第3章全国のサロンを「グループ化」!?
「たまたまの売上ならいらない。
郊外サロンの成功事例を」
福田さんが、経営者として大事にしていることは?
どれだけ「スタッフに時間とお金を渡せるか」ということです。50歳、60歳になったとき、自分はどこにいるのか?その状況になるには、何が必要なのか?を、考えてもらいます。
いざ時間をつくれたとき、それがムダにならないようにするには、お金も大事。逆算すると、生産性が大事になってきます。
待遇を整えれば、プライベートが充実します。休憩することも大事、遊ぶことも大事。プライベートで、いわゆる一般社会に触れることは、仕事面でもいい形で返ってくると思います。
お客さまとの関係性づくりにおいても、プライベートで視野を広げることは大切ですね。
今後の店舗展開について、教えてください。
自分の会社として、何店舗にしたいとかはないですね。
全国でセミナーをさせていただく機会がありますが、美容サロン経営者のみなさん、本当に困っていると感じます。えらそうに聞こえるかもしれませんが、困っている方に情報を提供することで、「グループ化」していきたい。M&Aという意味ではなく、FCでも業務委託でも何でもいい。みんなで一緒に、手を取り合っていけたらいいなと思っています。
実はいま、「教育の仕組み」についてのマニュアルを作成中なんです。
すでに制作に入っているんですね!どういった内容ですか?
10カ月でスタイリストデビューして経験を積んで、25歳までに“真の美容師”となる。30歳までに、お客さまをいい意味でコントロールできる人になる、といった内容です。パッケージができ次第、ほかのサロンにも展開していきたいですね。
たまたまの売上はいらない。いかに、再現性を持つか。最初に、北九州は高齢化が進んでいると言いました。これは、ほかのエリアでも必ず起こることです。お客さまが高齢化しているなか、サロンには新卒スタッフが入ってくる。この矛盾のなか、先んじて、郊外での成功事例をつくらないといけない。そう思っています。
それは家でも同様だと語る福田さんは、6児のお父さん。
お子さんの送迎のため、17時にはサッと帰ります。
以前は土日休みゼロ、平日も遅くまで働いていたとか。
ですが、たまたま観にいけた子どものサッカーの試合でのこと。ほかの親御さんは一生懸命、子どもを応援している。
自分はいままで何をしていたのか…と、涙が出たそう。
そこからは少しずつ休みを増やして、いまは土日とも休みに。スタッフのためにも、家族のためにも、限られた時間で生産性を上げることの大切さ。
「プライベートも大事」とスタッフに言うなら、堂々と休める自分でいなければ。
Ray Beam代表として、そして郊外サロン代表として。福田さんは力強く宣言しました。