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風があれば、前に進める。
逆風でも吹けばラッキー。

風があれば、前に進める。逆風でも吹けばラッキー。

千葉

アパホテルと言えば、元谷社長の笑顔の看板が目印です。広告に顔を出した当初は苦情もあったとか?

元谷

「出しゃばり」だとか「目障り」だとか、いっぱい文句が来ました。でも文句であっても、私からしたら望むところなんですよ。せっかく広告を出しても、何も反応がないのが一番残念ですからね。アゲインスト(逆風)は望むところ。無風では前に進めませんが、どんな風であっても吹いてくれさえすれば操舵術によっては前に進めます。逆風でも、吹くことがラッキーなんですよ。

千葉

とてもポジティブな考え方ですね。普通の人なら、クレームが殺到したら心が折れてしまいそうです。

元谷

私も普通の人ですよ(笑)。だけどこれまで、息もしないで一気に駆け抜けてきて。駆け抜けている最中は「うまくいっている」としか考えている暇はないんです。それに私は、困難だと言われたら言われるほど「がんばらな、いかん!」って力が湧くんです。

千葉

失敗や挫折を味わい、気力が出ない時はどうしたらよいでしょう。

元谷

失敗や挫折?それは気のせいですよ!苦しい、つらいと思ったら、全部「気のせい」と思えばいいんです。
自分の器を広げるチャンスを神さまがくださったんです。チャンスカードが手元に舞い込んだのにへこんでいたら、他の人にカードがいっちゃう。そんなのもったいないですよ。「よおし!ここが私の人生の見せ場や」って思わなきゃ。そうすれば絶対に大丈夫!
戦わずして朽ちていく人が99%でしょう。でも困難に直面した時こそ、「当たりクジがきた!」と思って戦い抜かなくちゃ。命がけで生きた結果であれば、どうなろうとも納得できますから。納得して生きていける人こそが勝利者です。他人の評価なんかより、自分で納得できた方が楽しいでしょう?

千葉

お話をうかがっていると元気が湧いてきますね。有言実行でアパホテルを拡大してきた元谷社長が、想い描く将来像は?

元谷

理想は90歳まで現役でいること。明るく元気にミニスカートを履いて、営業成績もトップでいたいし、部下のフォローもしたい。健康闊達(かったつ)で、現役にこだわって走り続けたいですね。
実力以上に環境に恵まれて、こんな幸せな人生を歩めていることに感謝しています。私は仕事が楽しくて、夢の中でも働いているんです。契約が取れて「ありがとうございます!」ってお客さまにお礼をする夢を見たら、寝言でも言っていたみたいで…。同じ部屋にいた代表から「熱心なのは本当にありがたいけれど、それだと休まらないだろうから、ゆっくり寝てね」って言われたこともあります(笑)。

千葉

素敵なご夫婦ですね(笑)。そしてお話の端々から、元谷代表へのリスペクト、旦那さまを立てる姿勢が伝わってきます。

元谷

それは当然のことですよ。女性のトップに社会はとてもやさしい。今日の取材も、私が女性だから話を聞いてみようって面が少なからずあると思います。でも社会は女性だけでは成り立たず、男性あってのものです。尊敬の念を抱きながら共に働かなければ、仕事はうまくいきません。
女性は働かなくていいなんて意味ではありませんよ。男性を支えることと、女性の活躍は表裏一体。どんどん女性に活躍の場を与えていきたいと思っています。聡明な女性にアパに入社していただいて、「社長のようになりたい」って思っていただけたらうれしいですね。

千葉

「90歳まで現役で働きたい」とのことですが、元谷社長がそれほどまでに思う仕事の魅力とは?

元谷

「お客さまのためになる事業」だと思っていますし、世の中の雇用を生み、世の中のお役に立てているという自負、誇りが私にはあります。それが、やりがいでもあります。代表も、日本という国をよくしたい、いい日本を若い世代に引き継いでもらいたいという想いで取り組んでいます。自分だけが儲けたい、なんてことはまったくありませんよ。それに、世のお役に立てるチャンスカードが私の手の内に舞い込んできたんです。やらないわけにはいかないでしょう。

千葉

最後に、この記事を読んでいる美容業界の方たちに向けて、何かアドバイスをいただけますか。

元谷

ホテルはお金があればいくらでも「ハード(建物)」を豪華にできます。でも「ソフト」である、ホスピタリティあふれる社員さんがいてこそ、ホテルは成り立つのです。それは、美容業においても同じじゃないでしょうか。私がいつも通う美容院さんも、私のスケジュールに合わせて気持ちよく無理を聞いてくれたことがあったんですね。それが本当にありがたくて、お客さまを大事にする姿勢に心をつかまれました。
ホテル業界も美容業界も、ホスピタリティの大切さは共通。だから、ホスピタリティあふれる人を教育して、お客さまに本当の愛を届けることが大事です。がらんどうのホテルができても、どうしようもない。コンピューターの時代でも、“人”を癒やせるのは“人”でしかありません。そこを間違えなければ、大丈夫です!

2017年に上梓した『強運 ピンチをチャンスに変える実践法』(SBクリエイティブ)は、今回の取材でも伝わってきた元谷社長のプラス思考、逆境をチャンスに変える姿勢がたっぷりとつまった一冊。読むとパワーがもらえるはず

EDITORIAL NOTE
元谷さんは53歳の時に、ホテル社長を続けながら大学進学、その後さらに大学院へ。昔あきらめざるを得なかった夢を、実現させたのです。そこでの学びをホテルの経営にもいかし、改革に取り組んできました。
一般的なホテル企業の営業利益率が5~10%と言われるなか、アパホテルは30%超という驚異的な数字を誇ります。

そして夢は、ミニスカートを履いて90歳まで現役で働くこと!どこまでもポジティブ、かっこいいくらいに有言実行。元谷さんなら、その夢も叶えてしまうことでしょう。

2019年2月には、ソフトバンク「ワイモバイル」がプロデュースするダンスユニット「と思いきやダンサーズ」に、青山テルマさんらと参加。ミニスカートで、ダンスだけでなく歌・ラップにも挑戦している

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