9年前に1号店となるKORATをオープン。
2016年に法人化。買収したサロン「Cloe」を、約3カ月で2倍の売上にした実績を持つ敏腕オーナー。
コロナ禍でも現在キャンセル待ちが出るほど人気の秘訣を伺います。
後藤まどかさん
株式会社KORAT 代表取締役
表参道のネイルサロンに勤務後、ネイルスクール同期3名と
KORAT Nail Design Studioを原宿のマンションの一室にオープン。
現在では、買収や業務提携を経て4店舗を運営。(うち1店舗はアイ併設)
「今」を捉え考えぬいた次世代型のネイルサロン経営で
人と組織のより良い関係・顧客満足を追求している。
固定概念にとらわれない広告費戦略
ーホットペッパービューティーやSALON BOARD(以下カタカナ表記のサロンボード)をフル活用されているとの前情報をいただいています…!まずは、ホットペッパービューティーの活用状況から教えてください。
はい、マニアなので話が止まらなくなりそうです(笑)。
まず、掲載プランはもともとはシンプルプラン(中間価格帯のプラン)にしていました。
ですが、それをプラチナプラン(最上位プラン)に変更したことで、事業があっという間に好転していきました。
―どういったきっかけで掲載プランをアップされたのでしょうか?
法人化と同時に買収したサロンがたまたまプラチナプランを利用してたんです。それで利用できる機能の多さや、集客力の違いを目の当たりにしました。
KORATを運営している時には「広告費は10%以内に抑えたほうがいい(※エリア・規模の違い等、諸説あり)」といった話を聞いたことがあって。
売上規模から、なんとなく中間のプランを選んでいたんですが、プラチナプランに魅了されて
「今の売上の10%じゃなくて、広告を強化することで売上を上げて、広告費率が10%になるようにすればいいんだ」と思ったんです。
―まさに発想の転換ですね!チャレンジングではありますが…。
もちろん、ページの作り込みはしっかりしました。
プラチナプランでは(当時)掲載できるクーポン数も違いましたし、サロンヘッダーや特集数が増えるので、写真枚数も増えます。
サロンのブランドイメージが伝わるように、写真はすべてスタッフが構図やデザインから考えて写真を撮っているんです。
よく私のアクセサリーも借り出されます(笑)。
それ以外にも、ホットペッパービューティーでは、毎月ネイルデザイン(ビューティーセレクション)のテーマが発表されます。流入が増えるように、そういったトレンドやキーワードを取り入れたデザイン・メニューづくりを必ず行うよう、仕組み化をしています。
予約管理については、本当に予約枠を多くあけただけ予約が入るので、必ず予約できる状態になっているように、サロンボードの管理を徹底するようにスタッフには落とし込んでいますね。
売上管理・スタッフ評価・トレンド予測まで!サロンボード1つで完結
―ではサロンボードのお話が出たところで、サロンボードのどんな機能を使っているかや、使い方のコツを教えてください。
一言でいうと、とにかく使えるものは全部使う!なのですが…
まずは予約ですが、先ほどもお伝えしたようにうちではサロンボードが絶対。もし個人的にお客さまの予約などをとったりして予約がダブルブッキングした場合でもサロンボード優先です。
よく、レジや顧客管理は別システム、といったサロンもあるようですが従業員のオペレーションを崩すだけ。なるべくスタッフの管理が楽になるように、レジも含めすべてサロンボードに集約です。
各自のスマホから予約状況の確認ができるのもサロンボードが使いやすいポイントですね。出勤前に、「今日のお客さまは~」とみんな復習してるようです。
―それはお客さま満足につながりそうですね…
はい。うちは、リピート率が非常に高く、一番いい子だと70%~80%近くになります。
すごく特別なことをしているわけではないんですが、サロンボードをカルテ代わりにして「お客さまとの会話」をしっかりメモしておく。
お客さまは、自分の話を覚えていてくれることをすごく喜んでくださるので「また話の続きがしたい」と思って指名予約していただけたり。
あとは、領収書が必要なことを毎回お客さまから言わせない、など本当に細かな気遣いポイントをメモしている感じです。
―集計・分析機能もフル活用されているそうですが…
集計機能は本当に何もしなくてもきれいにまとまっていて一目でお店の状況がわかるんです。このまま税理士さんにもまるっと提出してて。経理いらずです。
なかでも一番使っているのは売上管理ですね。
スタッフ別に新規・リピーター別売上や指名予約数、店販売上などが確認できる「スタッフ軸での売上管理」と、各メニューはどれくらいの売上が立っているのか、といった「メニュー軸での売上管理」もできます。
この「スタッフ軸での売上管理」をもとに給与計算をしてますし、「メニュー軸での売上管理」をもとに、トレンド予測などもしています。
―トレンド予測…?詳しく教えてください!
各月ごとの売上が明確に出るので、人気に陰りがあるメニューは下げる、などです。
ネイルは流行スピードが速く、人気がなくなってからのアクションでは遅いので、売上の増減を見て、新しいメニューを導入するタイミングを計っています。
よく、スタッフに聞くと、肌感覚で「わりとまだ予約されますよ」といった会話になりがちなので、そうならないように、きちんと数字で判断するようにしています。
頑張った分だけ報われる!スタッフの評価制度とは?