お客さまに支持されたサロンを表彰する日本最大級のアワード、「HOT PEPPER Beauty AWARD」。「GOLD Prize」「SILVER Prize」受賞サロン、または「注目サロン」に選出されたサロンへのインタビュー。取り組みや受賞の秘訣をうかがいます。
【福岡】ママさん美容師が働きやすい環境と
技術力・接客力UPに取り組み GOLD Prize!
Gallica 博多【ガリカ】
HOT PEPPER Beauty AWARD 2024 GOLD Prize
言わずと知れたブランドサロン Gallica。2015年の創業以来、前年比120%~130%で業績を伸ばし続け、いまやグループ12店舗で、もうすぐ年商は約10億円!そして、「HOT PEPPER Beauty AWARD 2024」では、博多店が初のGOLD Prize。圧倒的な集客を誇る秘訣は、どこにあるのだろうか?それによって叶えたいものとは?代表の中村 飛鳥さんに、うかがった。
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000559799/CONCEPT
「髪を傷ませない」「理想の骨格をつくる」「乾かすだけで楽にセットができる」「髪に立体感を出して全身のスタイルをよく見せる」など、その卓越したカット技術に魅了されるファンが多い。
AWARD受賞・
売上アップに向けた
取り組み
生産性から導き出す、クーポン設定
営業日を削ってでも、技術力・接客力UP
SALON BOARDで「再来率」を見る理由
生産性から導き出す、クーポン設定
博多店のスタイリスト4名のうち、2名がママさん美容師。働く時間が限られているので、より「生産性」を意識している。
クオリティは担保しながらも、技術スピードや効率的なやり方・薬剤の手順の工夫で、「カット+カラー」が1時間30分!そのぶん、予約枠が増やせる。一般的に2時間以上かかるサロンも多いことを考えると、かなり生産性が高い。
かつ、お客さまをお待たせしないように、スタイリスト4名・アシスタント5名の配置を考え、営業をまわす。
これによって、ママさん美容師は日曜日休み&17時30分退勤でも高い売上をあげることが可能になった。
HOT PEPPER Beautyのクーポン料金も、生産性を緻密に計算しながら設定。メニューの組合せも、効率的な時間におさまるようにと細部まで考え抜かれている。
HOT PEPPER Beautyのクーポン/時間生産性・材料費・人件費の構成比から金額を算出。定期的に見直している
営業日を削ってでも、技術力・接客力UP
代表の中村さんは、AWARDでGOLDを受賞できた秘訣を「営業日を削ってでも、技術力&接客力を向上させたから」と語る。
まず「技術」は、ママさん美容師がいるため、夜に練習しなくてもいいように、自社で動画マニュアルを制作。“傷まず、立体感を出し、乾かすだけで決まる”、中村さん独自のカット技術を動画と練習日を作って伝承。基本を押さえればショート~ロングまで応用できるようにし、技術習得を早めた。
次に「接客」に関して。大事にしているのは、“マイナスにならない”接客。「お客さまは“期待通り”でないと、来なくなる。」と、中村さん。特別なおもてなしに手間と時間をかけたとしても、お客さまの期待していることでないと、プラスの感情にはならず、人によっては、マイナスに作用することもあるからだ。そのためGallicaでは、お客さまの髪を傷ませないカットや処理剤を使うなど、“施術の流れのなか”で、満足度につながるものを組み込んでいる。
また、お客さまに“期待通り”だと感じてもらうには、HOT PEPPER Beautyで、事前にサロン情報を丁寧に伝え、期待できることを伝えることが重要になってくる。
HOT PEPPER Beautyのこだわりページ/テキスト&動画で、サロンの雰囲気や施術の流れ、Gallicaが大事にしていることを解説
SALON BOARDで「再来率」を見る理由
サロン管理システム「SALON BOARD」でチェックしている数字は?
