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結婚・出産を経ても女性スタッフが長く活躍している、さまざまなサロンの取り組みや職場づくりを紹介していきます。

vol.27オーナー自ら2度の出産を経験。
誰が抜けても売上を維持できる店づくりとは?

dig'na group美容室~リピュート~

札幌市東区

札幌駅から地下鉄で約7分。元町駅近くに店舗を構え、地域のお客さまに愛されるサロンとして10周年を迎えた「dig’na group美容室~リピュート~」。オーナー兼店長の高橋さんにはサロン経営を成功させることのほかに、「自分が産休で抜けても売上が維持できる店づくりをする」という目標がありました。自ら2度の出産を経験し、スタッフが2度めの産休に入っているという今、その取り組みや想いを伺いました。

1取り組み

スタッフの意識の底上げで、産休でスタッフが抜けても
売上が維持できる体制に。

どんな取り組み?

 店舗を運営する上で、売上の維持は必須。産休・育休でスタッフが抜けた穴は、残りのスタッフで埋めるしかない。少しでもその不安や負担を軽減するために、技術からお客さまとのコミュニケーションの取り方まで、スタッフの育成に日頃から取り組んでいる。その結果、スタッフが減っても同じお客さまの数をこなせるだけの技術力と、お客さまの信頼を得ることができている。創業時から「産休で自分が抜けても大丈夫な店づくり」を考えてきたオーナーならではの取り組みだ。
 技術はもちろん、スタッフ一人ひとりに責任のある仕事を持たせることで、「自分から動ける」スタッフを増やしている。お店の開店・閉店作業や、店舗のディスプレイを任せるといった小さなことでも意識は変わってくる。そのような事例を積み重ねていくことで、「自分たちがサロンを盛り上げていく」という意識が生まれている。

スタイリスト歴2年の佐藤さん。絵の上手さを買われ、壁などの店内ディスプレイを任されている

スタイリスト歴2年の佐藤さん。絵の上手さを買われ、壁などの店内ディスプレイを任されている

「無理しないでください」といつも気遣ってくれる男性スタッフたち

「無理しないでください」といつも気遣ってくれる男性スタッフたち

2取り組み

丁寧な引き継ぎで、スタッフとお客さまの不安をなくす。

どんな取り組み?

 スタッフが産休に入る際は、顧客のカルテを見直し、引き継いだスタッフが分からないことがないように細かい点まで記載。スタッフにはお客さまの説明を、お客さまには休みの間もしっかりお店がフォローすることを伝え、不安をなくすようにしている。

具体的には?

 顧客のカルテは、ほかのスタッフが読むと分かりにくいことも多い。引き継ぎの際のカルテには、「自分の代わりにやってもらうんだ」という感謝の気持ちを込めて、お客さまの癖や希望をできるだけ具体的に分かりやすく書いている。

夏には毎年、姉妹店と合同でBBQを開催。家族や友達も招いて顔を合わせ、スタッフ同士の交流を深めている

夏には毎年、姉妹店と合同でBBQを開催。家族や友達も招いて顔を合わせ、スタッフ同士の交流を深めている

3取り組み

子連れ出勤もOK!ママスタッフの気持ちを汲んだフォロー体制。

どんな取り組み?

 子供の発熱などによる急な欠勤は、ママスタッフにとって避けられないこと。その場合は育児を優先し、予約が入っている場合はできるだけ、ママスタッフ本人がお客さまに連絡。別の日に変更してもらったり、ほかのスタッフに代わりに対応してもらっている。
 外出しても問題ない場合は、お店に子供を連れて来て、予約のお客さまのみを担当して帰ることもできる。「予約には応えたい」というママスタイリストの希望に応える形になっている。

お客さまの反応は?

 お客さまにママスタッフ自身が誠意を持って伝えることで、育児との両立に対して理解してもらえている。「”お店に出られる、出られない”という線引きを、自分できちんと決めておかないと、気持ち的に辛くなります」とオーナー。自身も子供の体調不良で店に出られなかった経験から、ママスタッフに負担のないような仕組みづくりをしている。

お客さまやスタッフの目の届くところに置ける移動式のベビーベッドは、子供連れのお客さまに大好評。子供用のDVDも豊富にあり、子供が待っている間に飽きない工夫がたくさん!

お客さまやスタッフの目の届くところに置ける移動式のベビーベッドは、子供連れのお客さまに大好評。子供用のDVDも豊富にあり、子供が待っている間に飽きない工夫がたくさん!

広々とした明るい店内には、ベビーカーを持ち込むこともできる

広々とした明るい店内には、ベビーカーを持ち込むこともできる

オーナーインタビュー

サロンオーナー兼店長で、二児の母でもある高橋麻衣子さん。2度の産休を経て、現在は10:00~17:30のほぼフルタイム勤務で活躍中

Q. オーナー店長という立場での産休。不安は?

A. 経営者として不安もあったし、勇気がいりました。

 仕事もしたいし、子供もほしい。創業時からそう思っていたので、自分やほかの女性スタッフが産休で抜けても大きな穴があかないような店づくりをしてきました。時間を掛けて売上を安定させ、リーダー的なスタッフを育成し、ほかのスタッフにもサポートできるだけの力をつけてもらう。それでも産休に入るときは心配で、長く休むつもりはありませんでした。
 私は2、3ヵ月で復帰しましたが、その間はスタッフがお店を守ってくれました。いくら準備をしていても、はじめてのことなので「どうなるか分からない」という状況。葛藤はありましたが、スタッフのおかげでなんとか乗り切れたので、今度は店長として産休スタッフを支えていきたいと思っています。

Q. オーナーとして今、心掛けていることは?

A. スタッフの「思いやり」でカバーしてもらっていることを忘れずに、経営者として恩返ししていきたい。

 母としてママスタッフの大変さや子供を預けて働く切なさも分かりますし、産休スタッフを抱える店長として、負担が増えるほかのスタッフの苦労も分かる。現場でできることは少ないですが、支えてくれるスタッフに感謝や気遣いの声掛けをするようにしています。
 ママスタッフの産休・育休や時短は、本人の希望に沿って決めます。体調や大変さは本人にしか分からないものなので、そこは無理しないで欲しいし、仕事を続けたいという想いがあるならお店としてもできる限り受け入れたい。自分が産休でスタッフに迷惑を掛けた分、恩返しをしていきたいと思っています。

Salon Data

dig'na group美容室~リピュート~

アクセス
地下鉄元町駅1番出口から徒歩1分
創業年
2005年
店舗数
1店舗
設備
5席
スタッフ数
6名(うちスタイリスト5名、アシスタント1名)
URL
http://beauty.hotpepper.jp/slnH000121320/
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