Vol.11
みやち のりよしさん
SHACHU
ヘアサロン「SHACHU」代表・トータルプロデューサー
岐阜県生まれ。2014年4月、渋谷に「SHACHU」をオープンし、2015年には店舗を拡大移転。現在は本店と神南店の2店舗を構える。ハイライトやハイトーンなど、独自の“外国人風”デザインカラーが人気で、圧倒的な技術とセンスに、美容業界のみならずファッション業界からも熱視線が注がれる。2018年3月、女性モード社より『SHACHU 秘伝のヘアレシピ』を出版。サロンワークに加え、国内外のセミナー、ヘアショー、ヘアメイクと幅広く活躍中。
http://www.shachu-hair.com/
お気に入りのファッション
旬感×ちょっとクセのあるデザインで
自分のカラーを出していきたい。
ポイントは、
女性が着てもかわいいかどうか
服を選ぶ時は、話題性とデザイン性を重視します。好きなブランドは、「GUCCI」「バレンシアガ」「ベッドフォード」「PULP 417 EDIFICE」など。トレンド最先端のアイテムや、パッと目を引く個性的なデザインがお気に入りです。撮影では女性モデルの衣装に自分の服を使用することも多いので、「女性が着てもかわいいかどうか」もポイントにしていますね。
僕はオーナーなので、ファッションも手を抜いてはいけない。スタッフのみんなに刺激を与えられるように、ハイブランドのアイテムもどんどん身に付けていきたいと思っています。その影響か、最近はスタッフの間でもブランドアイテムが流行中なんですよ。
接客の信条
明るく楽しい空間でなければ
人は集まらないと思うんです。
センスと技術、楽しい接客で
お客さまの大満足を目指す
前に働いていた店舗では、お客さまとの話題はヘアとファッションに終始していました。余計なことを言ってお客さまを不快にすることがないようにと、慎重な接客を心がけていたんです。ところが「SHACHU」をオープンさせて、美容師仲間だったMORIYOSHIと初めて一緒に働いた時、その接客姿勢に驚きました。ボケたりふざけたりして、全力でお客さまを喜ばせようとしているんです。ついには周囲のお客さまも巻き込んで、みんなを笑わせる状況に。それを見て、笑顔を作るトーク力もサービス業として欠かせないものだと気付きました。最初と最後にはヘアの話が重要だけれど、施術中の会話のバリエーションは無限大なんです。
そこで僕もお笑いやバラエティ番組などを見て、トークの幅を広げることに。スタッフたちにも僕らの思いが伝わって、「高い技術」と「楽しい接客」がうちのサロンのウリになりました。これからも常に、お客さまの大満足を目指していきます。
スタッフへの思い
「SHACHU」のスタッフはいい子ばかりなんです。
夢と使命感を持って働いてくれています。
宝物のスタッフたちを、
明るい未来へ導きたい
失敗は誰にでもあります。それをいつまでも引きずっていると、前に進めません。だからスタッフには、「失敗したら謝って反省すればオッケー!」と伝えています。もちろん、その失敗を繰り返すことはダメだけど。その日のうちにしっかり反省して、翌日には気持ちを未来に向けていてほしい。僕自身がスーパーポジティブなので、「スタッフが落ち込んだら、明るい未来に連れて行こう」という思いで生きています。
ミーティングでいつも伝えているのは、「スタッフは宝物」という企業理念。僕は経営者ではあるけれど、自分ひとりだけでは会社を維持できません。スタッフに支えられていると思っていますし、スタッフ同士も支え合っていると思います。だから「スタッフは宝物」。昔は社内で競争させながら人材を育てる方法もあったけれど、これからは助け合いの時代です。宝物であるスタッフが、「一生ここで働きたい」と思えるような環境をつくっていきたいですね。
イベントがあるたびに増えていくという、おしゃれな服の数々。最終的には、スタッフへ譲っているそうです。スタッフの誕生日や、スタイリストの目標達成のご褒美には、会社からブランド服のプレゼントも。みやちさんのスタッフへの愛情が伝わるエピソードは、この他にもいろいろ。かっこいいだけじゃなく、楽しくて前向きに働けるサロン「SHACHU」。就職希望者が殺到する背景には、みやちさんの熱い思いがあるということを実感した取材でした。