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女性が活躍するサロン

女性スタッフが辞めない
サロンの秘訣

結婚・出産を経ても女性スタッフが長く活躍している、さまざまなサロンの取り組みや職場づくりを紹介していきます。

vol.2好条件は先行投資!「家庭重視」で働けるしくみとは?

MerryLand自由が丘/ヘアサロン

東京都世田谷区

おしゃれエリアとして根強い人気を誇る東京・自由が丘。“一流”“が揃う街に店舗を構える「MerryLand」はスタッフ教育に力を入れているサロン。全10店舗あり、その中でも人気スタイリストの妊娠をきっかけに手探りで制度づくりに取り組んだ自由が丘店では、現在、ママスタイリスト2名が活躍中。そのゼロからはじまった取り組みを取材しました。

1取り組み

家族の予定にも臨機応変な対応ができる、完全フレックス制。

どんな勤務体制?

産休・育休で1年間休んだ後は、完全フレックス制のパートとして働くことができる。基本的には9時のオープンから夕方5時まで勤務。定休日の火曜と日曜の週休2日。必ず働いていないといけないコアタイムはなく、お子さまのお迎えやお客さまの予約状況などにより個人で調整ができる。

どんなメリットがある?

勤務時間が限られても、10年を超える経験を持つスタッフはお店にとって財産。「いい人材に関しては、多少デメリットがあってもいい」というサロンマネージャーの方針が示すように、30代の安心感のあるスタイリストの存在自体がお店の雰囲気や格を作る上で大きなメリットになっている。産休・育休が終わってから、その先の体制づくりが重要と捉え、前例のない中で生まれたこの制度。結果、2名のママスタイリストの活躍が可能となり、よほどのことがない限り辞めない、「信頼できる」スタッフを得ることにもつながっている。

2取り組み

周りのスタッフもママスタッフも納得できる、
月給+歩合の給与。

どんな給与体系?

産休・育休明けにパート勤務を選んだ場合、月給+歩合の給与でそれぞれ社員と異なる金額やパーセンテージを設定。月の売上げ目標として100万円というラインを作り、それを超えると歩合が20%にアップする、がんばる分だけもらえるしくみ。パートといっても技術のあるスタッフなので、ベースとなる月給を含め、良い条件を提示。同時に明確な売上げ目標を与えることで、周囲のスタッフも納得するような仕事を求めている。子育てが落ち着いたら、社員に戻ることもできる。

スタッフの反応は?

なにもしなくても月給分はもらえる制度だが、ママスタッフたちもその意味をしっかりと分かっており、「数字を上げる」という意識を持って仕事に臨んでいる。たまに暇なときがあるとサロンマネージャーに「私、給料どろぼうですね」と言ってくることもあるほどで、「数字にはシビアに」という方針通り、「そうだね(笑)」と返してあげるそう。スタッフの力を信頼しているからこその「ここまではがんばってもらわないと困る」という期待値がしっかりとスタッフにも伝わっている。

現在はママスタイリストふたりが活躍。「ずっと続けます」と力強い言葉

現在はママスタイリストふたりが活躍。「ずっと続けます」と力強い言葉

3取り組み

予約よりも「家庭」を優先できる、急な早退や欠勤のフォロー体制。

どんなやり方?

ママスタッフたちにとっての悩みは、子供の病気で急な早退や欠勤を強いられることがしばしばあること。そのときは指名の予約が入っていても休むようにし、スタッフが予約しているお客さまに欠勤の連絡をするフォロー体制に。ほかのスタイリストの提案や日程変更のお願いをしている。もし連絡がつかずにお客さまが来店し、日程を変更した場合はシャンプーブローをサービス。お店全体でカバーできるような体制をとっている。

周りのスタッフの協力を得るには?

福利厚生の一環として、スタッフの家族も招いて夏にBBQを開催。水掛けごっこをするなどスタッフと子供たちの自然なコミュニケーションが生まれている。逆にママスタッフ側も、日曜に結婚式に出たいというスタッフがいれば、家族に相談して出勤するなど協力。オーナーの「スタッフとその家族が物心両面で幸せになれるような会社を作りたい」という想いが、スタッフにも伝わっているようだ。

夏のBBQにはスタッフの家族も参加。店舗ごとに毎年、自由に企画

夏のBBQにはスタッフの家族も参加。店舗ごとに毎年、自由に企画

暑さの中、スタッフと子供たちの水掛けバトルでびっしょりに

暑さの中、スタッフと子供たちの水掛けバトルでびっしょりに

サロンマネージャーインタビュー

サロンマネージャーMAKIさん。店長を経て、制度づくり等を含めた自由が丘店のマネージメントを行う

Q. 女性スタイリストの結婚や出産を目前に悩んでいるオーナーの皆さんへアドバイスは?

A. 「やるかやらないか」のどちらか。自分の利益だけを求めたら絶対にうまくいかない。

やらないと分からないことだし、悩むならまずやってみて欲しいです。そのスタッフに辞めて欲しくないのであれば条件をのんだ方がいいし、本当に彼女のことを思っているんだったらやってあげるべき。サロンは人が財産。現金主義にならずに、例えばスタッフの子育てが落ち着くまでの数年、自分のいい生活を我慢すれば雇えるはずなんです。結果、それが先々の売上げにつながれば店にとってもプラスになります。「やる」選択をすることはそのための先行投資でもあるし、一生働きたいという人に対して、少しでも希望を与えられるんじゃないかなと思います。

Q. 周囲のスタッフの理解を得るには?

A. スタッフを集めてきちんと想いを伝えること。それしかない。

私の場合、制度を作る際はオーナーと話して決めましたが、サロンスタッフにも説明し、意見を聞きました。彼らにとっても一緒に働いていた仲間のこと、反対はなかったですね。特に女性のスタッフには、皆が今後、同じような立場になっても働けるような環境を作っていきたいとちゃんと伝える。それしかないと思います。

Salon Data

MerryLand自由が丘【メリーランドジユウガオカ】

アクセス
東急東横線自由ヶ丘駅南口徒歩1分
創業年
1977年
店舗数
10店舗
設備
11席
スタッフ数
9名(うちスタイリスト6名、アシスタント3名)※自由が丘店
URL
https://work.salonboard.com/slnH000082435/?vos=nbsbkdisot171020001
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