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先輩女性インタビュー

サロンで働く先輩女性たち

長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!

vol.73

出産で諦めたネイリストに、30歳でデビュー。
パートママ店長の「やる気の源」とは?

愛知県内に3店舗を展開し、トータルビューティーを提供する「PRECIOUS HAIR」。春日井店でパート勤務しながらネイルサロンの店長を務める大久保さんは、美容師からネイリストを目指したものの、デビューを前に妊娠・出産。ふたりの子育てを経て30歳で夢を叶えた、まさに意志の人です。原動力となったのは「ネイルが大好き」という強い憧れの気持ちでした。今また新たな夢を見つけ、毎日が充実しているという大久保さんの道のりをうかがいました。

Staff Data

大久保恵子さん 36歳

ネイリスト、アイコーディネーター(まつげエクステスタッフ)。
PRECIOUS HAIR 春日井店勤務(愛知県春日井市)
小学校4年生の男の子、小学校2年生の女の子のママ。
週3日〜4日のシフト(日曜日休み)、10:00〜16:00のパート勤務。

大久保さんのLife History

★…ターニングポイント

  • 18

    高校卒業後、美容師を志して地元を離れ、名古屋市内の美容専門学校に入学。

  • 20

    専門学校を卒業し、名古屋市内のサロンに就職。1年半でアシスタントからジュニアスタイリストになり、モデルハントしながら技術を磨いた。

  • 23

    サロンに週1回来ていたネイリストへの憧れがつのり、転身を決意。2年勤めたサロンをやめて、アルバイトでお金をため、ネイルの学校に通い始める。

  • 25

    ネイリスト技能検定試験1級を前にして、現在の夫との間に子どもができたことが分かり、結婚。その後検定試験に合格したが、ネイリストの仕事を一旦諦めることに。

  • 26

    長男を出産。子育てに専念しながら、ネイルのトレンド情報を集めて自分なりに勉強を続ける。

  • 28

    長女を出産。

  • 30

    長男が幼稚園に入園したのを機に、キッズルームが完備された「PRECIOUS HAIR」春日井店にパートスタッフとして入社。長女をサロンに預けて、念願だったネイリストの仕事を始める。

  • 32

    ★勤務2年でネイルサロンの店長を任される。自分の技術を見直すことだけでなく、後輩の指導や運営に関わるように。いちネイリストだったときよりも仕事に対する責任感が強くなり、成長できた。

  • 34歳~

    新たにアイラッシュの勉強を始め、「アイコーディネーター」としてのキャリアもスタート。現在も週3日〜4日のパートとして勤務中。

  • スタイリストを目指し、最初に就職したサロンで同僚と一緒にパチリ

  • 2014年ネイルグランプリ・モデルサロンプレゼン部門では「ママでも夢を叶えられる」をテーマにスピーチ。見事グランプリを受賞!

  • 今年5月の指針発表会にて。「ネイリストがふたりにまで減った時期もありましたが、今ではこんなに増えました」(大久保さん)

  • 家族4人でラブラブな1枚。土曜日に出勤する大久保さんに代わって、子どもたちのお世話をしてくれる夫には、いつも感謝しているそう

大久保さんへのインタビュー

「主婦業に専念しているときは、友達にネイルの施術をしてあげたりしていました」(大久保さん)

Q. 出産で一度中断した、ネイリストへの夢を実現できた理由は?

A. 小さな希望でも、なくさず持ち続けていられたからだと思います。

美容師時代の2年間は楽しかったのですが、もともとネイルが好きだったのと、キレイなネイリストさんへの憧れが抑えられなくなり、スパッと転身を決意。周りに反対されましたが、決心したら突き進む性格なので揺らぎませんでした。でも「検定1級を取ってプロへ」という矢先に、妊娠が分かったときは途方に暮れてしまって。ネイルの先生に相談すると「お腹が大きくても体調が良ければ検定は大丈夫。ママになっても仕事はできるよ」と背中を押してくれました。そこでまず1級を取り、いつか仕事に就こうと前向きになれました。
出産後は育児をしながらネイルの最新情報を集め、自分なりに勉強しました。夫の休日に1歳の息子の世話を頼み、ジェルネイルのセミナーを受けに行ったこともあります。夫は私が学校に通っていたのも見ていましたから、そうしたことには理解がありました。「PRECIOUS HAIR」に入社したのは、長男が幼稚園に入って働きたい思いが一層強くなったのがきっかけ。従業員のためのキッズルームがあり、2歳の長女を預けて働けることが決め手になりました。幼稚園が休みの日は長男も一緒に預けられて本当に助かりました。子育てをしながらネイルへの思いを持ち続けたことで、このサロンに出合えて夢が叶ったんです。

