サロンで始める
訪問美容~データ&実例編~
超高齢化社会を迎え、サロンの潜在市場として注目される “訪問美容”。
データや実践事例を交えて訪問美容の可能性について考えていきます。
vol.58
実例編栃木ネイルサロンが取り組む福祉ネイルとは?
salon de En
- 全スタッフ1名
- 1店舗
- 代表:
- 針田絵里奈さん
- 訪問美容開始:
- 2022年
- 訪問施設数:
- 1施設
- 施設訪問頻度:
- 不定期
- 訪問個人顧客数:
- 3名
- 個人顧客訪問頻度:
- 不定期
- 訪問スタッフ:
- 1名
- 価格:
- ポリッシュ600~1,500円、爪磨き1,000~1,500円、ジェルネイル5,500円(ワンカラー)、6,500~8,500円(ワンカラー+アート2本)…など(※出張費は20km圏外~1,000円)
-
Q
訪問美容を始めようと思ったきっかけは?
-
A
コロナ禍がきっかけでした。
自分の好きなネイルを、違う形でやってみたいと思いました。
2020年ごろ、コロナ禍がきっかけでサロンに来店するお客さまが減り、一時期は転職を考えたこともありました。でも、やっぱり私はネイルが好き。自分が好きなネイルの仕事を、違う形でできないかと考えたのが最初のきっかけでした。また、私は理容師国家資格を持っているのですが、4年ほど前に祖父が寝たきりになり、ヘアカットをしてあげたことがあるんです。すごく喜んでくれたのが嬉しくて、同じようなことがネイルでもできないかと考えるようになりました。今後高齢化が続く中、多くの方にネイルを通してワクワクが届けられないか?そうすれば自分も好きなネイルが続けられる…そう思い、まずは福祉ネイリストの資格を取得することから始めました。
初期投資は、トータルで8~13万円ほど。
福祉ネイリストの資格取得、パンフレット、ネイル見本、ポリッシュ(マニキュア)などの商材をそろえて、費用はトータルで8~13万円ほどかかりました。はじめて訪問させていただいたのは、デイサービス(通所型介護施設)です。同級生のご主人が経営をされていて、20名ほど施術をさせていただきました。ご利用者さま達にネイルをしてさしあげたら笑顔で喜んでくださって、この仕事の意味とやりがいと感じました。
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Q
訪問美容の営業はどうやって行いましたか?
-
A
営業代行会社に業務委託を行いました。
サロンワークで時間が取れないため、営業代行会社を利用。
なかなか営業に行く時間が取れず悩んでいたところ、福祉ネイリスト仲間が「営業代行会社を利用してみたら?」とアドバイスしてくれたんです。そこで試しに業務委託をしてみたら、薬局の薬剤師さん向けに、福利厚生として出張ネイルを提供する仕事を紹介してもらえました。月2回訪問し、各2名ほど施術をさせていただいています。また、不定期利用ではありますが、これまで3名のお客さまのご自宅で出張ネイルをさせていただきました。それ以外では、福祉ネイリスト仲間とネイルボランティアの活動をしたり、イベントに参加するなどして、福祉ネイルの認知を広める活動を行っています。
ひとりでサロンワークと両立するのは、難しさもある。
本当は介護施設を含め5社ほど契約が取れると良いのですが、サロンワークが忙しくてなかなかそうもいかず、苦戦しているところです。でも、訪問先で施術を行うのは自分にとっても楽しく、普段サロンワークだけでは会えないお客さまと会えるので、いろいろな気づきがあります。車椅子や杖を利用しているお客さまへの対応の仕方なども、とても勉強になりますね。今後もサロンワークがメインにはなりますが、月1回は介護施設を訪問していきたいと考えています。自分が行けない時には仲間にお願いするなど、協力しあいながらやっていけたら素敵ですね。
針田さんからひとこと
私はまだまだ訪問歴も短いですし、回数も少ないので偉そうなことは言えないのですが…。いきなり契約を取ろうとするのではなく、まずは介護施設の方に単発のイベントとして利用していただくのがオススメです。契約獲得と違って気軽にできますし、実際に訪問してみると楽しさもわかります。認知活動にもつながりますし、経験がご自身の自信にもなります。お互い頑張りましょう!
Salon Data
salon de En
- アクセス
- JR宇都宮駅から徒歩5分
- 創業年
- 2014年
- 店舗数
- 1店舗
- 設備
- 1席
- スタッフ数
- 1名