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「おじいちゃんになって活きるネタも。 だから一生、漫才したい。」
柳澤
お2人はM-1優勝後も大阪を拠点にして舞台に立つことを大切にしたいとお話されていて。今後、何歳まで漫才師を続けたいですか?
駒場
それはもう、いつまでも!死ぬまで一生続けたいですよね。
内海
よくいう「舞台で死にたい!」…とまでは思わないですけどね(笑)。いくらなんでも嫌でしょう!そりゃ。だけどずっと続けたい。僕らはおじいちゃんになったほうが活きてくるネタもありますし。
「おかんが何々を思い出せない」ってネタは最初、駒場が忘れた設定だったんですけど「忘れるのは不自然だろ」ってことで、おかんが忘れる設定にしたんです。でももっと歳を取れば、駒場のモノ忘れがひどいってネタでもいける(笑)。
柳澤
ミルクボーイさんはネタ数も膨大にあって、TV・ラジオでのフリートークもすごくおもしろい。歳を重ねてなお、活躍する姿が想像できます。
ずっと目標にしてきた「M-1優勝」は、どんな意味を持っていますか?内海
それはめちゃ嬉しいことですし、「この漫才の世界でやっていいよ」という“権利”をいただいたような気持ちです。
駒場
そうですね、僕らが急に何か変わったことはないけれど、違いと言えば、注目していただいている状況ですかね。
内海
僕らはガツガツ行くタイプじゃなかったんですが、今はチャンピオンとしてスポットライトを当ててもらえる。持ち場が与えられることで、力が発揮できるようになったかなと思います。
駒場
ネタは100くらいあるけど下ネタ系も多いんで、テレビで披露できるものは今んとこ10本くらいに限られますけどね(笑)。
柳澤
意外と毒強めのネタも多いですもんね(笑)。最後に、この記事を見ている美容関係の読者に向けてメッセージをお願いします。
内海
美容業の方も、修業が大変だと思います。僕らも一気に若い時から成功したわけじゃなくて、いろいろあった積み重ねで、今があります。僕の特技である「けん玉」だって意味があると思ってなかったけど、おかげで昨年の「紅白歌合戦」に出られたわけですし(※)。だから下積み時代にも意味があると思って、がんばってください。
※内海さんは、けん玉大使として知られる演歌歌手・三山ひろしさんの歌唱シーンで「けん玉ギネス世界記録挑戦企画」に参加
駒場
僕はお笑いの仕事がうまくいかなかった「空白の5年間」に先輩たちと遊びまわっていたんですけど、おかげで今は行く先々の番組に顔なじみの先輩がいて「駒場ちゃん」ってかわいがってもらえる。
だから、たとえうまくいかなくて辛い時期であっても、続けていったら、のちのち何かしらきっと実を結ぶ。つながることがあると思います。
内海
うまくいかない時期にこんなふうに言われても、自分なら響かなかったかもしれないけど…。僕らは続けてきたことでよくなった、そういう話もありますよ、ってことで。
あと美容関連なら、僕の実体験としてプロムナードのおっちゃんみたいに「俺に任せておけ」って、自信もって言ったほうが、お客さんの立場からしたら安心だなって思います。
駒場
そんでもし失敗しても、「カッコええなぁ!」って言えばいいしな。
「僕たちに感化されたとかで、ジャングルジムのオーナーは、お笑い芸人としての活動も始めた」と駒場さん。
人と人とが接する“サロン”だからこそ、いくつもの物語が生まれています。
「プロムナードはサロンなんていう、かっこいいもんじゃないです(笑)。でも76歳で現役でがんばっているおっちゃんみたいに、僕らも一生、漫才したい。」2人はあらためて力強く、そう宣言しました。