【コロナ後の美容消費③】「店販メニュー」の可能性
3回の連載で、調査「美容消費係数2020年10月~12月」「美容センサス2020年下期【資料編】」の中から、「コロナ後(※)の美容消費」について解説するシリーズ。
※コロナ後=2020年4月の外出自粛要請が出された以降を指します。(以下、同)
1回目は「「美容財布」の優先順位がUP!」、2回目は「「改善・時短」ニーズが上昇」、3回目は「「店販メニュー」の可能性」についてご紹介します。
(解説:ホットペッパービューティーアカデミー研究員 田中公子)
「モノ消費」が、コロナ後も好調
家計における「モノ消費」(理美容用品)と「サロン消費」(理美容サービス)の推移を見てみましょう。
#DATA:
「モノ消費」(理美容用品)と、「サロン消費」(理美容サービス)の3カ月平均での定点推移
※総務省「家計調査」より、ホットペッパービューティーアカデミーによるデータ編纂
(毎年、1-3月/4-6月/7-9月/10-12月の四半期平均の推移)
オレンジ色の折れ線が理美容の「モノ消費」です。モノ消費がいちばん大きく下がったのは、2019年10~12月で実は2019年10月に実施された消費税増税のタイミング。
以降は、増加を続けており、2020年のコロナ禍の中でも消費額はダウンすることなく、上昇しているのです。
コロナ禍で美容家電メーカーが業績予想を上方修正したり、10万円以上もする高額な美容家電もSNSで話題になるなど、「巣ごもり需要」の影響は大きそうです。
一方「サロン消費」は、緊急事態宣言を受けて4~6月は消費が下がりましたが、それ以降は復調傾向にあります。
「店販メニュー」の可能性
理美容用品の「モノ消費」の中には「店販メニュー」も含まれます。コロナ禍で「サロンに来れない間も、サロンの商品で(状態を)維持したい」と店販を購入されるお客さまもいらっしゃると伺います。
またコロナ禍で注目されているのが、店販商品をサロンのメニューに組みこんだ「店販連動メニュー」。例えば免疫力に関心のあるお客さまへ、ヘッドスパ+インナービューティーの店販を組み合わせた店販連動メニューが好調というサロンもあるそうです。
お客さまに、「サロンの外でも」キレイを維持してもらうために何ができるか?それを考えることが、コロナ禍ではさらに重要になってきています。