ファンを作るサロ友
ファンを作る「サロ友」とは?
少子高齢化でお客さまが減る中、リピート客獲得がより重要になっています。
そんな中、「顧客同士のつながり」を生み出すことで「サロンのファン」を作る…「サロ友」についてご紹介していきます。
S&C ジム 真心(宮城県仙台市)
パーソナルトレーニングジム主催の「運動が楽しくなる」イベントとは?
宮城野原駅から徒歩3分でたどり着くパーソナルトレーニングジム「S&C ジム 真心」。窓からは、プロ野球チームのスタジアムや市営の陸上競技場が間近に望め、運動意欲がかき立てられる好立地にあります。
子どもから40代後半までさまざまなタイプのお客さまが通うこちらのジムでは、昨年から球技をテーマにしたスポーツイベントがスタート。運動習慣のない社会人のお客さまたちに特に好評だといいます。
イベント開催の背景や工夫点について、代表の伊藤良真さんに伺いました。
子どもから40代後半までさまざまなタイプのお客さまが通うこちらのジムでは、昨年から球技をテーマにしたスポーツイベントがスタート。運動習慣のない社会人のお客さまたちに特に好評だといいます。
イベント開催の背景や工夫点について、代表の伊藤良真さんに伺いました。
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お客さまたちと球技を楽しむイベントを開催。
早朝のグラウンドで参加者4名からスタート。
伊藤さんがスポーツイベントを最初に開催したのは、2018年の10月。友人やお客さまに声をかけてみたところ4名が集まり、グラウンドでサッカーやフリスビーなどをプレイして楽しんだ。「はりきって朝6時に集合したのですが、早起きが辛い上に、秋風の吹くグラウンドがとても寒かったんです。なので2回目からは体育館を利用するようになり、人数も徐々に増えていきました」と伊藤さん。その2回目は、「バトミントンがもっと上手になりたい」という中学生のお客さまの希望に応えて、バトミントンのイベントに。3回目はバレーボール、4回目はバスケットボールと、テーマを変えながら月に1回ペースで土日に開催するようになった。今では中学生から30代前半くらいまで、幅広い年齢層の男女が参加。多い時には15名ほど集まってゲームに興じる賑やかなスポーツイベントに成長している。
親しみやすい「球技」を、運動習慣のきっかけに。
イベント開催の目的は、若いお客さまたちに運動を好きになってもらうこと。伊藤さんいわく「うちのジムの場合、40代以降のお客さまは健康意識が高く、生活の中に自ら運動を取り入れている人が多くいます。一方で体力のある20代~30代のお客さまは、仕事や遊びに忙しいこともあり、運動へのモチベーションが低くなりがちです。トレーナーとして、若いお客さまたちにどうしたら運動を楽しんでもらえるか、というのが課題でした」。そこで思いついたのが、球技イベント。「サッカーやバスケットボールなど、学生時代にほとんどの人が経験している球技であれば、楽しく体を動かせるはず」。そう考え、休日に人を集めてゲームを開催したことが始まりになった。
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参加したお客さまたちが実感する、心と体の変化。
幅広い世代の交流で広がる視野。
学校などで子どものころから親しんできた球技も、大人になるとプレイする機会がなくなってしまうもの。そのため、「久々に球技をやりたかったから、ゲームできる場をつくってもらえて嬉しい!」と、お客さまたちからの反応は上々。学生と社会人など、普段はなかなか接するチャンスがない世代間の交流が生まれ、双方から「視野が広がった」という前向きな感想が聞こえてきている。また時には、球技を楽しんだ後に参加者数名で食事に行くこともあるため、そこで新たなコミュニティが生まれる可能性もある。
イベント参加が定期的なジム通いにつながる。
トレーニングは継続してこそ効果が得られるものだが、定期的にジムに通い続けることに飽きてしまう人も少なくない。そんなお客さまたちの離脱防止にも、イベントは一役買っている。「イベントに参加することでお客さまの健康意識が高まって、トレーニングの重要性を認識してもらえます。それが僕にとってのメリットです」と伊藤さん。ジムでトレーニングを続けていると、前回のイベントでプレイをした時よりも、体が動かしやすくなっていたり、疲れにくくなっていたりという変化を実感できるという。「通っていてよかった!」と、トレーニングに意欲的になるお客さまは実際に多いそうだ。
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運営の細やかな気配り、広がる交流の輪。
スポーツイベントだからこそ、人選に気を配る。
比較的大人数で楽しむスポーツイベントだからこそ、注意していることが2つ。「パーソナルトレーニングに通うお客さまの中には、人が大勢いる場所が苦手な方もいます。無理に参加していただいて、心に負担をかけてしまってはいけないので、そういう方にはお声がけをしないように気を付けています」と伊藤さん。もう1つ、熱くなりがちな人にも注意が必要。「ゲームに熱中するあまり、冷静さを失って万が一ケガをしてしまったら危険です。私のお客さまにはそういう方はいませんが、主催者として人選には気を付けています」。その甲斐あって、これまでに一度もトラブルは起きていないという。
大人世代のお客さまたちと語らう飲み会も開催。
伊藤さんがお客さまたちと行うイベントは、スポーツだけでなく飲み会も。30代までの若い世代が集まるスポーツイベントに対して、飲み会は40代~70代という落ち着いた年代のお客さまたちが顔をそろえる。「ジムを開業する時、それまでスポーツクラブで担当していたお客さまたちが決起会を開いてくれたんです。それ以来、年に2~3回集まってお酒を飲みながら会話を楽しんでいます」と伊藤さん。古参のメンバーに現在のジムの新たなお客さまも加わって、交流の輪は広がってきているという。
代表インタビュー
Q.ジムへの集客のために工夫されていることはありますか?
A.出張して、幅広く指導活動を行っています。
パーソナルトレーニングジムはマンツーマン指導となるため、面識のないお客さまに来店していただくことがなかなか難しい業態です。そのため多くの人に自分を知ってもらうために、高齢者向けの健康体操教室や高校のバレーボール部でトレーナーを務めたり、バレーボールスクールでプライベートレッスンのコーチをするなど、県内各所に出向いてさまざまな指導活動を行っています。そうした出張先で運動に興味がある人たちと信頼関係を築くことができれば、ジムへ通っていただくきっかけになると思うので。今秋からコミュニティセンターで子どもの運動塾をオープンする予定もあり、さらに活動の幅を広げていきたいと考えています。
Q.接客ではどんなことを心掛けていますか?
A.お客さまの体調や気持ちに寄り添ったトレーニングを提供することです。
こちらのやり方を押し付けるのではなく、お客さまが求めていることのお手伝いをしていきたいと考えています。例えばトレーニングメニューもいくつかを提案して、お客さまにその日の体調などを踏まえて選んでいただいています。結果を重視してきつ過ぎるトレーニングを強制してしまうと、続かなかったり、痛みが出てしまったりと、逆効果になってしまうんですよ。だからうちではお客さまの健康を第一に考えて、食事面のアドバイスもしながら、継続できるトレーニングを提供しています。お客さまに信頼してもらえるトレーナーであり続けることがモットーです。
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