先輩女性インタビュー
サロンで働く先輩女性たち
長く活躍しているさまざまな女性スタッフに、どんなキャリアを歩んできたのかインタビューしていきます。
自分なりの「なりたい私」を見つけてください!
vol.108
36歳でエステサロン就職、翌年副主任に。
ずっと夢見ていた仕事の魅力とは?
千葉県柏市の繁華街に位置し、確かな技術と明るく細やかな接客に定評のある「エステティックサロンanon」。元気一杯の若手スタッフを束ねる浅利早苗さんは、エステティシャンのキャリアを36歳でスタート。その後わずか1年で副主任の役職に抜擢されました。離婚後にふたりの子どもを育てながらも、十代の頃からの夢を諦めずに実現。「今は、自分のしたいことを存分にさせてもらえて幸せです」と笑顔を見せる浅利さんの道のりと、未来への想いについてうかがいました。
Staff Data
浅利早苗さん 38歳
エステティシャン。
「エステティックサロンanon」勤務(千葉県柏市)。エステティシャン歴3年。
17歳の男の子と、12歳の女の子のママ。
週5日、月の半分の土日が休み。10:00〜18:00のパート勤務。
浅利さんのLife History
★…ターニングポイント
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18歳
高校時代にテレビや雑誌などでエステティシャンという仕事を知り、「いつか自分もなってみたい」と夢を抱く。
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20歳
結婚して長男を出産。育児に専念するために、エステティシャンへの憧れは一旦封印。
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26歳
長女を出産し、体型を戻すためにエステティックサロンに通う。再びエステティシャンになりたいという気持ちが強くなったが、夫と営んでいた飲食業と育児を優先することに。
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31歳
夫と離婚して、長男・長女を引き取る。ふたりの子どもを育てるためにさまざまな仕事に就く。
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36歳
★長男が高校に進学したのを機に、夢だったエステティシャンを目指そうと決心。「anon」の面接を受けて採用される。1カ月の研修とその後の見習い期間を経て、入社3カ月後からひとりでボディケアの接客を任されるようになる。
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37歳
入社して1年で、副主任に任命される。店舗全体の売上やスタッフの仕事に対する責任が重くなるが、やり甲斐もあると感じてすぐに承諾した。
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38歳~
研修を受けた時などに「自分にはまだまだ技術がない」と落ち込むこともあるが、今は人をキレイにする仕事が楽しく、充実した日々を送っている。
浅利さんへのインタビュー
Q. 36歳でエステティシャンを目指す決心をした理由は?
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A. 子どもが成長し「自分の夢を見てもいいかな」と思ったからです。
10代の頃からエステティシャンに憧れていましたが、早くに子どもができたので夢に向かって踏み出せずにいました。ふたり目の子どもが5歳の時に離婚。一人親になってからは色々な仕事をしましたが、子どもの世話があるので土日休みや、夕方5時で帰れる職場を選んできました。エステティックサロンは接客業ですから、未経験者がそんな条件で働ける環境はなかったんです。
行動を起こすきっかけは、長男が高校に進学したことです。子ども達がずいぶん自立してきたので、「そろそろ自分の夢を追ってもいいのかな」と感じて。「anon」の面接を受けた時は、オーナーの立ち振る舞いがきれいだったことと、先輩スタッフの丁寧な対応が印象に残り、「是非ここで働きたい」と思いました。
今は月の半分の土日を休ませてもらっていますが、それでも長女は長い留守番をしたり、ひとりで食事をすることが増えました。子どもに我慢をさせて好きなことをやっているのですから、私もそれだけの責任を持って仕事をしようと考えています。
Q. エステティシャンの仕事を始めて苦労したことは何ですか?
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A. 技術の未熟さにへこむこともありますが、日々切り替えています。
先輩に教わりながら練習を積んできましたが、今も「私はなぜこんなに技術ができないんだろう」と落ち込むことは日々ありますね。お客さまにこうして差し上げたいという気持ちだけが先行して、技術がついて行っていないと感じる時は辛いです。契約されたお客さまの足が遠のいた時は「自分が何かしてしまったんだろうか」と、とても悩みました。
体力的にもかなり大変ですね。ハンドの技術で全身を使うと、体から湯気が上がるほどです。帰りの電車ではもうグッタリしてしまう。でも辛いことがあっても、好きなお酒を飲んだら全部リセットできる方なので(笑)、翌日はまた新たな気持ちでお客さまに接しています。研修がうまくいかずに落ち込んでも、それがまたいいきっかけになって「もっと頑張ろう」と思えるんです。ですから、辞めたいと思ったことは一度もないですね。
Q. 入社1年で副主任になり、仕事への姿勢は変わりましたか?
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A. 「スタッフがハッピーでいて欲しい」という気持ちが強くなりました。
副主任になってからは、スタッフ個人や店全体の売上を見ながら、スタッフにさまざまな働きかけをしています。たとえば「このお客さまのお悩みはこうだから、こんなことができそう」と提案したり、「自分が売りたいものではなく、お客さまの目標を汲んだ商品を薦めましょう」とアドバイスをしています。また「anon」は半数以上がママスタッフなので、お子さんの病気などによる急なシフト変更もよく起きます。その調整もしますが、みんな「お互い様」で瞬時に対応してくれるので助かります。
結果が出ない時は悩みますが、一緒に働く仲間が大好きなのでやり甲斐を感じています。お客さまもそうですが、スタッフも常にハッピーであって欲しいんです。私たちは、お客さまの身体に直接手を触れることで、悩みを自信に変えて差し上げる仕事をしています。ですから、幸せじゃない気持ちは必ず伝わってしまうんです。1人でも多くの方をキレイにするためにも、みんなで幸せなサロンをつくっていきたいですね。
Q. これからどんなエステティシャンを目指したいですか?
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A. 人の気持ちが分かり、それを施術に活かせる人間でありたい。
今はいろいろな夢を持っています。自分自身もっと成長したいですし、「anon」をさらに大きくして店舗を増やすことに貢献したい。エステティシャンの究極の目標は、お客さまの悩みをできる限り軽くし、キレイになって、幸せになっていただくことです。ですから人の気持ちがよく分かり、しっかりと心のケア、体のケアの両方ができる人間でありたい。そして体力の続く限り、エステティシャンであり続けたいと思います。
若手女性スタッフへ、メッセージをお願いします!
エステティシャンは10年、20年続けていても、間違いなく日々が勉強です。本当にたくさんの方と、毎日新しい出会いがあるからです。そんな中で私もよく失敗をしてはへこんでいますが、それ以上に人を幸せにできるこの仕事に魅了されています。自分の失敗や目先の不安にとらわれず、何よりお客さまの気持ちが分かるエステティシャンを目指せば、道は開けるんじゃないでしょうか。そして、エステティックを通して人として成長できると思います。頑張ってください!
Salon Data