女性が活躍するサロン

女性スタッフが辞めない
サロンの秘訣

結婚・出産を経ても女性スタッフが長く活躍している、さまざまなサロンの取り組みや職場づくりを紹介していきます。

vol.6スタッフの不安を解消する
    3つの仕組みで、産休後の復職100%へ。

JUNES HARAJUKU/ヘアサロン

東京都渋谷区

1996年に早稲田で1号店を出店し、その後2002年に原宿初のメンズオンリーヘアサロン「JUNES HARAJUKU」をオープン。優れた技術・接客・サービスなどが話題を呼び、瞬く間に大人気に。現在では、都内に6店舗を展開する有名サロン「JUNES」。
代表のBOWEさんの戦略的な経営手法は、常に理容・美容業界から注目を集めています。そんな「JUNES」の出産育児サポートの仕組みとは?BOWEさんにお話を伺いました。

1取り組み

育休期間・勤務時間・出勤日数とも、
個々に合わせてフレキシブルに対応。

どんな制度?

 復職のタイミングや出産後の働き方は家庭の事情や希望などにより個々で異なるため、育休期間・勤務時間・出勤時間とも、ママスタッフごとにフレキシブルに対応。希望すれば、週1日や1日1時間~の勤務もOKとしている。また、復職後もママスタッフと丁寧にコミュニケーションを取ることで、その時々にベストな働き方を提示できるよう努めている。

メリットは?

 出産・子育てに関して想定外のことが起こっても、希望に沿って臨機応変に対応してもらえる環境が用意されているので、ママスタッフは不安なく復職の道を選ぶことが可能。出産を理由に退職する女性スタッフはゼロとなり、優秀なスタッフの離職や顧客離れを防ぐことができている。
 また、ママスタッフが現場復帰することは、「スタッフに長く働き続けてもらいたい」との意向を強く持つ同サロンにとって良き前例に。子どもがいない女性スタッフにとってのロールモデルとなり、出産後も同サロンで働き続けられることをイメージしてもらえるようになったそう。

ママスタイリストの働きぶりを通して、後輩は自分の将来像をイメージできる

ママスタイリストの働きぶりを通して、後輩は自分の将来像をイメージできる

2取り組み

専任の代理スタイリストを立てて、産休中の失客を防止。

どんなシステム?

 産休・育休に入るスタイリストを指名しているお客さま一人ひとりに専任の代理スタイリストを立て、本来の指名スタイリストがいない間も不安なく来店いただくためのシステム。お客さまにとってベストと思われる代理スタイリストを、指名スタイリスト自らが選出。スタイリスト間では、電子カルテを活用しながら情報を細かな点まで共有し、しっかりと引継ぎを行っている。
 産休前に訪れたお客さまに指名スタイリストから状況をご説明するとともに、代理スタイリストをご紹介し、不安解消と信頼関係の強化に努めている。

メリットは?

 専属の代理スタイリストはお客さまの好み・性格など、細かな点まで情報を把握しているので、来店された際の満足度の低下を防ぐことができ、産休による顧客の減少を最低限に食い止めることができる。また、スタイリストも大切なお客さまへのご迷惑を最小限に抑えることができるので、安心して産休に入ることができる。

代理スタイリスト紹介時は、引き継ぐスタッフの名刺とお知らせカードを用意

代理スタイリスト紹介時は、引き継ぐスタッフの名刺とお知らせカードを用意

3取り組み

急な欠勤や早退をカバーするフォロー体制。

どんな取り組み?

 子どもの病気などにより急遽、欠勤・早退することになった際は、基本、ママスタッフ自らが予約いただいたお客さまへご連絡し、おわび&日程調整等を行う。万が一、自ら連絡できない場合は、産休時の代理スタイリストが丁寧に事情を説明するなど、スタッフ全員でフォロー。また、予約日の変更が難しいお客さまには、ご了承を得たうえで代理スタイリストが対応し、顧客満足度低下のリスクを回避している。

メリットは?

 指名スタイリスト・代理スタイリストの二重体制により、お客さまへのご迷惑を最小限に抑えながら、ママスタッフをフォローできる。また、サポートへの感謝を働きぶりで表すママスタッフの姿勢が他のスタッフの共感を生み、スタッフ間の結びつき・協力体制がさらに強固なものに。サロン全体の雰囲気向上にもつながり、お客さまにとってより居心地のよい空間を提供できるという、うれしい効果も生み出した。

迅速に対応できるよう、お客さまのご連絡先は必ず把握し、電子カルテに記録

迅速に対応できるよう、お客さまのご連絡先は必ず把握し、電子カルテに記録

オーナーインタビュー

代表のBOWE(ボウ)さん
都内に6店舗を展開。2015年の今年より、10年後の「JUNES」を見据え、他業種とのコラボレーションを通して顧客にライフスタイルを提案する取り組みもスタートさせている

Q. 仕組みに対するスタッフや理解は?

A. 意思の継続と前例の積み重ねで、意識は変えていける。

 これまで不満の声を聞いたり、やりにくさを感じたことはないですね。すべてのスタッフが理解してくれているかどうかはわからないですが、僕や幹部が意思を示し続け、前例が積み重なっていく中で、サポートの仕組みが「JUNES」の文化になってきています。女性が働き続けることは自然なことというふうに、みんなが受け入れてくれているように思います。

Q. 今後さらに取り組みたいこと、課題は?

A. 幸せに長く働き続けてもらえる仕組みを整備していきたい。

 会社理念(JUNES Staff&Customer Satisfaction)にもあるのですが、「JUNES」は社員と、社員を支える家族が幸せを感じられるための組織活動でありたいと思っています。うちで働くことに幸せを感じてもらえれば、スタッフやスタッフにつくお客さまと長い関係性を築くことができ、必然的に会社も成長していけるので。そのためにも、物質的に恵まれた環境を作ってあげたいし、精神面のフォローもしたいし、やりがいも感じてもらいたい。これは、女性スタッフに限ったことではなく、全スタッフに対してです。
 そして、5年くらい前から、サポートシステムの整備とともに、がんばっているスタッフを見える形で評価すべく、成果主義を取り入れた給与体系や待遇などの仕組み作りにも取り組んでいます。
 平成25年度の理容師免許新規取得件数は1478人で、新卒者は半数弱。計算上では、1県につき15人に満たないという、理容業界は今、非常に厳しい状況です。そのような中で縁があってうちを選んでくれたスタッフたちには、気持ちよく働き続けてもらいたい。そのためにも、今やっている取り組みは定期的に見直し、ブラッシュアップし続けていきたいと思っています。

Salon Data

JUNES HARAJUKU【ジュネス 原宿】

アクセス
JR原宿駅竹下口から徒歩4分
創業年
1996年
店舗数
6店舗
設備
8席
スタッフ数
11名(うちスタイリスト7名、アシスタント4名)※HARAJUKU店
URL
http://beauty.hotpepper.jp/slnH000160647/

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