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イノベーターが
見ている未来

vol.51

確固たる世界観を持ち、新しい取り組みをしている「次世代リーダー」へのインタビュー。
その取り組みと背景、そして未来についての展望をうかがいます。

Ash 吉原直樹さん、QBハウス 北野泰男さん
BA東京 村橋哲矢さん、ホットペッパービューティーアカデミー 千葉智之

理美容業界は、公衆衛生のプロ。
コロナ禍の今こそ価値ある仕事に。

新型コロナウイルス感染症(以降:コロナ)によって、理美容業界も大きな影響を受けています。そんななか、あらためて見直されていることがあります。それは理美容業が「公衆衛生のプロフェッショナル」であるということ。理美容の価値、そして業界のあるべき姿とは?業界を代表するお三方に、うかがいました。

(写真左から2番目)
吉原直樹さん/アルテ サロン ホールディングス 会長
東京、神奈川を中心に店舗展開している「Ash(アッシュ)」をはじめとして現在はグループ企業7社・300店舗超の多様な美容サロンを国内外に展開。2004年にジャスダック上場。
https://arte-hd.com/

(写真右から2番目)
北野泰男さん/キュービーネットホールディングス 代表取締役社長
株式会社日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)に入行。2009年にキュービーネット 代表取締役社長に就任。「QBハウス」など国内外で700店舗超展開。2018年に東証一部上場。
http://www.qbhouse.co.jp/

(写真左)
村橋哲矢さん/BA東京(東京都美容生活衛生同業組合) 専務理事
BA東京=組合は、美容業における衛生水準の維持向上や、組合員の経営の安定に資するための措置を講じ、公衆衛生の向上と国民生活の安定に寄与することを目的とした団体。
http://www.beauty-city.com/

(写真右)
千葉智之/ホットペッパービューティーアカデミー・アカデミー長
※今回の座談会インタビュアー

第1章理美容サロンの現状

「コロナ対策の実施は必ず、“現場”の
フィードバックを重視して改善を重ねる。」

キュービーネットホールディングス 代表取締役社長/北野泰男さん

※この座談会は6月2日、オンラインにて行いました
(ホットペッパービューティーアカデミー・千葉)現在もコロナで大変な状況が続いています。「withコロナ時代」の理美容業界におけるサロンのあり方について、本日は業界を代表するみなさんにご意見をうかがえればと思います。まずは吉原さん、営業状況はいかがですか?

吉原●うちは「Ash」をはじめ、グループ約300店舗、4月8日~5月6日の間、休業しました。現在、集客自体は平常に戻っていますが、店の中の対策はコロナ前とは違います。アルコール消毒は当たり前ですが、受付や、セット面とセット面の間をパーテーションで仕切ったり。スタッフは、マスクをしてフェイスシールド。またスタッフ・お客さま双方に検温をお願いしています。あと入場制限といいますか、100%席を使える状態にしていません。混雑しがちな土日のキャパをおさえて、平日に来ていただくよう予約の調整をしています。

北野さんは、どのような状況でしょう?

北野●「QBハウス」は国内556店舗あるんですが、緊急事態宣言中は全て休業としました。再開のタイミングについては、緊急事態宣言解除日を目安としていましたので、当初、一都三県と北海道は6月1日と定めていました。しかし、先行して解除された店舗を5月中旬から再開し始めましたが、再開を待ち望んでおられたお客さまに大勢ご来店いただけたのは嬉しいことなのですが、新しいオペレーションに慣れていないこともあり、現場が混乱しました。そこで、こちらで定めたエリアごと1店舗ずつのオープンに方針を切り替え、徐々に再開し、新たなオペレーションに慣れる期間を設けながら再開することにしました。現時点ではほぼ全店再開しています。

QBハウスは10坪くらいが標準の大きさで、混雑時は待合室が「3密」になってしまう恐れがあります。これを回避するために、混雑時は外の店舗入り口で、よくファミリーレストランなどで導入されている記名式で順番を待ってもらうように対策を実施しました。台湾やニューヨークなどの海外店舗ではすでに標準的に導入している方式です。それでも朝、大型商業施設だと30~40人並んでしまう状況でした。

店内での対策としては、席と席の間には防火の飛散防止シートで仕切って施術しています。実際再開して最も現場のスタッフからあがってくる改善要望の声で多かったのが、フェイスシールドですね。いろんなタイプが売っているのですが、通気性が悪かったり、光が反射して視界をじゃまするものは、作業効率が落ちます。いつもよりカット人数が少ないのに、疲れが倍増してしまうんですね。そこは我々のサービスに直結するところなので、それこそ週単位で試行錯誤して、いいものがあればどんどん改善して入れ替えていきました。

これからの季節は、暑さと湿度の対策も課題ですよね。
吉原さん、「Ash川崎店」ではYouTubeで、コロナ対策の流れを動画で説明していましたよね?

吉原●基本的には全体でやることと、それぞれの店でやることがあります。全体としてはHP、YouTubeでお客さまにコロナ対策をお伝えしました。あとスタッフ個人としてはInstagram、Facebookなどで「うちでは、こういうコロナ対策をやっていますよ」というのを、それぞれがあげていましたね。

うちは国内14都府県に店舗がありますが、エリアによってお客さんの温度差があります。特に東京、首都圏の方がコロナを気にされます。お客さまだけでなく、スタッフも。ご両親やご家族に「あなたの仕事、大丈夫なの?」と心配されるんです。だから「これだけの対策をしている」と伝えることは、スタッフにとっても重要です。

北野●うちも映像などで対策を伝えていますが、今度はお客さんから「その通りにやっているのか」というチェックの目があるように思います。

また吉原さんがおっしゃったように、東京はコロナ対策に対する目が厳しいです。ソーシャルディスタンスのとり方など「東京基準で決めた方針を、全国で適用できるか」というのはあります。また、感染が少ないエリアの店舗からは休業することに戸惑いの声があがったり。今であれば(※6月2日時点)、感染者が増加している北九州の店舗はセンシティブになります。

そういったこともあり、現地で働くスタッフの声を大事にしています。そこには全国ニュースでは取り上げられないがとても貴重でリアルな情報が入ってきます。だから、そのエリアのお客さんが気にされている温度感もわかるんです。そういった情報は、東京にいる我々には入ってこないですよね。それを把握せずに一方的に方針を決めてしまうと、ギャップが生まれ、会社不信につながります。なので、必ず現場の責任者から意見をもらったあとに方針を最終決定するようにしています。

村橋●おっしゃる通り、対策は地域ごとに変わってきます。同じ都内でもエリア・規模・スタッフの状況・メニューによって変わるので、それぞれの店で対応せざるを得ない。
ただ、ベーシックな部分は指針としてあります。5月29日に「全美連(全日本美容業生活衛生同業組合連合会)」からも「美容業における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン(※)」が発表されました。そういったものをベースに、個店に合わせてしっかり考えていく必要がありますよね。
https://biyo.or.jp/news/pdf/biyo_guildline.pdf
(参照 2020年5月29日)

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