先輩女性インタビュー
サロンで働く先輩女性たち
長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!
vol.92
子育てしながらネイリストの道へ挑戦。
売上比率トップに輝くパートママの次なる夢とは?
ネイルスクールを併設し、クオリティの高いネイルやエステなど、トータルビューティーを提供する「パラジェル認定サロン MereMer」。子育て中のママを中心に、60~70代の主婦や男性まで、幅広い層のお客さまに愛されているサロンです。そこで指名数トップのネイリストとして活躍している熊谷諭嘉子さんは、6歳の男の子のママ。ネイリストの勉強を始めたのは、お子さんが生まれてからのことだとか。今も日々、新しい技術の習得とより美しい仕上がりの追求に励む、向上心豊かな熊谷さんに、これまでの道のりと今後の目標を伺いました。
Staff Data
熊谷諭嘉子さん 31歳
ネイリスト。パラジェル認定サロン MereMer(埼玉県和光市)勤務。
ネイリスト歴5年。既婚。小学1年生の男の子のママ。
10:00~17:00で週3日出勤、日曜休みのパート勤務。
熊谷さんのLife History
★…ターニングポイント
-
25歳
映画業界の事務や飲食業などに勤務してきたが、長男の出産を機に退職。専業主婦になる。
-
26歳
「手に職がほしい」という思いを抱き、趣味のネイルを仕事にしようと一念発起。通っていたネイルサロンのスクールに申し込み、勉強をスタート。
-
27歳
ネイリスト検定とジェル検定の全クラスに合格。勉強していたサロンでそのまま、研修生として働き始める。
-
30歳
★子育てと仕事の両立に苦労する日々。新たな職場を探していたところ、青江さんが「MereMer」を立ち上げることを知り、転職を決意。家の事情なども相談できる環境で、無理のないスタイルで働けるようになった。
-
31歳~
パラジェルのインストラクター認定テストに合格し、次はエデュケーターの認定を目指して勉強中。ゆくゆくは活躍の場を広げて、サロンのPRに貢献していくことが目標。
熊谷さんへのインタビュー
Q. ネイリストを目指して、小さなお子さんを育てながらの勉強期間が約1年半。大変だったのでは?
-
A. 毎晩、息子を寝かしつけた後に勉強していました。やりきれたのは家族の協力があったおかげです。
「手に職」の道を選択する際に、「今の自分の環境で、資格を取ってやっていけそうなものは何かな」とよく考えました。その時通っていたネイルサロンがスクールを開講すると聞いたので、タイミングがよかったのです。子どもを預けて、週1回のスクールに通いました。もちろんその時間だけでは足りないので、息子を寝かしつけてから夜な夜な勉強です。試験前には集中するために、実家の親や夫に息子の世話を任せることも。申し訳ない気持ちもありましたが、「試験は半年に1回しかないので、落ちたらこれまでの努力とみんなの協力が無駄になってしまう」と、自分を鼓舞することができました。追い詰められた状況によってモチベーションが上がり、最短の1年半で資格取得に成功。それは家族の協力があったおかげだと思っています。
Q. 出産後、新たな仕事人生を踏み出してみていかがでしたか?
-
A. 周りに迷惑をかけまいと無理をしてしまった時期も。今は視野が広がり、前向きに働けています。
数年間、仕事や社会から離れて育児に没頭していたので、最初はお客さまとの会話に苦労しました。自分の一般常識がずれているように感じられて…。接客経験を重ねながら、徐々にお客さまと同じ価値観を取り戻してきましたが、時間はかかりましたね。
また、託児施設に息子を預けてはいましたが、「子育てしながら働くのは大変だ」と感じたのも事実です。当時は週4~5日出勤で、オープンからクローズまで丸1日働いていたため、今思うとすごく無理をしていました。息子が熱を出した時には他のスタッフに交代をお願いすることができず、新幹線で名古屋の実家へ預けに行ったことも。ママスタッフは他にもいたのですが、「助け合い」ができるような環境ではありませんでした。周りに迷惑をかけないようにと、1人で抱え込み過ぎていましたね。
転職した今は、自分に無理のないスタイルで働けるようになり、気持ちにも余裕ができました。お店が資格取得のサポートをしてくれるので、新しい技術を学んで、いろいろな可能性が見えてくるのが楽しいです。このサロンへ来て、ネイルや仕事に対する姿勢がすっかり変わりました。お店に報いることができるように、さらに技術向上に努めていきたいと思っています。
Q. 母という立場から、ネイリストという職業に就いてよかったと思えることは?
-
A. 働く母を、息子に誇らしく思ってもらえることが一番嬉しいです。
「自分が仕事を頑張っている姿を、息子に見せることができる」というのが一番ですね。家に引きこもって、子育てに悶々と悩んでいた時よりもずっといい。息子はこの春まで幼稚園に通っていましたが、園がお休みの土曜には、サロン併設の託児施設を利用していました。私の職場であるこの場所へ来ることを、いつも楽しみにしてくれるんです。お友だちにも、「ママすごいんだよ!」と、ネイリストをしている母親のことを自慢してくれる。息子がそう感じてくれているのだと思うと、より一層、仕事を頑張っていてよかったと思えますね。
若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!
仕事をしていく上で大切なのは、視野を広く持つことです。私自身がそうでしたが、一生懸命なあまり「自分がやらなくては」と周りに頼れなくなり、煮詰まってしまう人も多いと思うのです。でも一歩踏み出せば、さまざまな可能性が広がっています。あきらめず、ひとりで抱え込まずに、何でもいいので目標を持って、視野を広げてほしい。見渡せばいろいろな環境が待っています。自分の力で、自分が輝ける場所を探し出してください。
Salon Data