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美容サロンと美容医療は
助け合う関係にある。

美容サロンと美容医療は助け合う関係にある。

千葉

「ホットペッパービューティー」ではこの2020年・春から、現在のヘアサロン、ネイル・まつげサロン、リラクサロン、エステサロンに加え、美容クリニックの情報提供を開始します。美容医療を体験したいと考える人も増えるのではないかと思っています。
美容医療がより一般化していくことに対し、どうお考えでしょう?

高須

美容医療を含め、“美容”というのは、オマケなんですよ。なくてもいいんだけど、より美しくなりたい人が強い意志を持ってやって来る。そういうものを僕たちは扱っている。だから僕は「整形しなさい」なんて言ったことは、いっぺんもない。CMでもヘリコプターに乗って「イエス!高須クリニック」って言っているだけでしょ(笑)。

生活が豊かになれば素敵な髪形にしたいと思う人が出てくるように、美容医療にも存在意義があるとは思っていますよ。でもね「高須先生を尊敬しているから、先生のもとで働きたい」なんて医者には、「来るんじゃない!」と言っています。患者さんに何か非常事態が起こったときにも対処できるくらいの知識があり、たまたま美容医療もできるよってくらいがいい。それくらいの腕や、危険を見極める目がなきゃダメ。そういう考えでやってきたから、「高須クリニック」では43年間一度も死亡事故は起きてないんです。

千葉

美容サロンの方のなかには、「美容医療分野」はライバルだと、危機感を覚えている人もいるかもしれません。

高須

美容師さんはじめ美容職の方と美容医療は補完関係にあるだけで、ライバルじゃないと僕は思っています。たとえば美容師さんは髪の毛がある人に素敵な髪形を提供する職業で、僕たちは薄毛の人に毛を植えて、美容室に行けるようにする職業。

僕もね、全部これ植毛してるの!(笑)。そうやって毛があるから、美容師さんやヘアメイクさんにきれいにしてもらえるわけ。エステやリラクゼーションもそう、僕たちは治療はできるけど、癒やしとかリラックスとか気持ち良さは提供できない。美容サロンにできないことを医療が受け持ち、医療にできないことを美容サロンがやる。役割が違うから、助け合う関係にあるんじゃないかな。

千葉

なるほど。最後に、美容業界の人たちへメッセージをいただけますか。

高須

たとえば美容師さんでも得意技と言うのかな、カテゴリがいろいろわかれてたりするでしょ。「カラーが得意」とか「縮毛矯正が得意」とか。でも一つの分野にこだわらず、いろんなことにチャレンジするのも大事ですよ!
さっきも言ったように、僕はたまたま、医者以外のほかのことが売れてないだけだから(笑)。

千葉

先ほど「その時に“おもしろい”と思ったことをやるだけ」とおっしゃいました。高須先生がいま一番、おもしろいこととは?

高須

がん治療だね。普通、人体実験なんてできないでしょ。僕は、自分の体を使えば誰にも迷惑をかけないし、「すごいですね!」とほめてもらえる(笑)。成功したらそれでいいし、失敗してもそれが次の人の役に立つ。どっちに転んだって“偉人”になれるから、自分でいろいろ試すのが本当に楽しいんだよね。

1983年発行の美容外科専門誌。高須先生は長年、自らの顔・体を使って効果や安全性をアピールしてきた。美容整形の代表として常に矢面に立ち、昔は多くのバッシングもあったことだろう

取材でおじゃました高須先生の部屋には、パートナーである漫画家・西原 理恵子さんとの写真が大切そうに飾られていた(画像は、『ダーリンは70歳』(小学館)より。高須先生と西原さんとの日常を時におかしく、時にホロリと描いたエッセイ)

EDITORIAL NOTE
かの徳川家康を介抱したのがきっかけで、江戸時代から400年以上、代々医療に従事してきたという高須家。

高須先生はスケールの大きい社会貢献で注目を浴びがちだが、実は目の前で困っている人を医者として助けたエピソードにも事欠かない。少し前にもタクシー待ちの行列の中で倒れた人を救助。この日は自身のがん治療前日、急いで名古屋に戻らなければいけないギリギリの状況の中で、だ。

聞けば、同じく医者であった高須先生のお母さんも、困っている人がいれば昼夜問わず、どこにでもかけつけていたという。
いつだったかのTwitterで「人助けをするのはなぜ?」という質問に、高須先生はこう答えていた。

「僕の人助けは本能。」と。

・・・本能であり、才能。その超越した存在で、日本いや世界の美容医療を牽引してきたことは、誰の目にも明らかだ。

「どっちみち、いつか死んじゃうんだから、おもしろいことをしたい。“人生劇場”で、自分がそこのスターだと思えばいい。かっこいいとこ見せてやろうぜ!ってね」

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