本音を引き出す「聴く」技術本音を引き出す「聴く」技術
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第3章シェア1位の先に目指すもの

「次の来店までの1カ月を、
ワクワクして過ごしてほしい。」

業界は近年、苦難の時代と言えます。高橋さんから見て、ヘアサロンはどうしていけばいいとお考えでしょう。

まず一つは「うちは敵じゃないから一緒にやりましょう」ってことですね(笑)。あとはいろんな人に会って、いろんな話を聞くことが大切だと思います。サロンやオフィスにこもって、PCの前で考えていてもダメ。外に出ていろんな情報を集めて、閉じずにオープンでいること。そうしてもう一度よく考えること。結果を出していたり、少なくとも僕が尊敬する人たちはそうやっている人が多いと思っています。

「fufu」さんは、この12月にヘアカラー専門店の店舗数1位を実現されました。その先に目指すものは?

ヘアカラー専門店ってまだ完成されていない分野で、改善の余地があると思っています。たとえば髪の悩みは人それぞれで、トリートメントも本当に自分に合うのがどれかわからない。そんなとき、アンケートの回答や画像診断で「あなたに合うのはこれです」ってカスタマイズした提案ができたら、お客さんにとってもいいですよね。

あとはカラー剤を髪に浸透させる20分の待ち時間を、お客さんにいかに有効活用してもらえるかというのもやりたいことです。たとえば来店時にタブレット端末を渡して、それで髪に関するアンケートを答えてもらうほか、ヘアケアやブローのワンポイント情報も見られるし、うちに置いてある化粧品サンプルで気に入ったものがあれば特価で注文ができて、次回予約もできる…ってなったら、スマートだしお客さんのストレスもない。そういうことを実現していきたいですね。

ヘアカラーだけにこだわらない事業展開も視野に?

「Fast Beauty」という社名通り、ビューティ領域において手軽に、早く、値段より価値あるものを提供していきたい。以前リクルートで携わるサービスの規模は、もっともっと大きいものでした。それに比べると、うちのお客さん1人からいただく金額は小さなものかもしれません。でも目の前でお客さんが「ありがとう」って笑顔になる方が僕は好きなんですよね。

「fufu」って店名は、お店を出るときに「フフ」って笑顔になれるっていうダジャレ的な意味合いも含まれているんです。そんな風に幸せを感じて次の1カ月を過ごせるものって、白髪染め以外にもまだまだあるはず。人とのつながりを大事にしながら、ワクワクすること、幸せになってもらえることを続けていきたいですね。

  • カラーを放置する20分間を退屈にさせないため、タブレットやフリードリンクなどを設置

  • オリジナルシャンプーの開発・販売も。カラーやパーマなどで傷んでしまった髪に「本当に良いものは何か?」にこだわり抜いている

異業種からヘアサロン業界への転身。高橋さんはスタッフの方に何度か「あなたに美容師の気持ちはわからない」と言われたそうです。
そこでひそかに1年前から、美容師の資格をとるため通信制の美容学校に入りました。

数字やデータに強く「仕組み化」が得意な一方で、スタッフ・お客さまのリアルな声を聞くことも忘れない。これを高橋さんは自ら「冷静と情熱の間」と呼びます。
この両輪があれば、経営者として最強なのではないでしょうか。

根底にあるのは「お客さまも働き手も、笑顔にしたい」という想い。「fufu」のロゴをよく見ると、「u」の文字が笑顔マークになっている

インタビュアー
田中公子(ホットペッパービューティーアカデミー)
編集
柳澤真実
ライター
大西智与
撮影
イシヅカマコト

※掲載されている情報は2018年12月26日現在のものです

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