない時代はずっと続かないし、今はみんなスニーカーを履いている。だから「前例の有無」なんて、大事なことではないんです。

千葉

ホスト業界の地位向上について考えている点もそうですが、お話を聞いていても、ホスト業界への愛を感じます。なぜそこまで?

ROLAND

理由はうまく言えないけれど…地元がめっちゃ好きな人と一緒。この業界に自分が成長させてもらったので、愛着があります。

千葉

ホストとして働いた人のセカンドキャリアについては、どうお考えですか?

ROLAND

セカンドキャリアはこの業界の一番のネックです。お金なら本当に稼げるんです、「でも将来、俺らどうしたらいいんだろう…」という漠然とした不安をみんな抱えています。将来を描けないまま、気づいたら歳をとっていることはよくあるパターン。
だから、僕がいろいろトライして「セカンドキャリアはいろんな道があるんだよ」って証明するモデルケースになれたら、って考えています。「ホストなんて将来性がない」って言われても、「そんなことないですよ、ROLANDが成功してるじゃない」って言い返せるようにしたい。
「素敵な未来がある」と思ってお客さまに向き合えば、もっといい接客にもつながるはずですし。現場を引退しても稼げて幸せになれると、みんなに思ってもらえたら、業界活性になるという気持ちでいます。

千葉

ROLANDさんご自身の今後は?

ROLAND

下の子たちが将来目指している分野は手がけたい。美容師さんだとオーナーになるケースが多いみたいですが、ホストでオーナーになる人って少ないんです。
代わりに若い子たちって感度が高いから、ファッションや飲食、美容…って興味を持っていることが多くて。みんなのモデルケースに自分がなれるように、そのあたりはやっていきたいです。

千葉

将来の後継者育成は考えていますか。

ROLAND

作ろうと思って作れるものじゃないと思っているので、自覚をもったやつが出てきたら考えます。
僕は譲り渡して辞めたくない、どかされて辞めたいんですよ。「ちょっとROLANDさん、もうジャマなんで」って言われたらきっと悔しいし寂しいけど、そういう子が成長した嬉しさも感じるから。

千葉

業界的に共感する部分が多いのか、美容業界には、ROLANDさんのファンがたくさんいます。日頃、美容サロンを利用する機会は?

ROLAND

美容室は月に2回行ってます。ここまで忙しくなる前は、毎日行ってましたね。

千葉

サロンに求めるものはありますか?

ROLAND

根本として「技術」はゆずれない。あとは、つかず離れずの距離感かな。話しかけてくることが、いかにもマニュアル通りみたいなとこあるけど、こっちはしゃべりのプロだから。ハリセンで戦車に向かってくるようなものだよね。
「今日、暑いですねー」って言われたら、「暑いですね」って答えるしかない。そこから話が発展しなかったら、「今の“暑いですね”ってなんだったんだろう」って(笑)。
もちろん、その人その人の立場で、求めるものは違うと思うけど。

千葉

では最後に。美容サロンのみなさんに、メッセージをいただけますか。

ROLAND

僕から言うなら、市場に媚びないでほしいなってこと。たとえば「毛先のトリートメントだけに特化する」と思っていても、そんなの需要ある?と不安になると思う。でも「日本から枝毛をなくそう!」というサロンを出せたら、おもしろいじゃないですか。
そういう店って一つもなくて、「右向け右」で似通ったものばかりになってしまう。それは市場に媚びすぎているせいかもしれない。それよりも、自分がやりたいものを貫き通したほうが楽しいし、楽しければ巡り巡って“成功”に結びつくと思います。

先に紹介した自身の著書の収益は、全額寄付。半分は東日本大震災をはじめとする日本各地の復興、そしてもう半分はカンボジアの育英のためだという(写真は、寄付を届けるため5月に訪れたカンボジアにて)

EDITORIAL NOTE
著書からも感じましたが、インタビューでもいい人すぎて。
ROLANDさんが退席した後、こっそり意地悪な質問をマネージャーさんにしてしまいました。「従業員の方にも、いつもあんな感じなのですか?」と。返ってきた答えは・・・

■休みもなく毎日忙しいのに、イライラしているのを見たことがない
■分刻みのスケジュールに「大丈夫ですか?」と聞くと、「大丈夫ですよ」と言う
■そんな姿をみていたら、こちらが「疲れた」とか「休みたい」なんて言えない(あ、でもちゃんと、お休みはもらっているそうです!)
■だから、「イヤな人だったら助かるのに」って思います(笑)

お客さまだけでなく、従業員も、そして私たちをも虜にしてしまう。
もしそれを伝えたら、ROLANDさんはこう言うでしょうか。
『そうだよね、俺も俺が好きだもん!』

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