「バーバー」人気の理由
今「バーバー」が人気の理由
近頃増えている、従来の理容室とは違う新しいタイプの「バーバー」は、なぜ多くの男性ファンを生んでいるのでしょうか?
ターゲティングやコンセプト、強みなどについて探っていきます。
BLAZEMAN BARBERSHOP(東京都新宿区)
新宿の人気バーバーが口コミ4.95点の理由。
ビジネスマンや学生、観光客など多様な人々で賑わうJR新宿駅。西口から徒歩6分のビルの地下に「BLAZEMAN BARBERSHOP」が店をかまえています。多くのサロンがあるエリアで口コミ評価4.95点(2024年12月時点)と、多くのお客さまから高い評価を得ている理由とは?代表の新城一滉さんにお話を伺いました。
新宿駅近くに出店した狙いとは?
多様なお客さまがいるのが新宿の魅力。
代表の新城一滉さんは、もともと某有名バーバーで修業した身だ。25歳のころ新宿店の店長に抜擢されたのを機に、新宿の魅力に惹かれるようになったそう。「新宿の人たちが好きなんです。同じ新宿でも出口によって雰囲気が違う。西口は近くに歌舞伎町があって、ビジネスマンもいれば若い人もいる。ディープなカルチャーを持った人たちもいて幅が広いのが特徴的ですね」(新城さん)。お客さまは20代後半~30代の男性がメインだが、なかには80代の方や、高校生の来店もあるという。また、月に100人以上の外国人客が利用するというのも、このエリアならではだ。
店内には自分の「好き」を詰め込んだ。
もともとスニーカーが大好きだという新城さん。こだわりのスニーカーや、趣味の一つであるハーレー・ダビットソンのバイクの模型なども飾られている。他にもスポーツアイテムやポップなアメリカン・フィギュア、カメラ機材などが所狭しと飾られた店内は、まるで大人の男のためのおもちゃ箱のようだ。そんな多彩な趣味も、仕事に活きているという。「ひとつの趣味を深く掘り下げるのも良いと思いますが、それだと趣味以外の話題になったときに話せることがないですよね。浅く広く興味を広げることで、詳しいお客さまからいろいろと教えてもらえて、話が盛り上がるんです」(新城さん)。そんな会話も楽しみだというお客さまが、きっと足繁く「BLAZEMAN BARBERSHOP」に通っているのだろう。
口コミ高評価を生む技術・接客とは?
フェードカットは道具・技術ともに強いこだわりが。
カット+シェービングで6,500円、+フェードカット(刈り上げ)は1,100円という設定だが、お客さまの7割がフェードカットを希望するという。単に技術がうまいだけじゃなく、短時間でハイクオリティという点にこだわるのも特徴的だ。バリカンは2種類使っており、ベースを切るときは切れ味の良い日本製のバリカンで、ぼかしたいときはアメリカのウォール社製のバリカンを使用している。サイドにあるレバーを指で動かして、感覚で長さをコントロールしながらカットをしているという。「フェードスタイルを見て一瞬で“何ミリ”だとわからないとダメですね」と語る姿は、完全に職人の世界観だ。そこまでこだわるからこそフェードカットで別料金をいただく自信につながるのだろう。
挨拶で“入りやすい雰囲気”を演出。
地下にある店舗だからこそ、入りやすい雰囲気を大切にしているという。たとえば最初の挨拶だ。「こんにちは、という声のトーンや笑顔でウェルカム感を感じていただけるようにしています。同じ挨拶でも、低い声で言うのと明るい声で言うのでは、受ける印象がまったく違います。まず最初にお客さまの不安を取り除くということをスタッフ全員で大切にしているんです」と新城さんが語る通り、接客には強いこだわりが感じられる。カウンセリングで大切にしていることは“必ず写真を使って確認すること”だ。言葉だと意外と伝わらないことが多いのだとか。たとえばお客さまが「低めの刈り上げにしたい」と言ったとき、お客さまのイメージと理容師のイメージがズレていたら「思ったのと違うスタイル」になってしまう。そこで写真を見ながら細かく希望を確認し、その写真をお客さまの前に置いて施術するように。単にお客さまの希望を叶えるだけでなく「こうした方が格好良いですよ」といったレベルアップ提案もこまめに行っている。それ以外の接客面では、とにかくホスピタリティを重視しているという。「丁寧すぎると心の距離が生まれてしまうので、その塩梅が難しいところですが…お客さまのコンフォートゾーンを守りつつも趣味の話で盛り上がれる。スタッフの人間性が何より大事なので、技術よりも接客の教育の方が難しいですね」(新城さん)。
今後の夢は格好良い理容師を増やすこと。
全国に出店して、良いスタイリストを輩出していきたい。
新城さんには、もっと理容師を増やしたいという夢があるという。「そのためには、スタッフたちを守るもっと大きな傘が必要です。だから小型店で良いので全国に出店して良いスタイリストをたくさん輩出したい。若い人たちに“理容師って格好良い”と思ってもらいたいんです」(新城さん)。先輩バーバーたちが既にやってきた取り組みに対して、自分も少しでも貢献したいという想いもあるという。
新城さんが思う“バーバーをやる楽しみ”とは?
店舗づくりにおいて、自分の趣味、好きなものやことを表現できるのがバーバーならではの魅力だと感じているそう。「そこからお客さまとの会話も生まれますし、自分もやっていて楽しいですよね。今後店舗を増やしていく際には、店舗をまかせるスタッフが自分のこだわりを楽しめる場所になっていったらいいですね」(新城さん)。
オーナーインタビュー
Q.スタッフとの関係性で大切にしていることは?
A.個別でコミュニケーションを取っています。
スタッフはそれぞれ休みが違うので全員で遊びに行くといったことはありませんが、個別で遠出したりすることはありますね。あとは飲みに行ってコミュニケーションを取るようにしています。女性スタッフが入ったので、その子のためにもっと女性スタッフを増やしていきたいと考えています。
Q.最近新しく始めたことは?
A.ネイルケア、フェイシャルケア、ヘッドスパをスタート。
女性スタッフによるネイルケア・フェイシャルケア・ヘッドスパのメニューを始めたのですが、20代後半~40代のお客さまに好評です。今後はブライダルのシェービング専門店なども展開していきたいと考えています。
Salon Data
BLAZEMAN BARBERSHOP
- アクセス
- JR新宿駅西口から徒歩6分
- 創業年
- 2022年
- 店舗数
- 1店舗
- 設備
- セット面5席
- スタッフ数
- 4名