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OCEAN TOKYO harajuku 三科光平

Vol.12

三科光平さん

OCEAN TOKYO harajuku

三科光平(みしなこうへい)さん ヘアサロン「OCEAN TOKYO harajuku」代表 1989年、山梨県生まれ。2013年に誕生した「OCEAN TOKYO」の創業メンバー。同店共同代表の中村トメ吉氏、高木琢也氏とともに全国の若い男性から絶大な支持を得ている。サロンワークに加え、YouTubeによるスタイリング動画の配信などSNSを活用した情報発信が知名度と人気に拍車をかけている。YouTubeのチャンネル登録者数は31.4万人超! http://www.oceantokyo.com/
02 habit

スキマ時間の読書習慣

美容師として生き残る方法を考えた結果、
選択した手段が読書でした。

美容、経営、マーケティング…、
情報のインプットは欠かせない

ヘア関連の本はもちろん、店舗運営のために経営関連の本、セミナー講師としてのテクニックに役立つプレゼンの本など読むジャンルは多岐にわたる。一番多いのは心理学関係だそう
「OCEAN TOKYO」開業当時、雑誌でプロモーションできなかった際はマーケティングの本も役に立ったと話す三科さん
三科さんが代表を務める原宿店のスタッフは全12名。読み終えた本はサロン内に置いておき、スタッフが自由に読めるようにしている
美容師になってアシスタント2年目くらいのとき、コンビニで何気なく手に取った本が読書を始めたきっかけ。それは統計学の本で、「成功する人は読書習慣がある」ということが書いてありました。確かに美容師も辞める人が多いけど、成功している人は常に勉強をしている。そう思って自分も読書をするように。もともと人と話すのが苦手で接客時の会話にも悩んだのですが、「美容の話ならお客さまも興味があるはず」と考えて、話のネタを仕入れるためというのもありました。 当時はSNSが身近になってきたころ。本から得た情報を日々発信する手段としてSNSがありました。見てくれている人からの反響で手ごたえが感じられたのも、本を読み続けるモチベーションになっていつしか習慣に。手の空いた時間に読んで、大事だなと思う部分はスマホのメモ機能にピックアップ。学んだ知識を自分なりにどう活かせるかなって考えます。読書は趣味という感じではなくて、勉強のため。本当は、本を読むのは好きじゃないんです(笑)。
03 inspire

心をつかむために

リスクをなくして
最適解を導き出すためには
「よく考える」ことが大事。

話す言葉や切り方も吟味して
相手の心証をコントロール

「施術中は雑誌を見ず、切っているところを見て楽しんでほしい」と三科さん。丁寧さを伝えるために視線誘導をするテクニックや、音によって視線を自分に向けるなど、細部にまでこだわっている
新規のお客さまが記入するカルテも会話のヒントに。住所や年齢、見た目から人物像を推理して言葉を考えるという思考法は名探偵のよう!
僕はカットの技術やスピードに自信がありますが、美容師としての評価はそれだけでは決まりません。相手の気持ちをつかんで信頼を得ることが大事。今は多くのお客さまを受けるため一人あたりにかけられる時間が限られることもあり、「短時間に相手の心をつかむ」必要があります。そのためには何をどう話したら効果的か、常に何パターンか考えて最適と思うものを選択しています。 切っている最中も、ハサミの入れ方やスピードなど、お客さまからの見え方を意識。狙い通りの印象が与えられるように、ちょっと語弊があるかもしれませんが、マインドコントロールするためにどうしたらいいのかを考えて行動しています。せっかく来てくれたからには、お客さまには仕上がりだけじゃなく、切っている過程も楽しんでもらえたらと思っています。
04 credo

接客の流儀

僕がやりたいことじゃなく
みんなが何を求めているか。
それを探って応えていく。

ニーズを調査して
流行の半歩先を提案します

31.4万人以上のチャンネル登録者がいるYouTube用の動画はサロンで撮影。お客さまの要望を把握したうえで構成を考えているため、ワックスのつけ方、前髪のセット方法など、どれもかゆいところに手が届く解説
「OCEAN TOKYO」はオリジナルのヘアワックス「OCEAN TRICO」を発売したほか、サロンのイメージカラーを使用した限定デザインのヘアアイロンもプロデュース
「OCEAN TOKYO」は流行を追うのではなく、流行を変えていくサロン。そのためにはまず今は何がはやっているのかを知ることが大切です。YouTubeの再生回数や検索ワード、Twitterのリツイート数といったデータから読み解いたり、お客さまに直接聞いたり。動画やSNSのコメントを参考にすることもありますよ。ヘアスタイルにしても今はやっている髪型やカラーを把握したうえで、その半歩先を行く新たなアイデアを練ってサロンや動画で提案しています。 ヘアの提案だけじゃなく、ワックスなどの商品をプロデュースする際も枠組みは同じ。自分がやりたいものを押し出すのではなく、ニーズを調査して、潜在的に求められていることを形にしていきます。
「大切にしているモノゴト」のテーマでお話をうかがったところ、どれも仕事に結びつくものばかり。ファッションにも食べ物にもさほど興味はなく、「仕事が頭から離れる時間はあまりない」んだそう。サロンワークでも動画でも多くの人を惹きつけているのは、それほど美容師業に打ち込んでいるからなのでしょうね。
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