頑張った分だけ報われる!スタッフの評価制度について
―先ほどから、スタッフさんの自主性の高さが気になっているのですが…
うちは、「スキル・勤続年数に応じたペイメントランク」と「適性に応じた3つの部署制度」を導入しています。
まず「ペイメントランク」ですが、技術や接客レベル・指名本数に応じて、給与が反映されるシステムを導入しています。
昇給試験は年2回。それに向け各自、自分自身を磨いています。このペイメントランクによって、髪色(Aランクになるまでは髪色は8トーンまで)や服装の規定もあったりするんです。
―売上もサロンボードで見ることができるので、今の自分の現状を常に確認できる、ということですね。
そうです。そして「適性に応じた3つの部署制度」ですが、ネイリスト・アイデザイナーはみんな「管理部」「技術部」「広報部」のいずれかに所属します。
それぞれ役割の違いがあって、
管理部は勤怠管理や接客教育・マネジメント、技術部は新人教育や技術指導、商材選定など、そして広報部はブランディングや発信、ホットペッパービューティーなどサロンページの管理を担当します。
管理部には「店長」が所属していて、スタッフのマネジメントやお店全体の利益を上げることがミッションだったりします。
一方、店舗には店長のほかに、サロンブランディングの責任者である「ディレクター」という存在がいるんですが、「ディレクター」は広報部に所属し、「サロンブランディング」や「自分自身がサロンの顔として表現」することを求めています。
―この3部署制度の意図は何なのでしょうか?
どうしてもネイリストは技術職なので、技術だけで評価されがちです。でも、一番技術がうまいからマネジメントがうまいわけではないんですよね。
それぞれの強みを最大限生かせる形を考え、この3部署制度を導入しています。
ディレクターは「コスト」や「利益率」といったリミッターをかけることなく、自由な発想でサロンブランディングを高める取り組みを提案し、一方で店長は、そのディレクターの案を元に、スタッフやメニューなど、「利益を最大化」できる方法を全体最適で検討する。そんな役割分担ですね。
技術以外のスキルを身につけてほしい、という意図も裏側にはあったりします。
常に進化を続ける、新たな取り組みの数々
―常に新たな取り組みをされている印象ですが、最近始められたことは何かありますか?
ホットペッパービューティーアカデミーの「美容センサス」(美容サロンの利用実態調査)を見ていても、一般的なお客さまが年間でサロンに来店してくださる回数は年約5回程度。
毎月通ってもらうにはどうしたらいいかなと考えて、「年間パスポート」を導入しました。1年間に何度来店でもOKで、ワンカラーの場合、6万円です。
これは、サロン側にはもちろん”キャッシュが入る”というメリットもありましたが、お客さまに「サロンはこの先も必ずここにあります」といった意思表示の意味合いが大きかったです。サロンとしての覚悟ですね。
―年間6万。1回あたりに換算するとめちゃくちゃお得!ですが、一括はやっぱり勇気がいりそうですが…
こういったキャンペーンはスタートダッシュも大事。スタッフのモチベーションアップのために、最初は成約分のバック(給与還元)もしました。
お客さまにはかなり好評で、今年始めたばかりですが、すでに60件以上ご購入いただいています。
最後に一言
ホットペッパービューティー・サロンボードは使い倒さないと本当にもったいないです!
うちからしたら、サロンにお客さまを運んでくれる優秀な営業と、裏方の仕事を一手に引き受けてくれるバックオフィス担当、2名分の働きを担ってくれるありがたい存在、という感じですね。
サロンボード活用は、「数字が並んでる」と思ったら嫌になるかもしれないですが、スタッフには「自分の評価が確認できるツールの一つ」だよと伝えています。
どれだけの人に見てもらえているのか、予約してもらえているのか、みんなの頑張りが評価として見える。そう思うと、「嫌な数字」という考えではなくなります。
スタッフのモチベーションを保つために、いかに響く表現に変えてあげられるか、も大事ですね。