中村さん『スタッフごとの顧客構成、つまり新規・再来などの比率を見ます。キャリアがあり売上がしっかり出せている人は極論、4回目・5回目以上のお客さまの失客率が5%以下であれば、新規は5%でいい。失客率と新規の数がトントンであれば、それが今の天井とも言えます。たとえ売上が高いとしても、売上構成を見ないといけません。インスタやアップしたスタイルがたまたま当たって来ただけ…という場合は、それが終わった時、急に売上が落ちてしまう。
失客が少なく、ずっと来てくれるお客さまがほとんどで、新規5%のなかに紹介が入っていれば、自分のことを信頼してくれるお客さまに囲まれて仕事ができている状態。スタッフには、そんな幸せな美容師になってほしい。売上だけを求めるのではなく、生き甲斐になるようなお客さまとの関係性や仕事の創出。そこを目指しています。』
代表インタビュー
中村 飛鳥さん
株式会社Gallica/代表取締役社長。1987年、長崎県生まれ。都内2店舗を経て、27歳の時にGallicaをオープン。現在はヘアサロンをグループ12店舗展開。ちなみに本店である表参道店は、2024年度のAWARDでSILVER Prize。博多店のGOLD PrizeとW受賞になる。
ー表参道をはじめ都内を中心に展開しているGallicaですが、博多に出店したのはどうしてですか?
実は、いま博多店で働いている恒吉は、美容学校の時の同級生なんです。大阪で美容師をしていましたが、家庭の事情で福岡に行くことに…ママ美容師として働き続けたいから、僕に「博多に店つくってくれん?」と(笑)。それで博多に出店しました。
博多店には、恒吉を含め2名のママさん美容師がいますが、他のスタッフへの愛情も深く、仕事も子育ても一生懸命がんばっています。彼女たちも絶対に幸せにしなければいけないと、働きやすい環境を整えています。
ー恒吉さんの一言が、出店のきっかけだったんですね!
博多店はスタッフ同士の仲が良くて、人間関係もいい。2021年にオープンしましたが、今のところ離職はゼロです。
(左)中村さん、(右)「Gallica 博多」スタイリスト/恒吉 佐央理さん。「HOT PEPPER Beauty AWARD 2024」授賞式にて
ー2024年4月末に、福岡県では2店舗目となる大名店をオープンされるとか?
おかげさまで博多店の求人希望が多く、手狭になったので、近くの大名に出店することに…。常に、「スタッフの幸せありき」の出店しかしないですね。
2024年4月27日オープン予定の大名店
ー採用が厳しいこの時代に、とても恵まれていますね。応募が多い秘訣は、どこにあるのでしょう。
複合的だとは思いますが、まずデザインサロンとして認知されていること。それはヘアスタイル・内装など含めてです。また、福岡のなかでも給与水準が高いと思います。アシスタントで22万円~・スタイリストは24万円~(各交通費別途)、休みは週に2~3日。また正社員雇用で、還元率が40%を超えているところは、あまりないと思います。
ー非常に手厚いですね。生産性の話もありましたが、しっかり集客できているからこそ、ママさん美容師にもやさしい環境が可能に?
やさしいというか…、普通にしているだけです。もし子どもが熱を出したら休んでもいいし、土日も休んでいい。サロンに子どもを連れてきたい時は、それも大丈夫です。大企業でできることを、しっかりやっていこうと。今後は、いま以上に良くしていきたいと思っています。
ー中村さんのお話にあった、「幸せな美容師」という言葉が印象的でした。
10年、20年とお客さまに寄り添っていけることが、「幸せな美容師」なのではないでしょうか。そうなれるように、僕はスタッフ一人ひとりに、寄り添っていきたいですね。
取材レポート
2024年4月末には、グループ13店舗となる。経営者として、現役の人気スタイリストとして、多忙であることは間違いない。
それでも中村さんは、全店舗のHOT PEPPER Beautyの口コミを見ては、スタッフがお客さまにどのような接客をしているかを…。SALON BOARDの数字を見ては、どのようなお客さまに囲まれているかを想像する。そのきめ細やかさと、分析力たるや!
『マーケティングも経営の一部ですから。集客や広告は僕もがんばってやるので、スタッフにはただお客さまのことを思っていてほしい。』と中村さん。
今回、博多店は初GOLD。表参道店はAWARDが始まって以来、GOLD・SILVER含め8年連続入賞。それは、スタッフへの「愛」が成し得た快挙だろう。
Gallica 博多【ガリカ】
- アクセス
- 「博多駅」より徒歩7分(キャナルシティサイド博多6F)
- 創業年
- 博多店は2021年 (本店の表参道店は2015年)
- 店舗数
- グループ12店舗
- 設備
- セット面5席
- スタッフ数
- スタイリスト4名/アシスタント5名