美容の未来のために、学びと調査・研究を

美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー

先輩女性インタビュー

サロンで働く先輩女性たち

長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!

vol.58

復帰後も7割のお客さまをキープ!
時短で店長に返り咲いたママの仕事観とは?

ヘアデザインの他、ネイルやエステも出来るトータルビューティーサロン「tip・top吉祥寺店」。スタイリストの狩野さんは、店がオープンした9年前からディレクターを任されています。子どもが生まれてからは時短勤務に変更するも、ディレクターの役職のまま復帰。現在サロンに戻って3カ月目ですが、約7割のお客さまが指名で戻って来てくれているそうです。産休・育休を経て「視野が広がった」と話す狩野さんに、現在の仕事観を伺いました。

Staff Data

狩野なずな(かのうなずな)さん 36歳

スタイリスト。tip・top吉祥寺店勤務(東京都武蔵野市)
スタイリスト歴13年、既婚、1歳2カ月の女の子のママ。
現在は週5日、9:30~17:00のパート勤務中。(狩野さんの営業時間は10:00~17:00)

狩野さんのLife History

★…ターニングポイント

  • 18

    高校卒業後、「tip・top」を運営する株式会社メークエンドウに就職。通信教育で美容師の勉強をしながらサロンに勤務し、忙しい日々を送る。

  • 20

    国家資格を取得。サロンでは8時から朝練、夜も22時まで練習があり、その後さらに遊びに出かけていたため毎朝の出勤が辛かった。

  • 22

    スタイリストデビュー。
    お客さまの絶えないサロンで手が空くことがなく、デビュー直後から1日20名を超える人数をカットし続ける。

  • 24

    ★常務からの声掛けで、販促冊子やスタイルブック用のモードな作品撮りに参加するように。ヘアメイクのみならず衣装も手がけ、憧れていたファッションの仕事が実現。サロンワークとの併行で仕事は増えたが、モチベーションが大きく上がる。

  • 25

    勤務していた「tip・top保谷店」にて、ディレクター(店長)を任される。

  • 27

    ★新店舗「tip・top吉祥寺店」のディレクターに就任。単価がグループの中で一番高いサロンで、自ら願い出ての異動だったため、責任は重大。気合いを入れて店づくりとプロモーション活動に取り組んだ。

  • 33

    結婚。夫とは以前から一緒に暮らしていたので、結婚後も働き方に変化はなかった。

  • 35

    妊娠。妊娠期間中も勤務時間は変えず朝練にも参加。夜の練習だけは控えるようにした。

  • 36歳~

    出産して1年間の育休後、ディレクターの役職のまま「tip・top吉祥寺店」に復帰。パート勤務に変更し、子どもの慣らし保育期間は15時まで、現在は17時までの出勤スタイルをとっている。

  • スタイルブックの他にもプロモーションビデオの制作など、tip・topクリエーションの中心的存在を務める

  • 結婚式のヘアメイクはサロンの仲間たちが担当した

  • 子どもを保育園へ送っていくのはご主人、お迎えと夕食の用意は狩野さんが担当している

  • 恋人との同居や結婚、妊娠の際は早めにスタッフみんなで共有し、今後の対応を話し合っているそう

狩野さんへのインタビュー

技術的な相談や仕事をする上での悩みなど、スタッフのケアに力を注いでいる

Q. 店のトップであるディレクターに25歳で就任。苦労したことは?

A. 大きな店舗で大人数のスタッフをまとめるのが難しかったです。

 「tip・top保谷店」のスタッフ数は、当時20名ほど。自分より先輩のスタイリストもいた中で、先頭に立ってメンバーをまとめていくというのがとても難しかったです。保谷店のディレクターは2名体制でしたが、それでも手が回らなかった。
 吉祥寺店に異動が決まった時には、これまでできなかったことを挽回していきたいと思いました。例えば、悩んでいるスタッフの話を聞いて問題解決へ導くことや、スキル不足のスタッフのケアなど。オープン時、吉祥寺店は総勢10名でほどよい規模。スタッフ一人ひとりと密にコミュニケーションがとれる環境で、マネジメントもしやすくなりました。

スタイリスト歴は13年。「長く続けていると、お客さまに提供できるスタイルの幅が広がります」

Q. 育休が明けて、仕事に復帰する際に悩んだことは?

A. 技術が戻るか不安でしたが、実際には全く問題ありませんでした。

 1年を超えるブランクで、美容師としての技術が落ちていることが一番心配でした。お客さまの希望するイメージに対して、すぐに的確な提案ができるか。ハサミをスムーズに動かせるか。とてもナーバスになっていて、復帰前に店へ練習に行ったことも数回。
 でも、心配はいりませんでした。復帰したらたった2日ほどで以前の感覚が戻ってきました。スタイリストとして長年やってきたことが、ちゃんと身についていたんですね。手が忘れない技術を得ていたのだな、と感慨深かったです。

「tip・top吉祥寺店」はスタッフのほとんどが女性。「出産後も戻って来れる職場にしていきたい」と狩野さん

Q. ママになって、仕事に対する考え方に変化はありましたか?

A. 「指名」へのこだわりがなくなり、チーム全体の成果を楽しめるようになりました。

 これまでは、自分を指名してくれるお客さまが戻ってきてくださることが、やりがいになっていました。けれど復帰してからは、誰を指名するかは関係なく、この店にお客さまが戻ってきてくださるのが嬉しい。産休前に引き継ぎしたお客さまも変わらずここへ通ってくださっていて、ありがたいなと感じます。
 ママになったからなのか、産休・育休で人生初の長い休みをいただいたからなのか、以前よりも視野が広がり、「自分個人ではなくチームでお客さまをお迎えしている」という意識に変わりました。スタッフへの対応にも、少し余裕が出てきた気がします。子育てで寛容さが身についたのかも知れませんね。

若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!

 出産後の仕事復帰を考えた時、技術の低下が心配になると思います。私も同じでした。でも、苦労して身につけた技術は自分を裏切りません。絶対に感覚は戻ってくるので、ブランクを恐れずにお店に立ってください。
 また、復帰のめどを立てずに産休・育休に入ると、育児に疲れて復帰できなくなる人が多いよう。いつまでに店に戻るか、区切りを決めておくと気持ちにメリハリができて、子どもにも寛容になれます。私自身、1年以内に店に戻ると宣言していたので、育児に専念できる短い時間を有意義に過ごせました。美容師の仕事は大変です。それを乗り越えてきた人ならば、育児もこなせます。仕事と育児の両立は思っているほど難しくないですよ!

Salon Data

tip・top吉祥寺店【チップタップきちじょうじてん】

アクセス
吉祥寺駅公園口より徒歩3分
創業年
1986年
店舗数
17店舗
設備
8席 ※tip・top吉祥寺店
スタッフ数
9名(うちスタイリスト5名、アシスタント4名)※tip・top吉祥寺店
URL
http://beauty.hotpepper.jp/slnH000087871/
先輩女性インタビューの記事一覧へ

おすすめの記事

注目の動画

連載記事ARTICLE

  • 新着
  • ランキング

受付中のセミナーSEMINAR

動画ランキングMOVIE

ホットペッパービューティーアカデミーに
会員登録をして、
美容サロン経営に役立つ動画
を見よう!