美容の未来のために、学びと調査・研究を

美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

女性は主要メニューを幅広く利用、男性はケアを軸にメニューを絞って利用

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期<ネイルサロン編>」

過去1年に利用されたメニューを見ると、女性と男性で異なる傾向が表れています。

まず女性です。1位は「ハンド:ジェル」で61.0%。前年からは3.1ポイント下がりましたが、それでも2位以下を大きく引き離しています。一方で、「ハンド:マニキュア」「フット:ジェル」「フット:マニキュア」などは前年から伸びており、主要メニューの利用は堅調に推移しています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期<ネイルサロン編>」

年代別(20~50代)で見ると、ジェル(ハンド・フット計)の利用率は30代が70.9%と、全年代のなかでもっとも高くなっています。

前ページで見たとおり、30代は利用率が前年から1.9ポイント伸びた年代でもあり、新たに利用を始めた人を含めて、定番のジェルがまず選ばれやすい面もありそうです。また一度施術すればもちがよく、仕事や家事で忙しい30代にとって手元を整えつつ手間を抑えられる点も、選ばれやすさにつながっていると考えられます。

30代以外では、20代から50代まで、いずれも7割前後の水準で利用されています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期<ネイルサロン編>」

一方の男性は、女性とは対照的な結果でした。1位は「ハンド:ケアのみ」で57.4%と、前年から順位は変わりません。ただし、上位メニューはすべて前年を下回っています。前ページで見たとおり、男性は利用者一人あたりの回数が増えていますが、ケアを中心に、必要なメニューを選んで利用する形が続いていると読み取れます。同じネイルサロンでも、男女で異なる使われ方が進んでいると言えるでしょう。

店販も男女で異なる動き―男性は支出が増加

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期<ネイルサロン編>」

店販(サロンで販売される商品)の購入にも、男女で異なる動きが見られます。

まず購入率(1年以内の店販購入者の割合)です。ここ5年、男性が女性を上回る水準で推移しています。女性は2年連続で購入率が減少しており、この2年で5ポイント以上低下しましたが、男性は増加しています。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2026年上期<ネイルサロン編>」

次に、購入した人の年間購入金額です。女性は 1万1,934円 と前年から16.7%減った一方、男性は 1万596円 と前年から9.5%増えました。

女性は、購入する人の割合も、購入者あたりの金額もそろって下がりました。第2章で見た利用回数や単価の減少と同じ方向の動きで、店販についても支出を控えめにする傾向がうかがえます。

これに対して男性は、購入率こそわずかに下がったものの、購入する人の金額はむしろ増えています。人数は大きく変わらなくても、購入する人はしっかり買う—そうした傾向が読み取れます。男性にとって店販が、サロンとのつながりのひとつとして定着しつつあると考えられます。

EDITORIAL NOTE

ネイル業界にとって、いちばんの課題は「利用者そのものをどう増やすか」だと感じています。ネイルを特別なときだけのものではなく、日常の身だしなみのひとつとして楽しむ人をいかに広げていけるか。ここが、市場のこれからを左右するポイントになりそうです。

今回の調査では、女性のサロン利用率が5年でもっとも高くなり、利用の入り口が広がってきていることが分かりました。前向きな変化です。ただ、自宅でのセルフネイルまで含めても、ふだんネイルをしている女性は全体の25%ほど。4人に1人という水準(資料p45)です。ファッションやメイクと比べると、ネイルが生活のなかに定着しているとは、まだ言いづらいのが実情だと思います。

たとえば、2人に1人くらいがふだんからネイルを楽しみ、そのうちの半分がサロンを利用するーそんな社会になれば、市場の景色は大きく変わるはずです。今回見えた利用者の広がりは、その入り口に立ったばかりの、小さな一歩なのかもしれません。爪を整えることが特別ではなく、あたりまえの身だしなみになる日を、これからの数字のなかに探していきたいと思います。

1 2

美容センサス2026年解説シリーズ

美容センサス解説シリーズを見る

文責

  • 田中公子

    田中公子(たなかきみこ)

    ホットペッパービューティーアカデミー研究員

    200本以上の調査からトレンドを読み解く、美容業界アナリスト


    外資系コンサルティングファームでの経験を活かし、2007年よりリクルート『ホットペッパービューティー』にて事業企画・マーケティングに従事。現在は『ホットペッパービューティーアカデミー』の研究員として、美容消費者の行動分析を行っている。

    これまでに発表した調査は200本以上。豊富なデータに基づき、美容トレンドや消費者心理を読み解く専門家として、メディア出演やセミナー登壇など幅広く活動中。2児の母・PTA会長としての顔も持つ。

    メディア取材はコチラよりお問い合わせください。


    ◎寄稿・連載
    「数字で読む美容トレンド」(Beautopia
    「田中公子の『データで見る美容業界』」(エステティックジャーナル

    ◎これまでの寄稿
    「一橋ビジネスレビュー : 日本企業の人的資本経営 2023年 SUM.(71巻1号)」(共著/東洋経済)、「美容トレンド最前線!」(ファッション販売/~2023年)、「美容サロンの経営塾」(国際商業/全100回)、「ビューティ・インサイト」(WWD/全6回)

    ◎書籍(共著)
    「美容師が知っておきたい50の数字」(女性モード社)、「美容師が知っておきたい54の真実」(女性モード社)、「データで見るエステティックの今とこれから」(フレグランスジャーナル社)

研究員コラム一覧へ

調査カテゴリ

ホットペッパービューティーアカデミーに
会員登録をして、
美容サロン経営に役立つ動画
を見よう!