Q. 実際に仕事に就いてみて、ネイリストの難しさややりがいはどう感じましたか?

A. サロン運営は難しいですが、お客さまのために技術を学ぶことは苦になりません。

もともと美容室の一部門でスタートしたネイルサロンで、お客さまにネイルを認知してもらうまで少し時間がかかりました。カットのお客さまにハンドマッサージをして営業することも。また、施術時間の設定が長すぎて売り上げに繋がらず、見直してサンプルもそれに合わせて作り直したりしました。私自身ほかのサロンでの勤務経験がないので、すべて手探りで作り上げてきました。
今はスマホアプリやSNSでアーティストの作品が常に見られる時代で、お客さまの方が詳しいほど。なので、プロとして新しい手法やトレンドに常にアンテナを張っておく必要があります。でもネイルが好きなので、苦になったことは一度もありませんね。
仕事をしていて良かったと思うのは、お客さまが「またお願い」とリピートしてくれるとき。豊田市から6年間通ってくださる方もいて、そんな繋がりがうれしいです。ネイルに加えて2年前から、アイラッシュや眉、アイメイクなど目元をトータルで提案する「アイコーディネーター」にも取り組んでいます。どちらも施術が終わると、お客さまが「あっ!」という感激や喜びを示してくれる。人をキレイにする仕事っていいなと感じる瞬間です。

「長女は夏休みなどにネイルをしてあげると大喜び。長男は“今日の爪はかわいいね“とか言ってくれる。見ていないようでちゃんと見てますね(笑)」と大久保さん

Q. 働き続けて、自分が変わったと思うことはありますか?

A. 対人関係で悩むことも増えたけど、教えた子がほめられるのが何よりうれしくなりました。

4年前にネイルの店長を任されてから、仕事に対する責任感がより強くなりました。技術的に足りない部分は復習し、スタッフのフォローも心がけて、自分が成長できたと感じます。半面、教える立場になるにつれ「なぜ言ったことしかしないのかな」と悩んだり、上達してきた子があっさりサロンをやめてガッカリしたり。若い子が思うように育たず、壁を感じることもありました。
でもそれも積み重ねですね。スタッフの入れ替わりが激しい時期もありましたが、今はネイリストチームも大所帯になりました。後輩が育つことで私自身も教えることが楽しく、自信を持てるようになりました。今は「大久保さんじゃなければ」と言われるより、「ここは誰に頼んでも安心だわ」と言われた方が、何倍もうれしく感じます。
人の前に出るタイプではなかったんですが、自分でも変わったと思います。それも、子どもを預けて安心して働ける環境と、家事を手伝ったり休日に子どもを見てくれる夫の協力のおかげ。だから私も、子育てしながら責任ある立場でがんばれるのでしょうね。

若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!

自分が「こう」と決めたら、続けることが大事かなと思います。私自身、ネイリストになるために美容師をきっぱりとやめてしまいましたが、結婚や出産で遠ざかっても気持ちは切らさず持ち続けてきました。その結果、最適な環境の職場に出合えてネイリストになることができました。そして今「アイコーディネーター」という新たな目標が生まれて毎日が充実しています。指導者になりたいという新しい夢も生まれてきました。それもみんな、自分がやりたいことをあきらめずに追いかけてきたからだと思うのです。みなさんもがんばってください。

Salon Data

PRECIOUS HAIR 春日井店【プレシャスヘア 春日井店】

アクセス
JR春日井駅から車で10分
創業年
2004年
店舗数
3店舗
設備
セット面14席、ネイル4席、スパサロン、エステサロンほか ※PRECIOUS HAIR 春日井店
スタッフ数
40名(スタイリスト10 名、アシスタント13 名、ネイリスト5名、ビューティ・コーディネーター5名ほか)※PRECIOUS HAIR 春日井店
URL
https://work.salonboard.com/slnH000298237/?vos=nbsbkdisot171020001
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